虹裏img歴史資料館

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21/10/03(日)23:14:04 先日ポ... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1633270444905.jpg 21/10/03(日)23:14:04 No.852592085

先日ポケスペ純愛健全ゾロ目スレでレブルの話になりましたので便乗して書かせていただきました このスレ自体はダイススレではありません 思いっきり三次創作ですのでご了承下さい あらすじ レッドがブルーとの交際を認めてもらうためにシルバーと戦うことに そして、レッドを労わるブルーの様子を見てシルバーは…

1 21/10/03(日)23:14:23 No.852592288

「姉さん。レッド先輩と付き合ってるというのは本当か?」 久しぶりのシルバーからの連絡。 その最初の一言がそれだった。 「そうよ。つい最近からね」 特に隠す理由もないので、ブルーは正直に話した。 「そうか…」 少し浮かない様子で返される。 「どうしたの?あんたに相談してからの方がよかった?」 「いや、姉さんが選んだのならそれでいいんだ。 レッド先輩は悪い人ではないようだしな」 そう言いつつも、シルバーはどこか引っかかりがあるかのような様子に思える。

2 21/10/03(日)23:14:40 No.852592445

自分に言い聞かせたいけど、気持ちの整理がつかない。 そんな風に思っているのではないだろうか。 「空いてる日ある?ちょっとアタシとレッドと会って話し合わない?」 「…いいのか?」 「ええ。シルバーにもレッドとの仲を本心から認めてほしいからね」 「…すまない」 「いいのよ。レッドも大事だけど、シルバーも大事な弟だもの」 受話器越しに、彼の安堵のため息が聞こえた。 「…なら、明日は大丈夫か?」 「ええ。アタシは大丈夫よ。 じゃあ、レッドの家に集合ね」

3 21/10/03(日)23:15:19 No.852592805

「勝手に決めて大丈夫か…?」 「多分ね。レッドなら許してくれるわ。 それでもダメだったらごめんなさいって謝るわ」 「…姉さんがそういうのなら。ではおやすみ」 「うん。おやすみなさい」 そこで、シルバーとの連絡は終わった。 そのすぐ後、レッドにも確認の連絡を取る。 「オレは大丈夫だよ」 「急にごめんね」 レッドなら許してくれるという打算はあった。 それでも、突然明日の予定を入れることは申し訳なかった。

4 21/10/03(日)23:15:53 No.852593119

「いいって。オレだって早くシルバーにもブルーと付き合ってること許してほしいからな」 「…そう言ってくれて助かるわ。アタシも、同じこと考えてたから」 快く了承してくれた彼の言葉に安堵する。 通話を切ると、ブルーは一息ついた。 「大丈夫よね…」 多分、レッドなら大丈夫だ。 シルバーと腹を割って話したら、彼もレッドのことを心から認めてくれるはず。 真剣に思いを伝えて、思う存分ぶつかって。

5 21/10/03(日)23:16:09 No.852593255

と、そこであることが思い浮かんだ。 「レッドは、バトルしようぜって言いそうね…」 その光景が鮮明に思い浮かぶ。 シルバーが同意するところまで含めて。 今からレッドに言っておこうかとも思う。 だけど、さすがに夜も遅いのに二回も電話するのはレッド相手と言えども悪い。 それに自分もそろそろ睡魔に襲われて眠い。 なので、もう今日は寝ることにした。

6 21/10/03(日)23:16:28 No.852593414

翌朝。 「オレとバトルしようぜ!」 案の定レッドがそう言い出し、ブルーは頭を抱えた。 「不満があるなら、力の限りぶつかりあったらスッキリするよ」 「なるほど…」 シルバーが話に乗るところまで想像通りだ。 「あなたたちねぇ…」 ため息混じりに止めようとする。 その時だった。 「ちょっと待ったぁ!」 大声が部屋に響く。

7 21/10/03(日)23:16:45 No.852593526

その声のした方に全員で振り向く。 そこには、ゴールドがいた。 鼻を指で擦りながら、自信ありげな笑みを浮かべている。 「アタシ、ゴールドまで呼んだっけ?」 「すまない姉さん。オレが付き添いを頼んだ」 「…それなら仕方ないわね」 シルバーの発言に納得する。 「で、ゴールドは何かあるのか?」 レッドの問いに、ゴールドはちっちっと指を振り、 「ただバトルするだけじゃ芸が無いっスよ。 たまにゃあ、別のやつで勝負してみませんか?」

8 21/10/03(日)23:17:12 No.852593720

「別のやつ?」 レッドとシルバーと共に、ブルーは頭に疑問符を浮かべる。 ゴールドはとっておきの策を出すかのように、 不敵に笑いつつ宣言した。 「ズバリ、ポケスロンっスよ!」

9 21/10/03(日)23:17:31 No.852593838

それからしばらくして。 ジョウトのポケスロンドームにて。 「ちーっす。久しぶり筋肉大将」 「久しぶりだな、ゴールド。それにレッドにブルーもな」 「…おう」 たまたま来ていた懐かしい面々と顔を合わせた。 元カントー四天王のシバ。 元ロケット団幹部のキョウ。 そして元マスクド・チルドレンのイツキにカリン。 ジョウト四天王となった4人。 彼らはいずれもレッドやブルーと因縁のある者たちだった。

10 21/10/03(日)23:17:52 No.852593993

「話には聞いてたけど、お前たちこんなことしてたのか」 「色々と事情があってな」 「安心しろ。こちらもロケット団を抜けている。 信用しろとまでは言うつもりはないがな」 「まあそれならいいんだけどさ…」 シバ、キョウと話し合うレッドの近くで、ブルーもシルバーと共にイツキやカリンと対峙していた。

11 21/10/03(日)23:19:19 No.852594705

「あんたたちまで表舞台の仕事についてるなんてね…」 「後ろ暗いことがあるのはお互い様だよ。 そこの坊やもね」 「そっちこそ人並みに男捕まえて幸せそうにやってるじないか」 「…まぁね。なんにせよ、お互いもう日の当たる場所にこれて何よりよ。 正直、いつか会おうとは思ってたからいい機会だったわ」 同意したのか、2人も愉快そうに微笑む。 かつて戦った相手にして昔馴染み。 自分のようにやむを得ないと言うわけでもなく、 自分の意志で悪の道を進んでいた者たち。 自分たちと敵対したこともある。 それでも、彼ら彼女らが真っ当な場所で生きていることに嬉しさがある。 そのことは、変えようのない本心であった。

12 21/10/03(日)23:19:41 No.852594898

「で、そっちの2人がポケスロンやるの?」 「ああ」 「よろしく頼む」 ジャージに着替えたレッドとシルバーが頷く。 「じゃあまずはテクニックコース行くか?」 「ああ。それでいいです」 そうして、2人は試合場へと歩き出した。 「2人とも、頑張りなさいよー!」 振り向かず、手を振って返す彼らを見送る。 「で、ポケスロンにした理由って、アタシたちをあいつらに会わせるため?」 ゴールドに問いかけると、彼は肩を落とし、 「まさか。たまたまっスよ。 それより、バトルじゃあさすがにシル公に分が悪すぎですしね。 レッドさんもあいつも、こーゆー競技とかやったことないでしょうし」

13 21/10/03(日)23:19:55 No.852595004

「それに、シルバーにポケモン競技も楽しんでもらおうと?」 「さっすがブルー先輩っス。お見通しか」 「そう気づいたのはついさっきよ。シルバーもいい友達を持ったわね」 「へへっ。あざっス」 自慢気に笑うゴールドにこちらも笑いつつ、2人の試合に目を向けた。

14 21/10/03(日)23:20:11 No.852595132

試合は、ゴールドの予想通りになった。 レッドもシルバーも成績は互角だった。 どちらかが一位をとれば、またどちらかが一位をとる。 慣れない競技種目のはずだが、2人とも歴戦のトレーナーだ。 そこいらのトレーナーでは相手にならないほどの実力がある。 「圧倒的じゃないっスか」 「でも他のトレーナーもお客さんも盛り上がってるわ」 図鑑所有者としてもトレーナーとしても有名な2人だ。 彼らの参加に皆沸き立っていた。

15 21/10/03(日)23:20:29 No.852595287

そして、最終競技となるブレイクブロックで。 シルバーのドサイドンが、レッドのゴンより優勢だった。 「無理もねぇ。他の競技にゴンが出っ放しだったからな。 疲れが溜まってたんだな」 ゴールドの呟きにブルーも頷く。 「ゴン、戻れ!後退だ!」 レッドはゴンを戻すと、次のポケモンを出した。 「フッシーちゃん!?」 「パワー勝負にフシギダネだして追いつけるんスか!?」 「いや、これでいいんだ」 レッドの呟きが聞こえた。 その言葉で、思い浮かぶことがあった。 「まさか!?」 「フッシー!つるのむちを一点に!!」 かつてゴールドがしたように、レッドのフッシーの一点を集中した打撃が大量のブロックを貫いた。

16 21/10/03(日)23:20:48 No.852595417

「2人ともお疲れ様」 「お疲れーっス」 戻ってきたレッドとシルバーにタオルを渡して労う。 「おう、ありがとな」 「ありがとう」 受け取ったタオルで汗を拭う2人。 そして2人とも、その場に腰を下ろした。 「もう、ちゃんと汗拭かないと」 レッドからタオルを取り上げて、彼の身体に残った汗を拭き取る。 それが終わると、軽く肩を揉んだ。 「たはは、ありがとな」 「いいのよ。アタシのために頑張ってくれたもの」

17 21/10/03(日)23:21:23 No.852595722

2人で笑い合う。 自分のために頑張ってくれる彼。 そんなことがブルーにとっては有り難くも嬉しく思えた。 「次はシルバーも」 「いや、オレはいい」 シルバーに振り向くと、彼に止められた。 その顔は、どこか晴れやかだった。 「シルバー…?」 「見せてもらった。レッド先輩の力や覚悟。 そして、ブルー姉さんの先輩への想いも」 「アタシの?」 レッドと目を合わせて、首をひねる。 「そうして自然に助け合ったり、息を合わせるところだ。 それほどまでに2人が想いあってると実感できた。 もう、悔いはない」

18 21/10/03(日)23:21:39 No.852595870

シルバーは言いながらレッドの前に立つ。 そして、頭を下げた。 「姉さんを、よろしくお願いします」 レッドは、少し呆けた顔になった。 が、すぐに表情を引き締めて、 「…おう!」 ブルーから差し出された手を取り、レッドが立ち上がる。 そして、今後は2人でシルバーの手を取り立ち上がらせた。 シルバーの安心した笑顔に、自分たちも笑いかけた。

19 21/10/03(日)23:21:55 No.852596012

「へへっ。めでたしめでたしってな」 と、突然彼の頭が何者かに叩かれた。 「いってーな!なにすんだよ!」 「なにすんだじゃないわよ! 今日はポケモン塾の遠足の手伝いしてくれるって約束でしょ!」 叩いた本人、クリスが腰に手を当てて眉を吊り上げた。 珍しく、可愛らしい衣装に身を包んでいた。 「いやちょっと待てってクリス! これには事実があってな」 「なにがよ!ポケギアと図鑑の反応からここってようやくわかったんだからね! わたしだってまたママにこんな格好させられてたのに! あなたはこんなところで遊んで!」

20 21/10/03(日)23:22:10 No.852596153

「いや違うってば!話聞けよクリス!」 「あー、クリス。これには事情が」 「あ、先輩方お騒がせしました。ゴールドはこっちで引き取りますので」 話をする暇もなく、クリスはゴールドを連れて去っていった。 残された3人で、顔を合わせる。 「…どうする?」 「…オレが行こう。元はと言えば、ゴールドを巻き込んだオレの責任だ」 シルバーが輪から抜け出し、歩き出す。 「じゃあオレたちも…」 「いや、2人はいい。 元々オレのせいで始まったことだ。 ケジメをつけさせてくれ」

21 21/10/03(日)23:22:28 No.852596302

シルバーの真剣な表情。 それを見て、これ以上は野暮だと悟った。 「なら、任せるわ」 「ああ。またな、姉さん。義兄さん」 「それは気が早いよ!」 照れるレッドに苦笑しつつ、シルバーは駆け出していった。 今度こそ、2人だけが残された。 「どうする?」 「せっかくだし、デートしましょう。 シルバーに認めてくれたお祝いもしないと」 レッドと腕を組む。

22 21/10/03(日)23:23:03 No.852596606

たくましいその腕に抱きつくと、レッドは赤面する。 まだそんなウブな反応を見せることに苦笑し、 「じゃ行きましょう、ダーリン。 いえ、旦那様♡」 「だから気が早いって!」 照れつつもそうなることを否定しないレッド。 そのことを指摘するのはもう少し後にしよう。 そんなことはいつでもできる。 いつでもそばにいるのだから。 そう思いつつブルーはレッドと共に歩き出した。

23 21/10/03(日)23:23:22 No.852596782

以上です 閲覧ありがとうございました

24 21/10/03(日)23:24:16 No.852597263

お疲れさまです ポケスロン要素が意外と新鮮でそれでいてゴールドのキャラもしっかり立ててて良作だあ…

25 21/10/03(日)23:29:44 No.852599614

ゴールドはこういう時動かしやすそうだな…

26 21/10/03(日)23:31:57 No.852600563

今回は昨日のレブルネタでポケスロンが出てそこから話を膨らませてみました ゴールドとクリスはその理由づけとオチ要因として出してみました 便利だなぁゴークリともこんな扱いですまないとも思いますが

27 21/10/03(日)23:38:00 No.852603176

あとポケスロンの時にフッシーにハードプラント撃たせようかと思いつきはしましたが レッド的にはそれは自分有利なハンデ付きにカウントされるのではとふと思って普通につるのむちに変更しました

28 21/10/03(日)23:56:22 No.852611344

シルバーは一度認めたら懐きそうだよね

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