21/09/07(火)00:34:32 毎年、... のスレッド詳細
削除依頼やバグ報告は メールフォーム にお願いします。個人情報、名誉毀損、侵害等については積極的に削除しますので、 メールフォーム より該当URLをご連絡いただけると助かります。
画像ファイル名:1630942472333.jpg 21/09/07(火)00:34:32 No.843401823
毎年、いくつものウマ娘が中央トレセン入学することを夢見て、この学園を訪れる。 毎年、何千というウマ娘がデビュー戦へと向かいトレーニングを重ね、その内にはデビューすることすら叶わなかった子もいる。 漸く未勝利戦を抜けた先では、またいくつもの遥かな挑戦へと駒を進めていく。そんな中で、何十戦と積み重ねても未勝利戦を突破できずにタイムアップを告げられる子たちが居る。 重賞勝利ウマ娘は重賞の数だけ生まれる。数だけ見ると多そうにも見えるが、実際は全体のほんの数パーセント。もちろん、突出した実力を持つ一人のウマ娘がいくつものタイトルを取ることだって当然のように起こる。 そんないくつもの試練の中で、G1勝利という遥か貴き栄誉を勝ち取れるスターともなれば、十の指で数えられるほどにまで絞られる。 そして、何よりも恐ろしいのは、戦いとはレースの中だけで起こる物ではないのだ。 挫折とは勝負の中だけで生まれるワケではないのだ。 絶望とは、不運とは、災禍とは、何の前触れもなく、手にした栄誉も積み重ねた研鑽も関係なく、乗り越えた苦難のその先にさえ、分け隔てなく降り注ぐ。
1 21/09/07(火)00:34:53 No.843401913
そこに一人のウマ娘が居た。 おっとりとした性格の賢い子だった。 ハードなトレーニングにも弱音一つ言わないで、トレーナーである私の言葉を信じてくれた。 実際に口にしたことは無いが、新人トレーナーの私にはあまりにも勿体ないと思えるほど、素晴らしい素質と才能を持つウマ娘だった。 その子には夢があった。 『最強の証明』 それが、その子の夢だった。 私にも夢があった。奇しくも、同じ夢を見た二人だった。 何をバカなことをとトレーナーだった父には笑われた。互いのキャリアの為にも焦りすぎるなと先輩には諫められた。 簡単ではないことくらい分かっている。その夢は非常識で不確かな道標であるのは重々承知だ。 だからこそだ。だからこそ、挑戦する価値がある。 シンボリルドルフよりも圧倒的で、オグリキャップよりも劇的で、ナリタブライアンよりも衝撃的な、そんな唯一無二の最強に二人でなろうと誓い合った。 そんな尊大すぎる野望も夢ではないと思わせてくれた、その子の名前は――――
2 21/09/07(火)00:35:37 No.843402125
茹だる様な熱気に包まれた、五月にしては異常なまでに暑い日だった。 だがそんな暑さすら忘れさせてしまえるほどの眩い伝説が、ここ府中に舞い降りた。 『今ここに!最強の大王がターフに降臨した!』 『9015名のウマ娘の頂点に立ったのは、キングカメハメハ!』 怒号のような歓声が響き渡る。 前団が総崩れを起こした、殺人的なハイペース。死闘とも言えるような苦しいレースだった。 中団前めに位置付けていたあの子だっていつ飲みこまれてもおかしくないような展開にも拘らず、彼女は最後の直線で全てを千切って勝利して見せた。 思わず涙が零れそうになる。そんな感傷を吹き飛ばすようなさらなる大きな歓声が轟く。 『電光掲示板には赤いレコードの文字!従来の時計を二秒も上回る驚異的なレコード!』 『前走NHKマイルカップに続いてのレコード更新、これが…これがキングカメハメハです!』 鳴りやまぬ歓声。観客に向かって大きく手を振る彼女の姿が、次第にぼやけて滲んでいく。 まだ道半ばだというのに、堪えろ堪えろと思うたびに大粒の雫が零れて落ちる。 それでも私はこの瞬間を一秒たりとも見逃したくないと、彼女の姿をずっと目で追っていた。
3 21/09/07(火)00:36:04 No.843402276
「トレーナーちゃん、見ててくれたかしら?」 今の今まで死闘を繰り広げていた相手とは思えない、柔らかく人懐っこい笑みで彼女は控室に戻ってきた。 とはいえ流石にタフなレースだったこともあってか、全身はびっしょりと汗で濡れ、褐色肌の頬は薄桃色に色づき、息を整えようとする深い呼吸でその豊満な双丘が上下している。 「おかえりなさい、キング。……見てたわよ」 「あら、泣いてたの?」 「な、泣いてないわ!」 私は誤魔化すように手渡そうとしたタオルで彼女の髪をグシャグシャと乱暴に拭いた。 こんな日でも『トレーナーちゃんは泣き虫ね~』ところころと楽しそうに笑う彼女には思わず小言の一つでも言いたくなってくる。 とはいえ、こういう状況に左右されないどっしりとした精神性がレースにも良い影響を与えていることも否定できないため、グッと心に押しとどめる。
4 21/09/07(火)00:36:46 No.843402528
「取り敢えず、第一目標達成ってところかしらね」 「……ええ、そうね。本当によくやったわ」 「あらあら、今日のトレーナーちゃんは素直なのね?いつもはこんなものは通過点だって、怖い顔してるはずなのに」 「……もう今日くらいいいでしょ?だって、ダービーなのよ?最強のウマ娘の、人生でたった一度きりの夢舞台。そんな瞬間を目の当たりにして、誰が偉ぶれるって言うのよ」 「ふふっ……うん、それもそうね。ありがとうトレーナーちゃん、大好きよ」 私よりも大きな彼女の体が支えをなくしたように覆いかぶさってくる。 私はあわてて支えるように抱きしめ返す。 直で体で触れて伝わってきた彼女の呼吸は荒く、細かく体は震えていた。 あんなレースの後だ、彼女も限界だったのだろう。 「……本当にお疲れ様。私のヒーロー」 「あらあら、私じゃなくてトレーナーちゃんが泣いちゃうの?」 「泣いてないわよっ……」 「ふふ、よしよしいい子ねトレーナーちゃん」 何故か彼女を支えている立場の私が、彼女から慰められるという奇妙な状況の中、私達は今日この瞬間の喜びと感動を分かち合った。 私達は、もう二度と今日という日は来ないと知っていたから。
5 21/09/07(火)00:37:20 No.843402710
それは、秋の天皇賞を二週間前に控えた日に起きた。 秋初戦の神戸新聞杯を快勝し、私達の最大目標であるクラシックシーズンでの秋古馬三冠達成に向けての最終調整中のことだった。 呻き声だった。悲鳴を上げず、真っ青な顔をして多量の脂汗をかきその場に膝をつくパートナーの姿。 半狂乱で駆け寄り、完全にパニック状態になってしまった私に『大丈夫だから』と気丈な姿を見せ、最後まで私を落ち着かせようとしていた。 何とか救急車を呼び、運び込まれた病院先で、私と彼女は医者から一つの診断結果を受けた。 『屈腱炎』 そう、彼女は診断された。 その病名はトレーナーという仕事をしていれば嫌でも耳にする言葉。 根治は不可能とされる慢性的な病気であり、彼女たちウマ娘にとって競争能力喪失と同義とも言える死の病だった。
6 21/09/07(火)00:37:31 No.843402762
「なんで…」 思わず口をついた言葉だった。 「なんで……!」 少しでも冷静になれば分かることだった。 「なんでっ!!」 その時の私は頭がおかしくなっていたんだろう。……いや、彼女と出会ってから。彼女の才能に魅せられてから。彼女の夢を聞いてからずっと、私は狂ってしまっていたんだと思う。 「なんで……この子なんですか……この子はまだ、まだこれからなのに…!」 その時の私には分からなかった。 愚かで未熟だった私には、目の前の現実を不幸と嘆き、ただその場で子供のように喚き散らすことしかできなかった。
7 21/09/07(火)00:38:24 No.843403086
「……あら、いらっしゃいトレーナーちゃん」 清潔感の伴った真っ白な部屋。普段と変わりの無い柔らかな笑み、朗らかな声色で彼女は私を出迎える。 しかしその普段通りな振る舞いにこそ痛々しさを感じてしまうのは、手遅れになるまで気付いてあげられなかった私の自責の念からだろうか? 「また大荷物ね、何かのお勉強?」 「ええ、当たり前でしょう」 「あらあら、相変わらず勉強熱心ね」 「他人事みたいなこと言わないで。全部あなたのリハビリの為の物なのよ」 「トレーナーちゃん……」
8 21/09/07(火)00:38:39 No.843403165
「確かにもう私たちの最大目標だった、クラシックシーズンでの秋古馬三冠挑戦はもう叶わない。本当はシニアシーズンなんて使わないでそのままドリームトロフィーシリーズに直行するつもりだったけれど、この際仕方ないわ。別に焦る必要なんてないのよ、来年だって再来年だってあなたの道は続くの」 「一緒に乗り越えましょう。その先で、あなたの最強をもう一度証明する」 私を見る彼女の瞳が大きく見開かれ、やがてふにゃっとした柔らかい眼差しへと変わる。 「ありがとうトレーナーちゃん、私にまだそんな夢を見てくれるのね」 そう言って笑う彼女の姿は、今にも消えてなくなってしまいそうな儚さを湛えたものだった。
9 21/09/07(火)00:38:54 No.843403261
「なに、何言ってるの?まさか諦めるつもりなの?」 「……ええ、そのつもり」 「バカ言わないで!あなたは自分が誰だと思ってるの!!あなたはキングカメハメハなのよ!!」 予想していなかったパートナーの言葉に、私はここが病院だということも忘れて大声を上げてしまう。 「私はこれでも結構コネは持ってるのよ。父にも頼んで色んな病院に掛け合って、最新の治療を受けさせて貰うつもり」 「確かにそれは今まで不治の病だと言われてた。けど、そんなの諦める理由にはならないわ」 「私が必ずあなたをもう一度あの舞台へ送り出す。そうしなきゃいけないの!そうじゃないと私は……私は……!」 「トレーナーちゃん。こっち、座ってくれる?」 自分が許せない。そう続けようとした私の言葉が、彼女の声に遮られる。 彼女は体を起こしベッドのヘリに座り、隣をポンポンと叩いて私を誘導する。 誘われるがままに隣に座ると、彼女の頭が私の肩に凭れ掛かる。
10 21/09/07(火)00:39:13 No.843403379
「トレーナーちゃんだって本当は分かってるんでしょ?もう一度ターフの上に立てるようになったとしても、今までの私は戻ってこないって」 「それ…は……」 「これはね、私の我儘なのよ」 彼女の手が私の手に触れる。 まるで母が子をあやすような手つきで、互いの指が絡まりあう。 「目を閉じると、今でもあのダービーの事が昨日のことのように思い出せるの」 「きっとね、私というウマ娘を知る人々は必ずあのレースの事を思い出す。誰も成し遂げたことの無い破天荒な挑戦を、圧倒的な力でねじ伏せた最強の私を思い浮かべてくれる」 「私という最強の夢を、ずっと忘れないでいてくれる」 微睡を誘うような、甘い穏やかな囁きで彼女は告げる。 「お願いトレーナーちゃん。私を、最強の大王のままで居させて」 「私ね、トレーナーちゃんにだけはカッコ悪い私を見て欲しくないのよ」 「だから、私を此処で……夢のままで終わらせて欲しい。それが、私のたった一つの我儘」 その提案は、全てを理想のままに終わらせる唯一の方法にも思えた。 それと同時に、私にとって覚めない悪夢にもなり得るのだと、心のどこかで予感していた。
11 21/09/07(火)00:39:31 No.843403472
「……ねえ、トレーナーちゃん。二人で目指した夢、バカなことだったって思ってる?」 「そんなわけないでしょ」 「……ふふっ、それを聞いて安心したわ」 絡み合っていた指先がパッと開かれ、思わずつんのめってしまうくらいの力で背中を押される。 「私はもういいから、プイちゃんのところに行ってあげて。あの子寂しがり屋だから、きっとトレーナーちゃんを待ってるわ」 「でももう少しくらい……」 「ダーメ。あなたはもうプイちゃんの専属トレーナーになるんだから。こんなところに入り浸ってる場合じゃないでしょ?」 「……でも」 振り向こうとした私の背に、彼女の両手が添えられる。 彼女は顔を見せないように下を向いていた。 「……お願い、振り向かないで。カッコ悪い私なんて見せたくないって言ったでしょう?」 彼女の声は震えていた。 しくしくと胸が痛む。けど私の背を押す彼女の事を思えば、そんな気持ちを表に出せなかった。 「私の夢はここで終わりだけど、トレーナーちゃんの夢の続き……私に見せて、お願いよ?」
12 21/09/07(火)00:39:42 No.843403535
終わりになんてしたくないと叫んでしまいたかった。 心の底では、ずっとあなたと夢を見ていたいと思っていた。 けれど、それを口にすることだけは許されない。彼女自身に背中を押されたからだ。 彼女にそんな決断をさせてしまったのは私だからだ。 これ以上彼女の想いを、夢を、覚悟を、踏みにじることだけは出来ない。 これからの私にできることなんて、たったの一つだけだ。 病室を出て扉を閉めた時、『ごめんね』と背中に声が掛けられた気がした。 私はもう、振り返ることはしなかった。
13 21/09/07(火)00:40:13 No.843403681
「あ、トレーナーさん」 病室を出たすぐ先に私のもう一人の担当ウマ娘である、ディープインパクトが待っていた。 「あなたトレーニングはどうしたの?私が返ってくるまでにしておくように伝えたメニューがあった筈でしょう?」 「私もカメハメハ先輩のお見舞いがしたくて……先輩どうでした?いつレースに復帰するんですか?また先輩と一緒に併走したいぷい……です」 背中を押され決意を新たにした私と、そんな事を知る筈もない彼女。 そんなちぐはぐな状況に八つ当たりのような苛立ちを覚えてしまう。 「あなたはまだメイクデビューに向けて身体づくりの最中でしょ?他人の心配してる暇なんてあるの?」 「先輩は私の大好きな人です。その人のお見舞いに来るのは……大事なことじゃないんですか?」 「……」
14 21/09/07(火)00:40:26 No.843403742
今までの私ならばどう答えていたんだろう? 彼女のマイペースな無邪気さに負けて、仕方ないわねと言ってしまっていたような気がする。 何よりも大事な愛バの足の不調に手遅れになるまで気づかなかった、それが私だ。 誰もが認めたであろう最強のウマ娘の夢を志半ばで終わらせてしまった。それが私だ。 最高の素質と才能を持ったウマ娘。そんな子の競技人生の最後に『ごめんね』なんて言わせてしまった。それが私だ。それが今までの私だ。 認めるしかない。私は愚かで未熟で、不出来なトレーナーだったのだ。 ならば、今までの半端な私は全部不要だ。
15 21/09/07(火)00:40:53 No.843403885
「行くわよディープ」 私は彼女の背を押す。 「え、え?でも私……」 「無駄な時間を使わせたわね、トレーニングに戻りましょう」 「無駄な時間ってどうして……!」 「いいディープ。終わったものを振り返る必要なんてない。あなたはこれから先、道半ばで倒れていく者たちを何度も見ることになるの。そんな者に対する感傷は不要よ」 「終わったって、そんな言い方……!先輩とトレーナーさんはとても仲良しで素敵なコンビで――」 「全部終わったことなの。これからはあなたの専属のトレーナーよ」
16 21/09/07(火)00:41:08 No.843403957
困惑する様子の彼女を強引に連れ出し、歩みを進める。 中途半端な優しさなんて不要。必要なのは鉄の意思だ。もう二度と、私はこんなくだらない悲劇を繰り返さない。 徹底的な管理と、徹底的なアフターケア。彼女から目を離さない、ほんの少しの気の緩みも無駄も許さない。 今度こそ私は、最強の証明をして見せる。 「ディープ、あなたには才能がある。素質もある。そして何より、その走りには華がある」 「約束するわ。あなたをこのURA史上最高のウマ娘に仕上げて見せる」 そして私は、いつかたった一人の相手にだけ打ち明けた、途方もない夢を口にする。 「シンボリルドルフよりも圧倒的で、オグリキャップよりも劇的で、ナリタブライアンよりも衝撃的で――――キングカメハメハをも超える最強のウマ娘」 「そんな唯一無二の存在に、あなたは成るのよ」 私は振り返らない。 この挫折を糧にして、この夢の続きを完成させて見せる。 それだけが、私があの子にしてあげられる、たった一つの報いだから。
17 21/09/07(火)00:42:38 No.843404456
バカ長いですがプイプイトレーナー元キンカメトレーナー概念に感銘を受けて頑張って形にしました プイプイスレ画なのにキンカメの話しかしなくてすみません
18 21/09/07(火)00:43:10 No.843404635
力作だな…
19 21/09/07(火)00:44:13 No.843404965
おつらいやつ...
20 21/09/07(火)00:44:38 No.843405089
ねえこれ最後またくそお辛くならない?
21 21/09/07(火)00:44:48 No.843405158
最後の最後で滅茶苦茶見覚えある文面出て来たのにただただお辛い…
22 21/09/07(火)00:45:07 No.843405256
あのこれ…またプイプイを…
23 21/09/07(火)00:46:51 No.843405832
本当はトレーナーさんがキンカメを壊したことをマスコミからバッシング受けるシーンやキンカメちゃんがハーツちゃんに胸倉掴まれて逃げるなといわれるシーンも盛り込みたかったのですが長すぎて断念しました
24 21/09/07(火)00:47:41 No.843406075
これじゃぁみんなのサンドバッグプイプイじゃん
25 21/09/07(火)00:51:10 No.843407173
ただただつらい…この先を考えてもつらい…
26 21/09/07(火)00:51:17 No.843407206
見事無敗三冠を達成しトレーナーとしての名誉も回復してきたところで行われる一年間の総決算有馬記念が楽しみですね!
27 <a href="mailto:ハーツクライ">21/09/07(火)00:54:57</a> [ハーツクライ] No.843408254
お前のそんな夢うち砕いてやるよ ……先輩の為にも、あの子の為にも
28 21/09/07(火)00:55:48 No.843408463
カメちゃんが何でそうなっちゃったの…?って聞いても負け犬が話しかけないでって本心から言っちゃうんだ
29 <a href="mailto:ハーツクライ">21/09/07(火)01:05:37</a> [ハーツクライ] No.843410892
徹底的な管理とアフターケアねえ…その結果が風邪薬ですかートレーナーさーん?まったく最高のトレーナーだよな 英雄サマから凱旋門三位の称号まで奪い取った感想はどうだ? げほっ、ごほっ…無様だよ。あんな顔してるディープは初めて見たぜ 苦しいか?つらいか?恥ずかしいか?あいつの同期の恨みの目に耐えられないか? 甘えてんじゃねえよ。いいか、これが結果だ。あの人を壊したお前がまた一人ぶっ壊したんだ、コヒュッ… 結局あんたは最後までなんであいつが英雄って呼ばれてるのかわかんなかったんだな
30 21/09/07(火)01:05:43 No.843410914
このトレーナー2着の時とハルウララを引き離すときと失格のときとかでダメージ受けまくらない?
31 21/09/07(火)01:06:51 No.843411186
>このトレーナー2着の時とハルウララを引き離すときと失格のときとかでダメージ受けまくらない? 折角だからキズナのトレーナーもやろうぜ!
32 21/09/07(火)01:07:12 No.843411285
ハーツちゃん悪役なのにキレにキレてるな……
33 21/09/07(火)01:10:12 No.843412027
>ハーツちゃん悪役なのにキレにキレてるな…… 自分のライバルぶっ壊した元凶が現実から目反らして可愛い後輩までぶっ壊しそうになってるんだからそりゃキレる
34 <a href="mailto:s">21/09/07(火)01:21:05</a> [s] No.843414757
12月下旬。冬枯れの中山競バ場に一人のウマ娘が白い息を吐く。 「トレーナー、今日のレースどう思うよ」 「どうって…そうだね、順当にいけば彼女――ディープが勝つんじゃないかな」 「ハッ……だろーな。最高にbadな気分だ」 靴も脱がずに堂々と机に足をのせているウマ娘が、悪態をつきながら読んでいた新聞を投げ捨てる 「かたやシンボリルドルフ以来の無敗三冠を達成した絶対王者。オレらときたらG1戦線を盛り上げる名脇役ってところか?」 「しかも?あの悲運の名バキングカメハメハ様の可愛がっていた後輩と来たもんだ」 「最高の舞台だとは思わねーか?次代を担う英雄様の一年間の総決算。世間の盛り上がりは今やピークを迎えてる」 「そんな煌びやかな舞台でよ?オレ達は何を望まれてると思う、トレーナー?」 彼女の問いに間断なくトレーナーは答える。 「そんなのどうだっていいことだ」 「ハハハッ!今の答え、最高にbadだぜトレーナー。それでこそだ」 「勝ってこい、ハーツ」 背中を押され、一人のウマ娘は今舞台へと上がって行く。 「見てろやカメ。お前らの下らねーもん全部、オレがぶっ壊してやるよ」 tobecontineu?
35 <a href="mailto:s">21/09/07(火)01:23:44</a> [s] No.843415417
即興で心が叫びたがってそうなウマ娘の有馬記念出走前の様子を書いてみました 需要がありそうならプイちゃんとカメハメハさんとトレーナーの日常も書いてみたいですね
36 21/09/07(火)01:27:01 No.843416209
屈腱炎て誰にも起こり得る病なのにトレが全責任負わされてバッシングになるの NHKマイルの後にダービー出させたから?
37 21/09/07(火)01:32:13 No.843417282
>屈腱炎て誰にも起こり得る病なのにトレが全責任負わされてバッシングになるの >NHKマイルの後にダービー出させたから? 現実のキングカメハメハの故障の際にローテーションを組んだ調教師がマスコミから批判を浴びたという話の再現のつもりでしたね
38 21/09/07(火)01:32:35 No.843417360
>屈腱炎て誰にも起こり得る病なのにトレが全責任負わされてバッシングになるの >NHKマイルの後にダービー出させたから? トレーナーってのは責任取るためにいるから
39 21/09/07(火)01:46:03 No.843420028
dice10d100=50 21 30 48 37 98 2 75 33 17 (411)