虹裏img歴史資料館

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21/09/20(月)00:49:33 トレー... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1632066573577.jpg 21/09/20(月)00:49:33 No.847898331

トレーナーとケンカしちゃった 勝敗はついてない。むしろスッゴクつまらない事でやらかしたと思う 以前骨折した時とは違う、物凄く些細なきっかけだ 最初一週間の同棲カリキュラムと聞いてボクは大分舞い上がっていた 担当トレーナーとウマ娘が一つ屋根の下で暫くの間生活を共にする こんなの仲を進展させてくれって言ってるようなものじゃん!って 「大変だよ」 マヤノが少し心配そうにそう助言してくれたのはトレーナーの部屋へ行く前 トレーナーちゃんの事は良く知ってたけど、知らない事もあったから それで失敗しちゃってマヤ、ダメかと思ったと教えてくれたんだ でも浮足立ってるボクはそんなのお構いなしに突撃して 初日二日目三日目と何なくこなしてほらラクショーじゃん!と思った最中だ 「無理してお弁当を作らなくていいよ」 初日の晩、トレーナーの夕食が出来合いのお弁当だったのをボクは嘆き それなら同棲中は毎食作ってあげるから感謝するが良いぞ!

1 21/09/20(月)00:49:48 No.847898414

そう宣言して普段より少しだけ早く起きてトレーナーのお弁当 そして朝食を作り、座学からトレーニングの毎日 でもその「ちょっと」に落とし穴は潜んでた ただでさえボク達はアスリート。バランス良く回ってた一日のサイクル それが変わった事でゆっくりと歯車は崩れてた 寝不足だ。座学の最中はウトウトしちゃうしなんだかトレーニングも身に入らない 真っ先に気づくのは当然、日々のトレーニングの様子から 今は一緒に暮らしている間柄のトレーナーって訳 「何だよ!ボクが一生懸命やってるのに!」 脳が疲れてたボクにその言葉は刺さり、そしてカチンと来た 「いいよ!トレーナーの家にボクは邪魔だったんでしょ!知らない!」 言うが否や出てきて、河原でボーッと体育座りして 冷静になってきて何となく帰るのが億劫で日が暮れている 携帯も連絡が入るのが嫌で電源は切りっぱなしだ 「けど本当にいいのか?結構大変だぞ?俺だって昔は自分で弁当も自炊もやってたんだけどさ」

2 21/09/20(月)00:49:58 No.847898471

体育座りで幾度となく思い出していた、ボクの料理宣言に対するトレーナーの言葉 経験者は語る、って奴だったんだろう。分かってたんだ そこを無理押ししてこのザマ。…ボク、成長してないのかなぁ… じわ、と目尻に熱い物が込み上げたけど帰る事にした 寮のボクの部屋じゃない。トレーナーの所へだ * * * 「…ただいま」 けど寮のトレーナーの部屋は真っ暗だった 何処かに出掛けちゃったのかな?と思いつつ電気をつけ そして忘れていた携帯の電源もオンにする さてどうするか そう思っている所で玄関のドアが開いた 「…テイオー!良かった、居た…」 「トレーナー?」 息を切らし、ヘナヘナとその場で崩れ落ちるトレーナーへと慌てて近づく

3 21/09/20(月)00:50:10 No.847898532

「俺もさ。慣れない生活で少しイライラしてたんだよ」 困った様に頬を掻くトレーナーが苦笑しながらそう教えてくれた どうも今の今まで方々を探し回ってくれていたらしい だけどボクが携帯を切っていたから連絡も取れず マヤノやネイチャの所を当たっても見つからずじまい スマホを確認したら二人や他からも連絡が来てた。後で謝らないと… で、寮に戻り自分の部屋に明かりが点いているのに気づき走ってきたという顛末だった 「ごめんな。もっと気を遣えてたら良かったのに」 「ううん。ボクもそう。結局また背伸びして、トレーナーに迷惑かけちゃった」 「いいんだよ。毎日の楽しみでもあった訳だし」 「エヘヘ…」 褒めて貰っちゃった事よりこうして仲直りできたことが何よりも嬉しい ひょっとしたらマヤノが詳しい事を言わなかったのはこうした所まで踏まえてかもしれない 雨降って地固まる 寝不足やら涙の痕で目元は大分みっともない事になってるけど…

4 21/09/20(月)00:50:21 No.847898589

そして二人で食事をして、交互にお風呂に入って 「ね、トレーナー」 「うん?」 寝間着に着替え、髪の毛を下ろしたままのボクはソファで寝る準備中のトレーナーへ声をかけた 「仲直りの印にさー、一個お願い聞いて貰ってもいいかな?」 「まあ、聞ける範囲でいいなら」 「今日はさ…一緒に寝てもいい?」 緊張しながら絞り出した言葉に一瞬沈黙が降りた 「…テイオーが使ってるそっちのベッド、一人用だろ? 初日に説明したけど二人には大分手狭なんだ」 「それは聞いた」 「…後、テイオーはほら…何か体温高いし暑いから寝苦しいし」 「秋の夜長は冷えますぞ」 「また、お前が寝相で落ちても寝ている俺には分からない」 「そこは上手くテイオーステップで何とかするからさぁ…」

5 21/09/20(月)00:50:31 No.847898645

言い終わる頃にはトレーナーは枕を持ってベッドに座っていた 「「……」」 無言で向かい合う やがてボクはまるで先導するようにベッドへと身を沈めた 後に続いてトレーナーが入ってくる 確かに狭いし トレーナーだって大分身体は暖かいし ついでに心臓の音がやかましい 毛布の中、トレーナーの胸板に顔を埋める 「おやすみテイオー」 「おやすみ、トレーナー」 でもこれがいいんだ ボクはこれがいい

6 <a href="mailto:オワリ">21/09/20(月)00:50:48</a> [オワリ] No.847898742

翌日。落ちてサルベージされたかは不明だったが ボクはトレーナーの腕の中で目を覚ました

7 21/09/20(月)00:54:26 No.847899935

いい…

8 21/09/20(月)00:55:07 No.847900161

経験を積んで大人になっていくのいいよね…

9 21/09/20(月)00:56:12 No.847900512

地固めテイオーいい...

10 21/09/20(月)01:03:06 No.847902677

健全!

11 21/09/20(月)01:03:35 No.847902806

ちょっとした喧嘩から仲直りで仲が深まるのは王道よね…いい

12 21/09/20(月)01:04:06 No.847902925

こうしてお互い進んでいくのいいよね...

13 21/09/20(月)01:10:14 No.847904545

>でもこれがいいんだ >ボクはこれがいい 俺もこれがいい

14 21/09/20(月)01:21:36 No.847907269

いい匂いしそう

15 21/09/20(月)01:51:22 No.847913961

早くうまぴょいしろ (こうやって些細な衝突と仲直りを繰り返すことで女の子から立派な女性へとなっていくんだろうな)

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