21/08/21(土)22:32:34 昼休... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1629552754982.png 21/08/21(土)22:32:34 No.837685578
昼休み中庭を通りかかるとパーマーが誰かと話をしているのを発見した。 誰か、というと概ねダイタクヘリオスを筆頭にした友人関係だったり稀にメジロマックイーンやメジロライアン、メジロドーベルといったメジロ家のウマ娘なのだが── 「あー……なるほどなるほど。それで私に声かけた〜、って訳ね。」 「はい!パーマーさんにお願いしたいんです!」 「まあ、私でよければ喜んで──と言いたいけど……ホントはテイオーとかのほうがいいんじゃない?キタサンの憧れでしょ?」 新入生のキタサン……キタサンブラックが話し相手だった様だ。 「あはは……すみません!最初はそう考えてたんですけど、課題には似た脚質の先輩に話を聞こう、ってあって……。」 「へー、最近はそんな課題が……。それでテイオーじゃなくて『逃げ』の私に声をかけてくれた、って訳ね?」 はい、と頷くキタサンブラックにどうしたものか、と頭を掻くパーマーだったが先程から立ち止まっていた俺を発見したらしくちょいちょいと手招きしてくる。 「そういう事ならトレーナーにも話、聞いてみる?」
1 21/08/21(土)22:32:58 No.837685792
「え?それは聞けたら嬉しいんですけど……」 「そういう訳みたいだから、ね?」 「おう、時間もあるし大丈夫だぞ。」 「──!?」 「お、キタサンも案外かわいい声出すね~。」 「驚かせたかな……。」 ……少し反省しつつも二人をトレーナー室へ案内するのだった。 「はい、お茶。冷たいのでよかったよね?」 「ありがとうございますパーマーさん!……ここがトレーナー室かあ……。」 「そんな見るものはないと思うぞ?」 「の割には目立つところにトロフィー飾ってあるじゃん?」 「そりゃ見せびらかしたいし。うちの担当は強いんだぞー、って。」 「キタサンの前でそういうのはやめてって……悪い気はしないけどさ。」
2 21/08/21(土)22:33:22 No.837685991
久しぶりの来客、というのもあってお茶菓子等も出してみると案外テンションは上がるらしい。パーマーとの軽口を叩きあっていると 「お二人は仲が良いんですね……!」 なぜだか感動される。無論深いに思うわけもないので 「そりゃ」「ねぇ」 ぴったり揃った返事をしてしまうのだ。多分、そういうところなのだろう。 「で、話だったよね?私と……トレーナーので大丈夫?」 さて、気を取り直して……、とお茶を啜ってビスケットを齧りながらパーマーが話を本題へ戻す。……結構美味しいなこのビスケット。 「はい!……とは言っても話を聞く、としか課題にはないんです……。」 「へ?」「へ?」 想定の斜め下を行く課題に二人して顔を見合わせる。 「ちょ……ちょっと見せてくれる?」 「あ、はい。どうぞ。」 キタサンブラックから受け取ったプリントには── 『先日の模擬レースで採用した脚質について先輩、トレーナーから話を聞いて以下のスペースに纏めて下さい』 とあった。
3 21/08/21(土)22:33:42 No.837686148
「……なるほど?」 「……アバウトだね?」 「そうなんです……。ダイヤちゃんとも話したんですけど……。」 「あ、そういえばサトノも誰かに話聞きに行ってるの?」 「えっとダイヤちゃんは確かマックイーンさんの方へ。」 「?メジロマックイーンって先行だったよな?」 「うん。王道だよ?……ちなみにキタサン。サトノの脚質は?」 「ダイヤちゃんは差しなんですけど……。」 「けど?」「ど?」 「先行が走った場合差しへはどのように対処するか、とかを聞きに行ってるんです。」 「なるほど。」「考えたね~。」 「私は自分の走りの強みを知りたいな、って考えて──」 「私のとこに聞きに来た、って事ね。うん、納得したよ。じゃ、話そうか。トレーナー、補足よろしくね。」 「おう、任された。」 「……はい!」
4 21/08/21(土)22:33:58 No.837686275
そうして三人でさほど長くない昼休みの時間を予鈴一杯まで使って話し合ったのだった。内容は……レースにおいての位置取りや、コース毎のスタミナ配分、相手の脚質を考慮してのペース取り、トレーニングの割合などだ。 「ありがとうございます!」 挨拶もそこそこに駆け出したキタサンブラックを二人で見送る。 「じゃ、片付けします?」 「おう。やるか──って!?」
5 21/08/21(土)22:34:08 No.837686354
「ん?どしました?なんか慌てて。」 「パーマーも授業あるだろ!?」 「……やべっ。」 顔を青くして部屋を飛び出すパーマーに間に合ってくれよ、とエールを送りつつ片付けを再開する。 「キタサンブラック、か。」 と呟きながら、 『強くなるぞ、あの子は。』 なんて頭に過らせつつ、 「でも、暫くは負けてやる気も無い、よな?」 教室へ向かって全力疾走しているであろうパーマーへそんな事を語り掛ける。 多分、パーマーも同じ事を思っていると信じて。
6 <a href="mailto:s">21/08/21(土)22:34:32</a> [s] No.837686551
レクリエーションの一環でこういうのあったら面白そうとか考えてみました
7 21/08/21(土)22:58:37 No.837698841
先輩後輩で仲いいのもいいし新たなる好敵手を意識するのもいいですね
8 21/08/21(土)23:03:04 No.837701160
学園ものはイベント考えるのも楽しそう