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21/09/30(木)06:30:27 [不定期... のスレッド詳細

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21/09/30(木)06:30:27 No.851209670

[不定期] 結月ゆかり(ロリ)がきりたん(70代・年金生活のロリババア)を将来的にメチャクチャにする話 [予定] ・13歳→18歳まで ・健全なロリババアきりたんを滅茶苦茶にする ・コッショリ

1 21/09/30(木)06:31:03 No.851209705

手に息を吐き出すと、白い靄が指の隙間から外へと漏れ出ていく。 彼女が家に来てからというもの、日にちが過ぎ去っていくのがどうにもあっという間な気がする。 それまでの生活も、今では何をしていたのかすら段々定かではなくなってきていた。 ……本当に何もしてなかったんだな、なんて自嘲しつつ私は洗濯ものを青い空の下で広げて、一枚、また一枚と干す。 干す衣服は多くなったが、それでも以前より辛さを感じないのは新しい洗濯機のせいだけではないだろう。 そういえば、もうすぐゆかりさんが来て初めての誕生日だ。 彼女に何を渡したら良いだろうか、そんな事を考えている。 欲が無いというわけではないはずなのだが、どうしてだか彼女はものを欲しがらない。 「……ケーキだけ、というのもどうにも味気無いですよね」 そんな事を考えながら、また一枚洗濯物を寒空の下吊り下げる。 そもそもとして、私も彼女もそう多くは食べないのだ。 なら、美味しいものを沢山用意すればいいというわけでもない。 なにかものを買ってあげようか、そんな事を考えたがどうにもそれらしいものが思いつかなかった。

2 21/09/30(木)06:32:19 No.851209786

「はぁ……」 私はただ一人、ぼんやりと空を眺めながら遠くの天気に思いを馳せる。 雪は明日には降るのかもしれない、なら誕生日の当日ではなく今日買ってきたほうが良いのかもしれません。 ─── ふらふら、ふらふらと街の中を荷物入れを持って私は彷徨いていた。 日用品の買い物は終えて一度家に帰ったが、それでも彼女に良さそうなプレゼントは見つかっていない。 どうしたものか、そんな事を思いながら道を歩いていると、ふととあるお店を見つける。 それはごく普通の本屋さん、だけど不意に彼女ならこういう本屋さんに入るのかもしれない、なんて思った。 「……かと言って、すぐに適当な本が見つかるわけでもないか……」

3 21/09/30(木)06:32:56 No.851209817

ついぼんやりと失礼なことを口走りながらも、私は藁をも掴むかのごとくそのお店の中に入っていく。 2階建ての一軒家を改装したような風貌のそのお店は、一階は児童向けでその奥に一般的な雑誌コーナーや、小説などが置かれている。 ……彼女は、確かSFものが好きだったっけ。 そんな事を思いながらも、ふと一冊の本を見つける。 表紙に背面同士を向ける少年と、妙齢の女性の絵に一匹のペンギンの絵。 ああ、そういえば少し前に映画にもなっていたっけ。 そう思って、その本を手にとって見る。 児童書のような色合いにも見えるその本を、私は何だかペンギンが可愛いな……なんて思いながら持ち上げてみる。 ただ、彼女が気に入るだろうか……そんな事を思いつつ、一先ず脇に抱えた。 それからふらふらと書棚の合間を縫って、幾つか本を手にとって見る。 ダニエル・キイスの名著に、少し表紙が怖いが彼女が気に入りそうな京極夏彦のシリーズ一作目。 取り敢えず三冊ほど手に取り、彼女が気に入ってくれることを祈る。 「……子供の頃、もう少し読書をしておくべきだったかな」

4 21/09/30(木)06:33:26 No.851209842

そんな事をぼんやりと呟く。 すると背後から妙齢から少し外れたふくよかな女性が、私の言葉を笑い飛ばすように口を挟んできた。 「あら、まだ私より若いんだから、今からでも遅くないわよ」 「え? あ、はい」 私は思わず彼女の言葉を肯定しながら振り返ると、そこには店員らしき女性が立っていた。 白髪が目立つ髪の彼女は、恐らく私が年金生活をしているおばあさんだとは思っていないらしく、そのまま豪快な笑みを浮かべる。 「どれもお嬢ちゃんが読むには早そうだけど、でも人生早く読んで損する本はないよ! 買ってきな!」 「え、えぇっと……あ、はい……」 そうしてなんというべきか迷っている内に、彼女は私の手から本をさっと取り、会計を進めてしまう。 私は何だか勘違いされているような気がしながら、5千円札を取り出した。

5 21/09/30(木)06:33:46 No.851209862

「あ、娘の誕生日用なので、包んでもらえますか」 私は彼女がそのまま本をレジ袋に入れようとしたのを、一言言って制した。 「娘? 妹か、お姉ちゃんってこと?」 「え、あ、いや娘です」 彼女は心底不思議そうな顔をしつつ、本を紙の包装に包んでいく。 「ふぅん、最近のわけぇ子の間じゃ、変な言い回しが流行ってるんだねぇ、はい! 後お釣りね!」 「あ、どうもありがとうございます……」 ……多分、勘違いされたままだろうなぁ……なんて、妙なしこりを覚えながら私は包んでもらった本をマイバッグにしまい込んだ。

6 21/09/30(木)06:34:15 No.851209892

「まあいいや、どうもありがとうね!」 そう言って店主さんは手を振って私を店から送り出す。 ……本当なんだけどな、なんて少しムッとした気持ちになりかけつつ、まあ良いかと私は今度は家路へと歩いていくのだった。 ─── それから一日が経った。 何時ものように朝食のトーストを一口齧り、目の前の少女を見る。 普段と変わらない一日のように振る舞っている彼女は、今日が自分の誕生日だと気がついているのだろうか? 「あの、ゆかりさん」 「なに?」

7 21/09/30(木)06:34:40 No.851209917

そういう少女は、私のことをじぃっと見つめてくる。 ……もしかして、彼女は誕生日というものに対して感慨を感じていないのだろうか? そんな事をふと考えてしまいそうになりながらも、私は少女に対して口を開く。 「今日はゆかりさんの誕生日だね」 「……そうだね」 そういう彼女は何を変なことを、とでも言うように一口ミルクを飲み込む。 「だから、今日はゆかりさんの誕生日だから、美味しいご飯を用意しておきますね」 そう言って私が彼女に笑いかけると、少女は少し目を見開きながらこちらに向き直った。 驚いたような表情から、少しだけ嬉しそうな気がする何時もの無表情。 無表情というものにも、色々な感情が籠もっているのだなぁ、なんて彼女を家に招き入れてから思うものだ。

8 21/09/30(木)06:35:06 No.851209938

「……分かった」 そう言ってから彼女は、朝食を食べ終えた後に学校へと向かっていった。 「さて……今日は張り切らなくっちゃ」 そんな事をひとりごちりながら、私は着ている着物の腕を捲くって細い腕に精一杯の力こぶしを作る。 それからは何時ものように掃除と洗濯をして、それから軽く昼食を食べた後は晩御飯の準備。 せっかくの誕生日ですからと、注文していたケーキを受け取って。 その後は近くのデパートで手羽取りと、ピラフを買っておく。 店主さんにお嬢ちゃん買い物かい? と何時ものように言われるのも何時もの苦笑いで誤魔化しながら家へと歩いていく。 「色々買っちゃったかしら」

9 21/09/30(木)06:35:29 No.851209973

なんて言いつつ、後ろ手にキャリーを引きながらアスファルトの道を歩く。 時折吹く風は妙に寒く、空は徐々に雲が出てきていた。 ……夜には雪が降るかしら。 そんな事を考えながら、私は彼女がどんな反応をしてくれるのかを考えつつ歩くのだった。 ─── そうして家に帰って彼女を迎える準備をしていると、外には段々と雪が降っているのが見えた。 ああ、もうそんな時期なんだなと感傷に浸りながら、曇った窓ガラスを指で拭く。 そろそろ帰ってくるかしらなんて思い始め、買ってきた手羽取りをレンジで温めて。 ピラフも一緒に温めていると、家のチャイムが鳴らされる。 「はぁい」

10 21/09/30(木)06:35:55 No.851210004

私が何時ものように玄関に小走りで向かって、ドアを開くと髪の毛に幾つかの水滴がついていて、鼻を少し赤くした少女がそこに立っていた。 「ああ、おかえりなさい、寒かったでしょう」 そう言って彼女の髪についた水滴を、ポッケのハンケチで拭って両手で頬を撫でてやる。 少女は特に何も言わずに、私の手を顔に受け入れて目を閉じる。 それから赤くなった鼻に指を押し当てると、少女の目がこちらをじっと見ていた。 「ただいま」 そう言いながら、少女は私の手を押しのけて、私に抱きついた。 「わぁ、もう冷たい……ほら、部屋の中は温かいですよ」 「ん……」

11 21/09/30(木)06:46:41 No.851210744

今日はここまで 今日の続き:sp94777.txt 今日までのまとめ:sp94778.txt 里親レズレイプ未遂、まあきりたんがロリっぽくなったのも、ゆかりさんの手が出そうになったのも多分ラムレーズンのせいですよ、多分

12 21/09/30(木)06:50:49 No.851211023

朝からこんな甘味100%のものお出しされるとあれだね 元気でるわ

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