21/09/08(水)01:45:28 泥のも... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1631033128771.jpg 21/09/08(水)01:45:28 No.843738047
泥のもう深夜
1 21/09/08(水)01:55:32 No.843739964
混合都市シドニーの上空で重々しい金属音が鳴り響く。 ロボとロボがスーパーロボット大戦するさまを見上げたアラクネはもうどうにでもなれという顔で呟いた。 「ハサンちゃん。喉乾いた。飲み物」 と言うだけでスッと差し出されるはカラフルなドリンク。 事前に用意していたとしか思えないそれを漫然と見つめたアラクネは差出人の顔を伺った。 威圧を与えず、さりとて控えめすぎず、仄かながらも存在感を放つ笑顔の麗人がひとり。 受け取ってストローを咥え、グラスの中身を啜ったアラクネは火花散らす2機を見つめこう言った。 「もう、いいかな…。今晩は何して遊ぼうか、ハサンちゃん」 そう聞くや否や、何処から出したか知れないパンフレットをずらりとアラクネの前にハサンは提示した。 その上でナイトプールの項目を指差して朗らかに微笑む。つられてついアラクネは笑っていた。 「分かった、分かったってば。じゃそこ行こっか。アレはまあ、放っておいてもいずれやめるでしょ」 とアラクネが答えるや、にっこりと笑ったハサンは用意を始めた。 アラクネはふと考える───主導権を握っているのはどちらなのか。あるいはそんなことどうでもいいのでは、と。