21/09/18(土)02:30:02 泥の復帰 のスレッド詳細
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画像ファイル名:1631899802384.jpg 21/09/18(土)02:30:02 No.847165045
泥の復帰
1 21/09/18(土)02:39:38 No.847166296
蘇る泥
2 21/09/18(土)02:43:59 No.847166885
「うおおおすっげー。ねえこれ見てくるるん。『星空の守り人』発売だって。 今は亡きあのタイトルも2009年だと現役なんですなぁ。よくできてるわ~この電脳世界」 「だからそう言ったじゃないの。そういうところなんだって。はぁ…何だっていいけれど」 そんな少女ふたりの他愛もない遣り取り。 街の片隅を歩いていた私は聞き慣れた声が耳に飛び込んできたことでふと足を止めてしまった。 営業形態に細々とした違いはあれどチェーンのコーヒー店は2102年にも、そしてこの2009年にも存在する。 冬空の下、閑散としたそのチェーン店のテラス席には私のよく知る人と全く知らない人が着席していた。 すると視線を察したのか、不意によく知る方が顔を上げて私の方を見る。 …見られた以上は見なかったふりをして立ち去るのもなんだろう。それに挨拶するのも吝かではない。 私は進路を変え、テラス席の丸テーブルが並ぶエリアへ足を運んだ。 「こんにちわ、ニレ。ご友人とのご歓談中失礼します」 「おはよセイバー。…友人…まぁ友人かしら…」
3 21/09/18(土)02:44:19 No.847166931
「え。ちょっと待ってくるるん。その迷いはなんなの。まずこの舶来美人さんはどちらさんなの。 あと友人かどうかで微妙に悩んだのはどういうことなの。夢川すごく気になります」 「大丈夫よアカネ。そんなことはたまにはどうでもいいわ。だいたいは良くない。 この美人のことはひとまずセイバーと呼べばいいわ。友人ランクとしてはアカネ以上の立場にいる人ね」 「うわっ出たね友人格付けランキング。くるるん曰くセイバーさん。今日からわたしとあなたはライバルだぜ」 ニレとの騒がしいやり取りを経て私に向かい拳闘の真似事をするニレの友人(仮)。 ニレの投げやりな態度といい、友人(仮)のおどけた態度といい、気の置けない関係であることは想像するまでもない。 ついくすりと微笑んでしまった。そして、それを見逃すニレではない。 じろりと向けられたのは半目の視線。テーブルの上のコーヒーを啜りながら、ニレは私を湿度のこもった視線で睨んでいた。 「なんで笑ったのよ、セイバー」 「いえ。ニレにもこんな遣り取りをする友人がいたのだなと分かると、つい可笑しくなりました」
4 21/09/18(土)02:44:48 No.847167006
「…なーんか含みを感じるんだけど。私がまるで友人のいない一人ぼっちのやつとか思ってない?」 「まぁまぁいいじゃないかいくるるん。だいたいホントのことでしょ?」 「違う!私にだってそれくらい…」 と、吠えようとしたニレが友人(仮)の方を見てぴたりと言葉を喉で詰まらせる。 友人(仮)はといえば、その視線を受けてべっとりと生暖かい微笑みをじわじわ浮かべてニレを見つめていた。 「それくらい?なんなのかにゃー」 「うるさい!たまたま暇だから付き合ってあげてるだけだし、そもそも《TSUCHIKA》によくもログインしてきたものだから構ってあげてるだけ! 下手な勘違いはしないことねアカネ!それとセイバーも!」 そのまま鼻息も荒くニレはぷいとそっぽを向く。素直では無さという点では生前の記憶と照らし合わせてもニレほどの人はそうはいない。 私はつい、にこやかにそのニレの態度を見つめていた友人(仮)と顔を見合わせた。 「ニレに紹介された通り、セイバーです」 「うん、わたしは夢川愛架音です。くるるん弄りの同好の士とお見受けしました。いざ盃を酌み交わしたく」
5 21/09/18(土)02:45:21 No.847167085
「謹んでお引き受けします。ニレは楽しい人です。この気持ちは共有したく思います」 「ちょっと!聞こえてるわよ!何が弄りよ、失礼ね!」 きゃいんきゃいん、と鳴り響くは負け犬の遠吠え。 私たちの間に浮かぶ笑顔は趣味が合致した収集家同士の何にも代えがたい深い絆だ。 ニレの抗議の声はさておき、私はアカネと友好の握手を結んだのだった。 「すみません。今日は急ぐ身ですのでお暇をいただきますが、是非近い内に、また」 「是非是非。くるるんのことならね…割とプロだよ?ついてこれるか───このスピードに」 「無論です。ニレについて語らせれば私とて一家言がありますので。 手強いことをお約束します。少なくとも…退屈はさせないかと」 「フ…プロだよ、あんたプロだよセイバーさん。そういう目をしていた。次会う時が楽しみだよ…!」 「ちょっと!?本人を差し置いて語ろうとしないでくれる!?ちょっ…なんなのよー!?」 ニレの味わい深い悲鳴を受けながら一礼しその場を立ち去る。 予定を調整しなければ。まったく、こんなところで同士を得るとは思わなかった。
6 21/09/18(土)02:49:43 No.847167713
Q2
7 21/09/18(土)02:52:02 No.847168030
くるるるるるるるはかわいいな 困ったことに
8 21/09/18(土)03:03:02 No.847169450
https://seesaawiki.jp/kagemiya/d/%b5%d7%c0%a5%bf%b7%b8%de%cf%ba 突然ですが無害そうな感じのマスターを置いておきます それはさておき…くるるるるるちゃんはかわいいですねぇ
9 21/09/18(土)03:10:30 No.847170304
危険人物がどんどん増える
10 21/09/18(土)03:11:08 No.847170382
>突然ですが無害そうな感じのマスターを置いておきます >それはさておき…くるるるるるちゃんはかわいいですねぇ あんなんでも魔術師として超優秀だから殺すのは難しいでしょうねぇ...
11 21/09/18(土)03:19:43 No.847171275
おぉリョナいリョナい
12 21/09/18(土)03:20:57 No.847171398
梅村のサーヴァントはテセウスか 戦闘力上位組とも渡り合えそうだ
13 21/09/18(土)03:30:16 No.847172363
丁度目の前にいる状況で偶然古い新聞の切り抜きとかで正体判明して頭真っ白になってガクブルして欲しいですねぇ もちろんバレた事はすぐバレる
14 21/09/18(土)03:34:04 No.847172736
https://seesaawiki.jp/kagemiya/d/%A5%B7%A5%E3%A5%AB%A1%A6%A5%BA%A1%BC%A5%EB%A1%BC 重かった時にwikiに来てたおシャカ様も勝手にダイマしよう