21/09/24(金)01:36:20 「そう... のスレッド詳細
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21/09/24(金)01:36:20 No.849064649
「そうか。アグネスデジタルさんに道が示せたんだな」 トレーナーは腕に抱いたキングヘイローの言葉を聞き、偉いぞと言わんばかりに優しく撫でる。うん、でも悔しいわ。とポツリと漏らした本音こそが彼女の丸くなった証しでもある。続く成績の不振に全盛期の自分の走りとのズレ。あらゆることを試し不屈の精神で全力で立ち向かう彼女はいつしかトレーナーに甘えることを覚えていた。それは明日立ち上がり、またいつもの自分に戻るための約束。トレーナーもそれを否定することはなく、文字通り二人で一流を謳い続ける。
1 21/09/24(金)01:41:05 No.849065491
キングヘイローの斜陽。彼女の不調はあっという間に広まり、今に至る。もう、いいのでは?と遠回しにたしなめられたことも一度や二度ではない。その度に、二人でそれらを跳ね返しがむしゃらに走り続けた。 「デジタルさんは凄かったわ。きっと、これからも色んな子のいいところを吸収して速くなる。私が言うんだからこれは絶対よ」 負けていられないわね、と微笑む彼女の表情にはどこか張りつめたものがあった。 「走るのが、苦しいか?」 問いかけた言葉を咀嚼したキングは、息を溜めてから答える。 「苦しいに、決まっているわ。それでも私は走るの。こうありたい私で居続けるために。いつか終わるときが来ても、それは今じゃないわ」 だから、まだまだ私に使われていなさいと挑戦的な目付きでトレーナーを見据えるキング。トレーナーはキングを抱き締める腕に力を込めると、こわばった彼女の身体が弛緩するのを感じる。走ることへの憧れ、プライド、様々な想い。執着と呼んでも差し支えないそれらは今尚キングの中で燃え続けている。 その姿に魅せられたのがトレーナーだ。もう問いかけ直すことはせず、明日への活力を高めるために二人は身体を重ねるのであった。
2 21/09/24(金)01:43:51 No.849066012
こいつら恒常的にうまぴょいしてるんだ!
3 21/09/24(金)01:47:06 No.849066639
「そういえば、アグネスデジタルさんが私の本を書きたいって言っていたわ」 「キングの本…?」 よくよく話を聞いてみると、どうやら同人誌なるものの執筆をアグネスデジタルはしているらしく、題材にキングを取り扱おうとしていることを聞いたと言う話らしい。なるほど、本を書くと言うのであれば、キングに目を付けるのはわからなくもない。どのような本かは知らないが。 「いいんじゃないか?」 とトレーナーが呑気に言えば 「まぁ悪い気はしないわね」 と事も無げに予想通りの反応をするキング。しかしそのあとに次いだ言葉はトレーナーの予想とはことなるものだった。 「だから、あなたもいいわよね?」
4 21/09/24(金)01:50:52 No.849067328
「……?何の話?アグネスデジタルさんはキングの話を書きたいんだろう?」 「だからよ。んもう、おばか。今の私を題材に本を書くならあなたの存在は外せないし、あなたの許可だって必要に決まってるじゃない!」 なるほど、と思いかけるがやはり違うと首を振るトレーナー。 「いやいや、キングの本なんだからキングの話だろう?俺はそんな目立つことしてないしたぶん普通にキングの本になるだろう」 「そんなわけないでしょ、へっぽこ!俺あってこそのキングだからなとかそこは言いなさいよ!」 ひとしきりのろけとしか思えない水掛け論をしばらくしたのち、取りあえずアグネスデジタルに聞いてみようということになり、二人は眠りについた。
5 21/09/24(金)01:52:13 No.849067610
デジたんはトレウマもウマトレもいけるクチだからな…
6 21/09/24(金)01:53:31 No.849067880
こんなんデジたんがまた死んでしまう
7 21/09/24(金)01:56:00 No.849068353
キントレ×キングの薄い本を!?
8 21/09/24(金)01:56:56 No.849068520
日常的にうまぴょいしてるのか…
9 21/09/24(金)01:58:09 No.849068736
ナマモノがどれだけ危険か知らないはずがあるまい!
10 21/09/24(金)02:00:13 No.849069085
見本誌貰ってこれどうしよう…ってなるやつ!
11 21/09/24(金)02:00:44 No.849069189
「というわけだから、やっぱりトレーナーの許可も必要よね?デジタルさん。……デジタルさん?」 並走トレーニングを申し込み並走した後に本の行方を問うたキングは放心するアグネスデジタルに怪訝な表情をする。 「あの、キングヘイローさん…急に純度100パーセントの惚気をされるとデジたん昇天しちゃうので…」 すかさずフォローに入ったアグネスデジタルのトレーナーを押し退けいつの間にか生き返ったデジタルは早口を捲し立てる。
12 21/09/24(金)02:01:08 No.849069250
「つまりっ!キントレ本!?本人公認のっ!キン!トレ!本!!!!ふぉーっ!!漲ってきましたよ!!いや無理…本人承知の上でナマモノ本!?それってどんなプレイなんですかっ!?」 「ナマモノ?プレイ?よくわからないけれど、私の本は結局かいて貰えないのかしら?」 やや面食らったキングが少し残念そうな表情をするのを見るや、デジタルはさらに興奮して早口を続けた。 「いえいえいえいえ!!書きますっ!!というか書かせてくださいっ!!え?え?キングさんだけでなくキングさんのトレーナーさんもOK!?あのっ!あの一流事件のっ!!一流を謳ったキングさんに並び立つものとして自ら一流と名乗り出たあのエモエモでもへっ…燃えるシチュエーションっ!!あらゆる人に笑われながらもクラシック路線からの転身を勝利で果たした高松宮っ!!そこまで書いてしまえるなんてえへーっ!!」 アグネスデジタルが死んだ。