21/10/03(日)00:50:46 ある晴... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1633189846004.jpg 21/10/03(日)00:50:46 No.852220904
ある晴れた日の夜のことです。 女の子がひとり、ぼろぼろの家の窓から月を見上げていました。 「さむいなぁ」 女の子は、たいそう優れた魔法つかいでありました。お父さんがくれた魔法の杖で、何にでもなれるといわれていたのです。 でも、女の子には勇気がありませんでした。いなくなったお母さんを探すために、お父さんが魔法を使ったきり、それきり戻ってこなくなってしまったからです。だから自分も、魔法を使うととりかえしのつかないことになってしまうのではないかと、いつも怖がっていたのです。 だから女の子は外に出られませんでしたし、おんぼろになった家を直すこともできませんでした。
1 21/10/03(日)00:51:52 No.852221245
そんなときです。 「だいじょうぶ?」 通りすがりの男の子が、女の子に声をかけました。女の子は怖がって声がでませんでしたが、男の子は女の子がどうして困っているのかわかったようでした。 「さむいんだね。 待ってて、これできっと暖かくなるよ」 男の子はどこからともなく、小さなあかりを取り出しました。 「これはなに?」 「しあわせのあかり、っていうんだ。だいじょうぶだよ、油がなくたって光るから」
2 21/10/03(日)00:52:06 No.852221322
その光は、これまで女の子が見てきたどんな光とも違うものでした。太陽のように目がくらむほど眩しいわけでも、月のように冷たいわけでもありません。見ているひとをやさしく包み込んで、励ましてくれるような、あたたかな光でした。 「外の世界には、こんな光がたくさんあるの?」 言ったあとで、女の子は後悔しました。外の世界を知らないことがわかったら、男の子は自分をどう思うだろうと思ったからです。 「外に出たことがないのかい?」 「うん」 そんな女の子の気持ちを吹き飛ばすように、男の子はにかりと笑いました。 「じゃあ、一緒に見よう。外の世界は、綺麗なものでいっぱいだから」
3 21/10/03(日)00:53:17 No.852221706
気分が塞ぐことがあるとどこか決まった場所に行くというのは、ごく一般的な人間の習性だと思う。私の避難場所は、この場合いつも図書館だった。 「あんまり溜息ついたらあかんよ。幸せが逃げるって」 目の前の彼女はあくまでも慈しむような口調で、眼鏡を直しながらそう告げる。 「わかってる。全部予定通りにいっとる。 …ごめん、でもやっぱ怖いわ」 彼女──花菜ちゃんの忍耐強さには、いつも頭が下がる。何かある度に相談を持ちかけているのに嫌な顔ひとつしないこともそうだ。 今だって、『何が不安なのかわからないことが不安』だなどと、訳のわからないことを宣う女にも真摯に向き合ってくれるのだから。 「はっきりしたことは言ってあげられんけど。私だってしたことないし。 でも、私はジョゼと恒夫くんのこと信じとるよ?他のみんなもそうや。二人が決めたことなら、みんな応援してくれると思う。 今の気持ち、本にしてみたらどう?気持ちを何かで吐き出すのは、きっとええことやと思うよ」
4 21/10/03(日)00:53:31 No.852221774
彼女の提案は、やはり正鵠を射ていたのかもしれない。最近は色々と雑事に追われて、筆を執る機会も少なくなっていた。それがストレスになっていた可能性は否定できない。 「…やってみるか」 紙を広げ、本を並べる。描くこと、作ることに満ちた、創作の海に意識を沈める。 一度沈めば、海の上の喧騒は聞こえない。さっきまで意識を支配していた不安も、どこか遠い嵐のように感じられた。 一歩を踏み出すのは、いつになっても難しい。それでも前を向こうという意志を持てるようになったのは、自分が変われた証だと思う。 ──だから、早く来い。アタイもお前のこと、押してやるから。
5 21/10/03(日)00:55:21 No.852222334
男の子はいろいろなところを旅して、暮らしをつないでおりました。 男の子は女の子を家の外に連れてゆき、いっしょに街の中を探検したり、森の中や丘の上に行ったりしました。そして、今まで行ったたくさんの国のお話をしてくれました。 家々がお菓子でできた国。妖精が住む魔法の国。旅のお話をするとき、男の子はほんとうに楽しそうでした。 女の子はそんな話に勇気づけられて、生まれてはじめて魔法を使いました。男の子が話してくれた景色を魔法で出してみると、男の子はたいそう喜びました。 でも、男の子が何よりも楽しそうに話すのは、まだ行ったことのないところのことでした。 「お父さんが教えてくれたんだ。この海のむこうには、見たこともない色とりどりの魚たちがたくさん泳いでるんだって」 海の見える丘の上で、男の子はその向こう側に思いを馳せるように、夕焼けに染まった地平線のかなたをずっと見つめていました。 「でも、あなたは海に出たことがないんでしょう?」 「それでも行くよ。ぼくの夢だもの」 そんな話をするたびに、あのしあわせのあかりはより暖かく、明るくなってゆくように見えました。
6 21/10/03(日)00:58:04 No.852223104
ある秋の日のこと。家の木の葉が色づき、ゆっくりと落ちてゆくころ、男の子は魔法つかいの女の子にこう言いました。 「もうすぐ、海に出ようと思うんだ」 「…行ってしまうの?ここにいてはくれないの?」 男の子は悲しそうに、ゆっくりと首を振りました。 「きみと暮らすのは楽しかったよ。誰かと話をするのが、こんなに楽しいなんて思ってなかった。ずっと独りで旅をしてたから。 …でも、やっぱり行くよ。夢を諦めたくない」 男の子はしばらく何も言わずにだまっておりましたが、やがて決心したように、こう言いました。 「…いっしょにいこうよ。きみといっしょにいると、なんでもできる気がするんだ」 魔法つかいの女の子は、はいともいいえとも言えませんでした。
7 21/10/03(日)00:59:58 No.852223660
女の子はずっと迷っていました。 今まで一度も外に出たことがなかったのに、どうしていきなり海になど出られるでしょう。まして今度はあの男の子だって、行ったことのない海に行くのです。いつもあの子に助けられてばかりだったのに、また足手まといになってしまったらと思うと、胸が張り裂けそうになりました。 でも、彼がいなくなることにも、もう女の子は耐えられませんでした。目を閉じるたびに思い出されるのは、あの子と見た景色ばかりです。 男の子が海に出る前の日のことです。 女の子はしあわせのあかりを、隠してしまいました。そうすれば、男の子がいつまでも自分と一緒にいてくれると思ったからです。 しあわせのあかりがないことに気がついた男の子は必死で探しましたが、見つかりませんでした。 そんな日がしばらく過ぎて、季節は冬になりました。 ある朝起きてみると、男の子はいなくなっていました。女の子はそこいらじゅうを探しましたが、男の子はどこにもおりません。 家に戻ってみると、机の上に一通の手紙が置いてありました。
8 21/10/03(日)01:00:26 No.852223785
『なにも言わずに出ていってしまったことを、どうか許してください。きみにさよならを言わなくてはいけないと思うと、心が痛くて仕方なかったのです。 今までありがとう。あかりは見つかりませんでしたが、ぼくはあの海を目指すことにします。あなたのことも連れていきたかったけれど、あかりがなくなってしまったからには、あきらめなくてはいけないのでしょう。今までずっと、あのあかりを頼りにして旅をしてきたのですから。 でも、ひとりだけならなんとかなるでしょう。戻ってこられるかはわかりませんが、それでもたどり着けると信じます。 もしあのあかりが見つかったら、どうか持っていてください。あなたと一緒に過ごしたしあわせが、あのあかりにはつまっています。 あなたのそばにいられて、ほんとうにしあわせでした。そのしるしに、そのあかりを置いてゆこうと思います。 さようなら。どうかいつまでも、わらっていてください。 ぼくはあなたの笑顔が、今までみたどんなものよりも、大好きでした』
9 21/10/03(日)01:00:49 No.852223886
女の子はその手紙を読んで、ずっと泣いていました。自分のしたことがかえってあの子を遠ざけてしまったことが、わかってしまったからです。 女の子はなんとかして、男の子のことを忘れようとしました。けれど気づけば、置いていったあのあかりを見つめて、寂しさを紛らわすようになっておりました。 あかりを見るたびに、あの子と過ごした日々のことが、まるで目の前に見るようにはっきりと思い出されるのです。思い出してしまうと、ひとりきりがどうしようもなくつらくなってしまうのに、どうしてもやめられません。 でも、何よりもはっきりと思い出せるのは、夢の話をするときの、あの男の子のきらきらと光る瞳でした。 女の子はやっと気がつきました。 あの子が必死で夢に向かって走り出す姿を見たから、わたしはあの子を好きになったのだと。
10 21/10/03(日)01:01:37 No.852224112
そんなときです。あのあかりが急に、風に吹かれたろうそくの灯のように、ゆらゆらと揺らめきました。あれだけ眩しく輝いていた光が頼りなげに揺れて、今にも消えそうになっています。 魔法つかいの女の子は、男の子のことが心配になりました。今までずっと家に閉じこもっていたことも忘れて、あの海の見える丘まで走ってゆきました。 かつてあの子がそうしていたように、女の子は地平線の彼方を見つめました。けれど彼が乗った船など、見えるはずもあるません。 女の子はずっと使ってこなかった杖に向かって、こう言いました。 「杖さん、おねがいします。わたしをお魚にしてください」 「いいのかい?きみのお父さんのように、もう二度と人に戻れなくなってしまうかもしれないよ」 女の子は少しだけ、またうつむいていました。けれどその瞳には、はっきりと光が灯っていました。 「いいの。それでもわたしは、あのひとに会いたい。 こんどはわたしが、あのひとのところに、しあわせのあかりを届けてあげたいの」 消えかけていた光が、もういちど明るく輝き出しました。
11 21/10/03(日)01:02:12 No.852224270
オレンジと青の色彩は、ガラス瓶の中で少しだけ窮屈そうにしている。少し申し訳ないような気持ちになるが、紙をそのまま流すのは忍びない。この中で我慢してもらおう。 祖母がいたときも、夜に出歩くことはそうなかった。その数少ないひとときに彼と出逢ったのだから、何が起こるかは本当にわからないものだが。でもそんな彼も私の身を案じて、夜中に出歩くことはしなかったのだっけ。 だから、夜の海を見ることも、私にとっては初めてのことだった。 「…あいつの海まで届くかな」 この海を東に辿れば、彼のいるメキシコまで行き着くという。そんなところまで行ける可能性は無いに等しいだろうが、あいつと少しでも繋がっていられると思うと、ちょっとだけ勇気をもらえる。 「お前も泳ぎたいやろ。ほれ」 潮騒だけが響く波打ち際に、小気味よいモーターの音が滑り込んだ。
12 21/10/03(日)01:02:25 No.852224334
コンクリートの石段にも、最近はスロープが付くようになった。おかげで私も、ひとりで砂浜まで行けるようになった。 「ぁっ」 ああ、でもやっぱり駄目だな。波打ち際までは、どうしてもひとりでは行けない。 あのときもそうだった。最初で最後のチャンスだと、そう思っていたのに。 「大丈夫か?怪我、してないか」 いつだってあいつがそばにいて、私の決心を壊してくれるのだから。
13 21/10/03(日)01:03:12 No.852224536
「…来週って言っとったやん」 「もう手続きは終わったからな。 でも、早く来てよかった」 波打ち際に腰掛ける、いないはずの顔を見る。 少し日には焼けていたけれど、どこか幼さを湛えた面差しは、まるで変わっていなくて。 それに安心するし、少しだけ、腹も立つ。 「なんや、その顔。久しぶりに彼女に逢ったんやから、なんや気の利いたことでも言わんかい」 「そっちこそ、いなくなるなら決まった場所にしろよ。明日から同じ家に帰るんだから、毎日探してたら俺が過労で死んじまう」 何の遠慮もなく私にぶつかってくるところも、まるで変わっていない。同じ名前と家を、人生を共有することになっても、それはきっと変わらぬままだろう。 「うっさい、アホ。管理人の仕事忘れんように、思い出させてやっとるんや」 「旦那さまとは呼んでくれないんだな」 「…お前はアタイの管理人や。ずっと」 「…わかってるよ。ありがとう」
14 21/10/03(日)01:03:25 No.852224599
やっぱり、腹が立つ。今度は私から、行ってやろうと思っていたのに。 「管理人が来たからや。逆になってもうたやん」 「何の話だ?」 「うっさい」
15 21/10/03(日)01:03:57 No.852224754
寄せる波が、スカートと指を濡らす。そんな私を庇うように、彼の手が私を包み込む。 「…やっぱり、俺とじゃ不安か」 無理もない。彼の前から私が消えるときは、いつもそうだったから。 「…ちゃう。それはちゃう。 でも、管理人の足引っ張ったりせんかって、ちょっと思った」 握っていた手に籠もっていた力が、驚いたように少しだけ抜けた。 「結婚するんやぞ。一緒に暮らすんやぞ。 …お前がどんだけアタイを押してくれたかなんて、とうの昔に判っとる。 判っとるから、無邪気に喜べんのや」 誰かの重荷になってしまわないだろうか。邪魔になってしまわないだろうか。 愛おしいからこそ、耐えられない。 「管理人は、怖くないんか」 「…怖いよ。 でも、怖くても手を伸ばさないと届かないってことは、もう教えてもらったから」
16 21/10/03(日)01:04:09 No.852224809
心の翼は、いつだって折れることなく、彼の心に在り続けた。 これまでも。きっと、これからも。 「ジョゼがほしい。 …ジョゼとずっと一緒にいられる、しあわせがほしい」 だから、抱きしめられて囁く言葉も、いつまでも温かいままなのだろう。 「…うん。わかった。 一緒にいよう。ずっと、いっしょに」 「んっ…」 不思議なものだ。何度も重ねた感触なのに、いつだって心が満たされる。 「本番もよろしくな。期待以上のやつ」
17 21/10/03(日)01:05:31 No.852225184
お魚になった女の子は海をおよいで、いろいろな国にいきました。 そんな旅の途中で、あかりを無くして困っている船に会いました。 「お魚さん、どうかそのあかりを、私たちにも分けてもらえませんか」 女の子ははじめ、少しだけためらいました。これを分けてしまったら、またあかりが弱くなってしまうのではないかと思ったからです。けれどその人たちはほんとうに困っているようだったので、女の子はあかりを分けてあげました。 するとどうでしょう。船にあかりが戻ったばかりか、落ち込んでいた船乗りたちまで、たちどころに元気になったではありませんか。 「なんだかこれを見ていると、昔の冒険の日々を思い出すよ。 さあ、もうひと仕事」 それからというもの、女の子は困っているひとに、あかりを分けてあげました。 彼がくれたしあわせのあかりは、どれだけ分けても消えることはなかったのです。
18 21/10/03(日)01:05:43 No.852225229
「ああ、やっと逢えたね」 そう言ったのはいったい、どちらが先だったのでしょうか。 「ごめんなさい。もしかしたら、もうずっとこのままかもしれないわ。 でも、あなたに逢いたかった」 「いいよ。それでもいい。 きみはここまできてくれたもの。しあわせをとどけに、きてくれたもの」 ふたりの涙は、海の中にとけてゆきました。 でも、いいのです。 「だいすき」 ほんとうに言いたかったことは、伝えられたのですから。 女の子が来た海の向こう側から、あかりが帯になって、海の上に道をつくっておりました。銀色に光るうつくしい道が、地平線の彼方からここまで、まっすぐに伸びておりました。 なくしたはずのしあわせのあかりが、男の子の手の中にもう一度ともりました。 ふたつのあかりがつながって、空と海に光の橋をかけるのを、ふたりはずっとずっと、見つめていました。
19 21/10/03(日)01:06:19 No.852225399
「天の川や」 夜空に引かれた光の帯は、真っ直ぐ海の向こうまで繋がっている。 「向こうでも、こっちでも同じだな。 綺麗だ」 変わってゆくもの。変わらないもの。 星の光さえも、永久に在り続けるわけではないのだ。だから、私たちが変わらない保証など、どこにもない。 「また見たいもんが増えたな。 来年も、見に行けるとええな」 それでも、かまわない。変わるために一歩を踏み出すあなたを、私は好きになったのだから。 「そうだな。見たいもの、もっとたくさん、増えるといいな。 ずっと、いっしょに」 ──だから、あなたへの想いだけは、きっとずっと、変わらない。 ありがとう。だいすき。
20 <a href="mailto:s">21/10/03(日)01:07:39</a> [s] No.852225774
ジョゼ虎同時視聴お疲れ様しようと思ったら死ぬほど長くなった怪文書 本編でイチャイチャしすぎて結婚くらいしかやり残してることない気がする
21 21/10/03(日)01:08:23 No.852225954
こんな時間になんちゅうもんを読ませてくれるんや 素晴らしいぞ
22 21/10/03(日)01:11:14 No.852226739
君にはここは脚と違ってしっかり締まるんやなとか下衆い事言わないイチャラブえっちを書く仕事が残っているぞ
23 21/10/03(日)01:11:15 No.852226745
ジョゼ子先生の新作絵本のネタは決まったな…
24 <a href="mailto:s">21/10/03(日)01:12:33</a> [s] No.852227092
>君にはここは脚と違ってしっかり締まるんやなとか下衆い事言わないイチャラブえっちを書く仕事が残っているぞ 尊いカップルのえっちでは抜けないのは俺だけか
25 21/10/03(日)01:12:53 No.852227186
>ここは脚と違ってしっかり締まるんやなとか下衆い事言わないイチャラブえっち 原作尊重しようぜ
26 21/10/03(日)01:15:12 No.852227777
>尊いカップルのえっちでは抜けないのは俺だけか その手の推しカプのえっちって抜くためじゃなくて推しの幸せを書きたいがために書くものだと思っている
27 21/10/03(日)01:15:47 No.852227966
原作では結婚まで行けてなかったからね… アニメのふたりは絶対そのうちするだろうけど
28 21/10/03(日)01:16:40 No.852228200
>その手の推しカプのえっちって抜くためじゃなくて推しの幸せを書きたいがために書くものだと思っている 完全に同意だわ ピロートーク多めな方が満足度高いし
29 <a href="mailto:s">21/10/03(日)01:17:37</a> [s] No.852228451
>>尊いカップルのえっちでは抜けないのは俺だけか >その手の推しカプのえっちって抜くためじゃなくて推しの幸せを書きたいがために書くものだと思っている 書くか…ジョゼ子妊娠カレンダー
30 21/10/03(日)01:26:53 No.852231009
同時視聴やってたの!?
31 <a href="mailto:後日談">21/10/03(日)01:30:30</a> [後日談] No.852231959
「へんたい、すけべ」 浴槽の中でうつむく彼女は、まるで出会った頃に戻ってしまったようだった。あのときはただ生意気だと思っていた姿も愛おしく思えてしまうのは、惚れた弱みだろうか。 「ごめんって」 好きになってしまったのだから仕方ない。お詫びにもう少しくっつくことにしようと、背中から包み込むように抱きしめた、そのとき。 「…ぁ」 小さく呟いた彼女のそばのお湯を見遣ると、ベッドで散々注ぎ込んだ自分の愛欲が、ふわふわと浮かんでいた。 「…管理人のへんたい、ぁっ…!」 さっきまで沈んでいた、彼女の海の中にもう一度潜る。もう出ていかないように。あわよくば、もう少し注ぎ入れるために。 「管理人」 片時も離れたくなかった。彼女と少しでも長く、繋がっていたかった。 「…お母ちゃんに、なりたい」 愛しいひとの望みは、なんだって叶えてあげたいのだから。 それが自分の望みなら、なおさら。
32 <a href="mailto:s">21/10/03(日)01:32:14</a> [s] No.852232450
>>その手の推しカプのえっちって抜くためじゃなくて推しの幸せを書きたいがために書くものだと思っている >完全に同意だわ >ピロートーク多めな方が満足度高いし こうですかわかりません
33 21/10/03(日)01:32:58 No.852232665
即興で追加できるのすごいな…
34 21/10/03(日)01:33:02 No.852232685
むっ
35 21/10/03(日)01:34:13 No.852233007
>同時視聴やってたの!? 今日の夜9時からやってたよ アマプラ無料じゃないから自分含めて数えるほどしか見てなかったぽいけどね
36 21/10/03(日)01:37:41 No.852233977
自称五股女から最愛の男によって赤い液体が迸るのいいよね…
37 21/10/03(日)01:40:50 No.852234827
よく出張で海外行くから帰ってきたときはその分いっぱいイチャイチャしてほしい
38 21/10/03(日)01:45:59 No.852236195
(管理人そっちのけで子供の名前を考え出す敗北者とチャラ男くんと司書のお姉さん)
39 21/10/03(日)01:52:25 No.852237836
きぶってしまったか… ここにまた憐れなジョゼ山の犠牲者が…
40 21/10/03(日)02:00:06 No.852239718
物語でも現実でも天の川見に行くんだよね…