21/09/18(土)21:52:00 私がト... のスレッド詳細
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21/09/18(土)21:52:00 No.847432948
私がトレーナー君に、トレーナー君が私になる。こんな事がありえるのだろうか? だがもはや信じる信じないの問題ではない。鏡を覗けば映るのは彼の顔で、ウマ耳も尻尾もない。まぎれもない現実なのだ。 午前の授業が終わると生徒会室に来てもらい手分けして今日の仕事を終わらせると、とりあえず今日いっぱい今後のことについて話し合った。 どうすれば元に戻るのかも重要だが、互いに抱えている業務で遅延は許されない。 私が構想・立案した月桂杯、彼が私以外に担当しているウマ娘のトレーニング方針に関して、大雑把な打ち合わせで済むわけがなく終えるころには日が暮れていた。
1 21/09/18(土)21:52:28 No.847433165
「じゃあ今日のところは帰るよ」 ミーティングも内容もだが、あまりの事態のためか疲労の色が濃く出ている『私』――そしてそれは私も同じだろう――が立ち上がってトレーナー室を出ていく。 重い表情には、どうすれば元に戻るのかという点で何一つ解決の糸口が見いだせなかったのもある。 考えられるのはあの日に互いの頭をぶつけたことだが、試しに再度ぶつけても元に戻らない。 そもそも、あの時点では入れ替わらなかったのだから本当にそれが原因なのかすら怪しくなる。 この事態は伏せていればいるほど公開時の影響は酷くなるが、かといって今すぐ公表するわけにもいかなく、とりあえず二人だけの秘密にするという玉虫色の決着で終わってしまった。
2 21/09/18(土)21:52:54 No.847433352
彼――『私』がトレーナー室から出て行って5分も経たなかった。再び『私』がトレーナー室に入ってくる。 深刻な表情からすると、よほどの事があったに違いない。 「あのさ…」 「お風呂、どうやって入ったらいい?」 「は…?」 「いや、お風呂だよ。帰って風呂でも入るかーと考えたんだがな、ふと思ったんだよ俺。君の裸見てもいいの…?」 一体何を言い出すのだろうと思ったが、確かにこれは問題であった。 互いの業務をどうするかの一点のみ議論していたせいで失念していたが、日常生活として彼は女性として私は男性として送らなければいけない。 「それを言うと私が入浴するときは君の裸を見ることになるのだが」 「あー…まあ見たくないよな」
3 21/09/18(土)21:53:24 No.847433574
別に嫌だとは言ってないが、『私』はそう呟くと俯きながら首に手を当て考えに耽る。見た目は私なのに仕草は完全に彼そのものなのがどこか滑稽だ。 「あ、目隠し」 「ん?」 「昔ドラマで見たんだよ父親と娘が入れ替わってさ、娘が裸見られたくないからって目隠しして身体を洗ってあげるんだったかな」 「……別に私は君に裸を見られてもかまわないが」 「…えっ」 『私』が何か言いだしそうなのを遮る形で言葉を続ける。 「しかし君が大浴場使うと他の生徒の裸を見ることになるわけだが…これはなるべく利用者の少ない時間を選んでほしいな。 更衣室もなるべく早く着替えて退出するとかね。まあ君に限ってまさか大勢の生徒が居る時に大浴場を使ったり長居したりしないと、信じているが」 そう言い終えると、『私』はもちろんだと答える。こればかりは彼の良心を信じるしかない。 一応入浴の点が解決したからか、トレーナー室を出ていこうとするも、足を止めて踵を返す。 「というか、そもそも女の子って身体はどうやって洗ってるの…?」
4 21/09/18(土)21:53:47 No.847433729
「なんでこんなことに…?」 トレーナー寮の浴室、生まれたままの姿になり、内股気味に手を使って胸と股間を隠している『私』がつぶやく。 「君が言い出したんじゃないか。そのドラマとやらで入れ替わった『娘』が自分の身体を洗っていたって」 「確かに言ったけどさ…。なんだか凄く恥ずかしいというか…」 「何度でも言っておくがトレーナー君の身体じゃなくて私の身体だからな!?」
5 21/09/18(土)21:54:25 No.847434005
髪を洗い終えヘアクリップでまとめると、白く細い首筋にしなやかな背中が見える。 「身体の洗い方は人それぞれだが私は手洗い派なんだ。泡立てネットを使って、泡はツノが立つくらいに」 そう言うと泡を『私』の左腕に乗せる。 「間違ってもゴシゴシと洗ってくれるなよ?泡を使って撫でるように」 右腕、肩を洗い胸へと手をのばす。 「胸は男性が思っている以上に汗をかくから念入りに、しかし丁寧に」 そう言いながら泡を乳房の上に転がす。手が胸に触れると、『私』の体が少し震える。 あまり普段は意識しないが、こうして触れてみるとエアグルーヴやナリタブライアンほど大きくはないが、決して小さくはない綺麗な曲線美を描いている胸だと――――――。 そんなことを考え出すと、ふと脚の付根の、本来の私が持っていないところでなにか、違和感を覚えた。
6 21/09/18(土)21:54:54 No.847434219
「……トレーナー君。ひとつ聞いておきたいのだが」 「うん?」 「その…太ももと太ももの間にある君のだな…アレが…違和感があるんだが」 「あー…」 『私』はそう言ったきり黙り込んでしまった。 「トレーナー君?」 「まあ、その、なんだ。別にルドルフがそういう気持ちでなくとも肉体のホルモンバランスとかに色々と引っ張られるからさ。うん、あんまり気にしない方が良いんじゃないかな」
7 21/09/18(土)21:55:25 No.847434433
「……トレーナー君。ひとつ聞いておきたいのだが」 「うん?」 「その…太ももと太ももの間にある君のだな…アレが…違和感があるんだが」 「あー…」 『私』はそう言ったきり黙り込んでしまった。 「トレーナー君?」 「まあ、その、なんだ。別にルドルフがそういう気持ちでなくとも肉体のホルモンバランスとかに色々と引っ張られるからさ。うん、あんまり気にしない方が良いんじゃないかな」
8 21/09/18(土)21:55:49 No.847434628
気にするなと言われても気になってしまう。確か…男性器が大きくなるのは、起床時と…性的に興奮したときだったはず。 今、彼の身体で、大きくなっている理由は…。 「この身体で私の裸を見たり触ったりしてその…興奮したということは普段トレーナー君はその、つまり…」 「普段ルドルフのことをそういう目で見てるとかじゃないからな!全然見てないから!」 「そこまで必死に否定されると、流石の私も傷つくのだが」 「いや別に嫌いとかじゃなくてな。その…なんか墓穴掘ってばっかりだな俺」
9 21/09/18(土)21:56:18 No.847434823
洗っていた手も止まり、浴室が無音になる。 「トレーナー君に裸を見られても構わないと言ったが、あれは私の本心だよ」 『私』が何か言おうとしたのを遮る。 「何も言わなくていいよ。君からの回答は元の身体に戻れた時にとっておいて欲しいんだ」 そう言い終わると、うん、と小さく頷きトレーナー君はすっかり黙り込んでしまった。
10 21/09/18(土)21:57:20 No.847435257
『私』を洗い終えると、ヘアケア・スキンケア・テールケアに始まり、ウマ娘寮の使い方――そもそもどうしてこれを教えることを忘れていたのだろう?――から、私の部屋と日用品の配置、そして授業。 とにかく明日、明後日必要な事柄を伝えておいた。今すぐ伝えきれない分に関しては後日まとめて教えるしかない。 すると、あの会話以来、相槌しか打っていなかった『私』が突然口を開く。 「これでさ、もしも、もしもだぞ、朝起きて元に戻っていたら、全部笑い話になるのにな…。 ……じゃあ、また明日『トレーナー君』」 そう少し照れ臭そうに『私』は言うと、トレーナー寮から去っていった。
11 <a href="mailto:s">21/09/18(土)21:59:03</a> [s] No.847435980
入れ替わりといえばお風呂ネタが鉄板である なんで頭ぶつけたとか戻るのか戻らないかはそのうち
12 21/09/18(土)22:02:12 No.847437251
TSお約束いいよね…
13 21/09/18(土)22:22:04 No.847445365
お互いの体にドギマギするのいい…
14 21/09/18(土)22:33:15 No.847449882
続きがあるということか…?
15 21/09/18(土)22:36:44 No.847451239
自分の胸触ってあの二人と比べたら小さいけど曲線美のある…とか完全にトレーナーくんの体に引っ張られてませんか