21/10/03(日)21:31:08 泥の 1.... のスレッド詳細
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21/10/03(日)21:31:08 No.852539448
泥の 1.セイバー 2.ランサー 3.アーチャー 4.ライダー 5.キャスター 6.アサシン 7.バーサーカー dice1d7=1 (1)
1 21/10/03(日)21:31:39 No.852539678
dice1d250=243 (243)
2 21/10/03(日)21:32:45 No.852540303
こりゃ赤い
3 21/10/03(日)21:36:53 No.852542326
宝具が恐ろし過ぎる
4 21/10/03(日)21:50:05 No.852548863
dice1d7=1 (1)
5 21/10/03(日)21:50:16 No.852548933
dice1d250=92 (92)
6 21/10/03(日)22:07:51 No.852558149
SSをなげておく
7 21/10/03(日)22:09:42 No.852559030
その飴色の喉に蕩けるような乳白色の身が吸い込まれていくのをフラムは呆れた顔で見た。 この人の大食漢ぶりは普段通りだがこれで何個目だったか。捨て殻の山が食べ尽くされた数多の海の幸の量を雄弁に語っていた。 「毎度思いますがよくそんなに食べられますね」 「そう?美味しいわよ?」 ナナのそれは微妙に答えになっていない。 オイスターバーの丸テーブルで顔を突き合わせ、ランチを摂っていたフラムは嘆息しながらナナに倣う。 味わいに関してはフラムも文句はない。小粒だがクリーミーな生牡蠣は味わいも濃厚で喉越しも抜群だ。 アメリカ人の生牡蠣好きは筋金入りで、名産地の東海岸となればそこら中にオイスターバーが並んでいる。 つい先程船で到着したばかりのふたりは名物に舌鼓を打って英気を養っていた。 時間はちょうどお昼時で店内は客でそれなりに混み合っている。気にならない程度の喧騒の中、フラムは捨て殻を置き場に積んで言った。 「たくさん食べるのは構いませんが、列車の時間に遅れないようにしてくださいね」 「あー、寝台列車だっけ。いいよねー他の騎士団の人たちはー。どこ移動するのも優雅でお洒落なバスとトレーラーだもんなー」
8 21/10/03(日)22:09:55 No.852559124
まるで自分が理不尽を押し付けられている不幸な身の上とでも言いたげな口ぶりに対してフラムはキッとナナを睨みつけた。 「誰のせいだと思っているんですか! ナナ様の奔放な振る舞いのおかげで我らがニルエーラ聖彩騎士団総勢1名お付きのシスター含めても2名は予算が少ないんですよ! それに列車旅がお嫌なら飛行機で行けば目的地まですぐだったじゃないですか!」 「アタシ飛行機苦手なんだもん。なるべく乗りたくなーい。 もしアタシ狙いで襲われた時さすがに空の上だと乗客の他の皆さんの命は保証しかねますのでー」 つまり陸や海の上ならどうにかするというのか。どうにかするんだろう。虹霓騎士様だし。 ぷー、と子供のように頬を膨らませるナナに思わずフラムはがっくりと肩を落とした。 施設暮らしで質素な半生を送ってきたフラムは慎ましいのには慣れているが、そんなフラムとて人の子だ。 揺れる寝台列車の狭いベッドはなるべく遠慮願いたい。しかしナナの我儘がそうはさせてくれない。 万事、あらゆることでナナに振り回されることに既に慣れきっている自分がほんのり悲しかった。 「だいたいアタシ、今回の任はあんまり乗り気じゃないのよね」
9 21/10/03(日)22:10:05 No.852559214
ワイングラスを傾け、生牡蠣を白ワインで流し込んだナナがやや声音のトーンを落としながら口にする。 「任の内容は直接現地に赴いてから伝える、合同で行動する他の騎士団は無し、アタシとフラムちゃんのふたりだけで行ってこいって? 単独任務はともかく、その内容と理由さえ伝えられないって裏の事情がありますっていう罪の告白そのものじゃないの。主に叱られてきなさいよ、ホント」 「それは…そうかもしれませんが」 「ま、聖務だからそれでも行くけれど。でも今回のはアタシのうなじのところの髪がチリチリいってるのよ」 「やめてくださいナナ様、縁起でもない」 そう、ナナの勘はよく当たる。こういうことをナナが言い出す時平気で済んだ試しがない。 あからさまに嫌な顔をしたフラムの前で、ナナはロブスターの殻を(指の力だけで!)割った。 「そうね、行く前からこんな話するのはやめましょう。到着したらまず美味しい料理屋と素敵なバーと賑やかなカジノを探さないとね」 「ナナ様!」 「冗談冗談。半分だけね。そういえば今から行く街の名前なんだったっけ?」 そんなことも覚えてなかったんですか、とフラムは声を荒げてから再びの溜め息をつく。
10 21/10/03(日)22:10:16 No.852559296
仕方ない。ニルエーラ聖彩騎士団ではこういうことは全部フラムの担当なのだ。 「サンウッドと。資料によればそういうことです」 「そういえばそうだった。耳馴染みのない名前の街ね、なんて思ったの思い出した。 どうあれやることはひとつ。聖霊の父の元、あらゆる不浄を清めるまで。聖堂騎士の使命はいつだってシンプルだわ」 ソースが付着した指先をぺろりと舐めたナナはふとフラムに向けて微笑んだ。 不意に硬いはずの鋼が撓んで丸くなるような。いつもにこにこしているナナだが、たまに浮かべるその種の笑みはいつも不意打ちだ。 「だーいじょうぶ。何があってもフラムのことは守るわよ。いつも通りね」 「そのことなら心配していませんよ、騎士ディッセンバー。あなたは様々なことにルーズですが、約束は破らない方ですから。 それより食事はもういいのですか?寝台列車に乗り込むならそろそろ食料を調達する時間のことも考えないといけない頃合いですが」 「あっ、やば!そうだった、車内食堂の料理の味は信用できないんだった!待ってて、すぐ片付けるから!」 テーブルの上のものを急いで腹の中に収めだすナナを見て、フラムも困ったように微笑んだ。
11 21/10/03(日)22:22:51 No.852565697
サンウッドってことは死スターと邂逅するのか
12 21/10/03(日)22:24:22 No.852566374
サンウッドだから語られてないだけで裏でいろんな事態が進行していたんだろう