虹裏img歴史資料館

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21/10/13(水)18:09:32 前回の... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1634116172304.jpg 21/10/13(水)18:09:32 No.855964461

前回の続きfu428570.txt 大晦日の23時、コンビニに向かうと既にトレーナーさんがいた 「ご、ごめんなさい!待たせちゃいましたか・・・?」 「いや、大丈夫。ちょうど今来たところだから。じゃあいこうか?」 「はい!」 およそ1駅分の道のり。初めは歩いていく予定だったのだが、直前で車を出すと言ってくれたので甘えさせてもらった。 「こういうことはあまり聞くべきじゃないんだろうけど・・・」 トレーナーさんが声を上げた 「なんですか?」 「どうして二人きりって言ったんだ?」 「・・・ホントは、イクノも誘ってたんです」 嘘。 「初詣ってイベントが丁度良かったから・・・改めてよろしくお願いしますって、二人に言う機会が欲しくて」 嘘。大嘘 初めからイクノは誘ってない。初詣を利用して、貴方に近づきたかっただけ

1 21/10/13(水)18:09:43 No.855964505

「そうか・・・それならイクノが帰ってくる3日でも」 「あ・・・その!イクノにそれ言ったら、元旦に行ってくるべきだって・・・」 また嘘を重ねる。咄嗟の嘘で、話の流れに違和感が出る。 「そう、か・・・まぁそれなら・・・」 「はい・・・」 きっとバレてると思う。嘘も、私の気持ちも。 でも、それでもいい。今日・・・いや、明日か。私は・・・っ。 初詣はなんてことなかった。参道途中で年明けを迎え、賽銭を入れて神様にお願いする。 口に出すと効果がないらしいから、お互いの願いは秘密。 そんなことよりも、帰り道のことで頭がいっぱいだった。いつ、どこで切り出そうか・・・ なんて考えていたら寮近くのコンビニに戻ってきてしまっていた。まずい。時間がない ・・・そうだ、コンビニと寮の間で少し遠回りすると公園がある

2 21/10/13(水)18:09:58 No.855964574

「じゃあ、またなタンホイザ。夜遅いしもう」 「あの!・・・寮まで、歩きで送ってくれませんか?」 「・・・ああ。分かった」 最短の道じゃない、少し逸れた道を行く 「タンホイザ、こっちは」 「あの、話があって。少しだけ・・・」 「・・・」 何も言わずに付いてきてくれる。ここまできたら、もう・・・察しているだろう 深夜の公園で二人ベンチに腰掛ける 「あの・・・」 「ん?」 「多分、分かってますよね?」 「・・・」 「だから、・・・ちゃんと言います」 「ああ」

3 21/10/13(水)18:10:15 No.855964650

「私、トレーナーさんが好きです」 言ってしまった。 「そう、か・・・」 「だからっ!よかったら、私と・・・」 「タンホイザ」 「・・・」 「ごめん。君の気持ちには・・・応えられない」 「っ・・。それは、トレーナーと生徒だからですか?」 「それは・・・」 「っ!じゃあ、まだ私と知り合って間もないからとか、そういう事ですか?だったら私」 「違う・・・!そういうことじゃ、ないんだ」 「ぁ・・・」 「好きな人が、いるから。それは君じゃない」 「っ・・・そ、それって・・・誰、ですか・・・」 「本当はいけない事なんだ。立場上、許される気持ちじゃない」

4 21/10/13(水)18:10:31 No.855964735

「じゃ、じゃぁ・・・それって」 「俺は・・・イクノの事が、好きなんだ」 「っ!」 「多分・・・いや、絶対伝えないよ。でも、だからって君と付き合うことはできない」 「そう、ですか・・・」 「ごめんな」 「やめてください。謝らないで・・・」 「・・・」 「えと・・・急にすみませんでした!・・・どうしても、伝えたくて」 「あ、ああ・・・」 「あの・・・最後に一つ、お願いを聞いてもらっていいですか?」 「お願い?」 「そうしたら私、明日からちゃんと・・・”あなたの担当ウマ娘”に戻りますから」 「・・・分かった。聞くよ、お願い」 「キス、してください」

5 21/10/13(水)18:10:52 No.855964837

「タンホイザ、それは・・・」 「貴方になら・・・じゃなくて。貴方に貰って欲しいんです。私のファーストキス」 「っ・・・自分で、何言ってるか分かってるのか?」 「分かってます。これは、紛れもない私の気持ちだから・・・お願いします」 「・・・」 私の両肩に、彼の手がかかる。 そのまま、彼は少しだけ背を曲げる。 私もすこし背伸びをする。二人の顔が近づいて・・・ 「ん・・・」 軽く触れ合うだけの、優しいキス。 やさしいけれど、お互いの唇はしっかりと触れ合った。 ・・・内緒でこっそり、なんて疚しいキスじゃない。 「あ、その・・・あありがとう、ございました・・・それじゃ!」 「タンホイザ!・・・」

6 21/10/13(水)18:11:03 No.855964896

トレーナーと生徒だから。なんて断られたら、諦めるつもりはなかった。 君の事をまだあまり知らないから。なんて言われてたら、まずは友達からって。 でも・・・

7 21/10/13(水)18:11:35 No.855965034

全力で走れば、寮まで5分とかからなかった 「う・・・うわあああああああん!」 ・・・同室の子が帰省中でよかった。 でも、明日からは気持ちを切り替えて、トレーナーと担当に・・・ 戻れるだろうか。不安と後悔ばかりが募っていく。 でも一つだけ、気が付いた事がある。 勘違いじゃなかった。私、ちゃんと彼の事好きだったんだ・・・

8 21/10/13(水)18:11:48 No.855965104

終わらせ方が分からねぇ・・・

9 21/10/13(水)18:13:08 No.855965473

コイツやりおったぞ…!

10 21/10/13(水)18:13:33 No.855965595

終わらせ方はひとつだ 2人とも幸せにしろ

11 21/10/13(水)18:13:45 No.855965657

ちゃんと失恋できるのは偉いよ…

12 21/10/13(水)18:17:48 No.855966889

早く友情に亀裂を入れるんだよぉ!

13 21/10/13(水)18:19:42 No.855967443

>終わらせ方が分からねぇ・・・ お前が始めた物語だろ

14 21/10/13(水)18:39:08 No.855973470

でも俺はこういう物語にはちゃんとどちらかを選んで決着着けてほしい…

15 21/10/13(水)18:49:03 No.855976567

みんな辛いことになる予感…!

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