21/08/29(日)00:15:18 夏も終... のスレッド詳細
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21/08/29(日)00:15:18 No.840255890
夏も終わりが近づき、皆各々に夏の間のトレーニングの成果を確かめるようにターフやダートを駆けていく今日。指導も終わり、愛バとゆっくりしていたところ理事長からメールが届いた。なんでも理事長が海外出張に行く前に、と立食パーティーを開きたい、とのことだった。断る理由もなかったため、スカイにそのことを伝えてパーティを心待ちにする。スカイのほうは一度寮に戻ってから、パーティードレスを着てくるとはしゃいでいた。可愛らしい背中を一度見送ってから、自分もそれなりの格好をしていこうと寮に足を運ぶ。スカイの隣に居ても恥ずかしくないよう、恰好には気を配らなくては。そんなことを考えながらも、ドレス姿のスカイを拝めるまたとないチャンスに胸は躍っていた。 立食パーティー自体はつつがなく開かれ、理事長の涙と鼻水交じりのスピーチの後に食事が配膳された。配膳したメンバーはドレスを着こんだウマ娘たちで、知った顔が多かった。同時にある程度不安に襲われるも、関係ないかと適当にスカイが訪れるのを待つ。
1 21/08/29(日)00:15:37 No.840256039
キングたちと一緒に入ってきたスカイを呼び、その姿を拝む。なんとも綺麗な白いドレスで、スカイにぴったり合っていた。 「…ど、どうですかトレーナーさん?綺麗ですか?」 「ああ、とても美しい。流石スカイだ。」 「…褒めても何も出ませんよ?」 「美しいのは事実だ。」 「…もう。…ごはん、食べましょっか。」 「ああ。」 会話もそぞろに、目の前に出された豪華絢爛な料理を皿にとっていく。テーブルに置いて、スカイと色々話しながら食べようと最初の一口を口につけた。知った味が口に広がり、同時に体へ一瞬にして広がる熱に既視感を覚えながらも、なんとかテーブルに寄りかかってフォークを置く。ぐわんぐわんと頭を揺らすこの感覚を呪いながらも、スカイのほうに目をやった。
2 21/08/29(日)00:15:53 No.840256163
この刺激に慣れていない彼女は、自分と同様くらつかせた表情を浮かべながら地面に座り込んでいる。周りを見渡すと同時に同じようなことが起きていたらしく、洒落たパーティーは一瞬にして惨劇へと様変わりした。向こうではメイショウドトウを抱き寄せたまま耳元で何かを囁くドトウトレーナーに、アグネスタキオンのトレーナーがこれ以上になく発光し、ライスシャワーのトレーナーに至っては公衆の面前でライスシャワー相手に長くキスを続けていた。ゴールドシップとそのトレーナーは見当たらないが、壁が破られているので勘定に入れないことにする。 ともかくこの状況を打開しようと、回らない頭をなんとか捻ってスカイを抱き寄せる。瞬間、ふわりと香る香水の匂いが余計に頭を攻撃した。 この時のために気合を入れたんだろうか、可愛い奴だなという思考に徐々に塗りつぶされるも、なんとか意識を保って出口に向かおうとする。するとスカイがこちらに振り向いて、耳元でこう囁いた。 「…とれーなーさん…すき…」
3 21/08/29(日)00:16:09 No.840256257
そういって愛らしく少女の顔で微笑む彼女によって、脳の暴走を止めていた何かがバキッと音を立てて壊れた。体の熱が下へと集中し、酩酊状態などお構いなしにトレーナー寮の自室へと連れていく。部屋に入ったあたりで、スカイが震えながら質問した。 「…とれーなーさんは、わたしのこと、すき、ですか…?」 その問いにハッと意識が覚醒し、自分が今からやろうとしていたことの悪辣さを呪う。明らかに何らかの効果によって背中が押されていたとはいえ、酔った勢いで及ぼうとするのはクズの所業だ。改め直すと途端に引いていく熱が、自分の酒癖の悪さを痛感させる。 「…ああ、好きだよ。愛してる。」 彼女を強く、優しく抱きしめる。ふわりと広がる可憐な香りと、彼女のやわらかさが体に伝播して、鼓動が互いを結ぶ。スカイも抱き返して、その状態がしばらく続いた。 「…わたしも、すき、れす…」
4 21/08/29(日)00:16:27 No.840256391
そのあたりでふらり、とスカイが眠りに入る。体を支えながら自分のベッドに寝かせ、風邪をひかないようにタオルケットをかける。すぐに聞こえてきたすうすうという寝息を聞きながら、自分も横のベッドに入ってその様子を見守る。この埋め合わせはきちんと考えておこう、と思いながら自分も徐々に夢の世界へと導かれ、スカイを少しだけ抱き寄せてから眠りに入っていった。
5 21/08/29(日)00:16:43 No.840256515
途中から記憶があいまいだ。あの会食でご飯を口にした当たりから、記憶があいまいだ。ぼんやりと、おそらくはトレーナーさんに連れられて彼の部屋に入り、そのままいい匂いが頭の中を貫いてそのまま眠った。そう、眠ったところまでは良かった。 起きると私はトレーナーさんの部屋で、寝ているトレーナーさんに抱かれながら、布団に身を沈めていた。 服は乱れてないけど、目の前にある大好きな人の胸の中、その濃い匂いが寝起きの頭を襲って、あることもないことを勝手に想像する。 ――私、トレーナーさんに… そう考えてから私の頭はショートして、湯気を上げながらまたしても気絶するように眠りに入った。 後日トレーナーさんに正式に告白されるのは、また別の話。
6 <a href="mailto:s">21/08/29(日)00:17:14</a> [s] No.840256688
酔ったセイちゃん可愛いね お知らせネタ
7 21/08/29(日)00:18:40 No.840257288
何もなくてよかったのかわるかったのか
8 21/08/29(日)00:22:07 No.840258592
どのみちこのあとやることは決まってるし…
9 21/08/29(日)00:24:49 No.840259560
>彼女を強く、優しく抱きしめる。ふわりと広がる可憐な香りと、彼女のやわらかさが体に伝播して、鼓動が互いを結ぶ。 ここの表現すごく好き!読んでて溶けそうになった トレーナーさんとセイちゃん二人ともかわいい
10 21/08/29(日)00:40:01 No.840264607
気持ちを確かめる前に行為に至らなくて良かった…
11 21/08/29(日)00:55:57 No.840269631
ちゃんとブレーキしててえらい
12 21/08/29(日)01:01:15 No.840271215
正しく鋼の意思が発動したほうのトレーナー
13 21/08/29(日)01:06:12 No.840272783
こいつらこの後ゆっくりと距離詰めてうまぴょいするんだ!