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21/08/10(火)00:30:42 昼休み... のスレッド詳細

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21/08/10(火)00:30:42 No.833197037

昼休み。 午前と午後の間に挟まる束の間の憩いの時を、トレセン学園の生徒たちは今日も思い思いにそれぞれの時間を過ごしている。 キタサンブラックとサトノダイヤモンドの二人も、いつもの様に仲良く揃って、食堂で昼食を取っていた。 「……どうしたのキタちゃん。なにか気になる事でもあった?」 サトノダイヤモンドは食事の手を止め、キタサンブラックの方に声をかける。 彼女は先程からサトノダイヤモンドの方をじっと見つめていた。 声をかけられたキタサンブラックが口を開く。 「……ダイヤちゃん、今日はなんだか元気ないよね」 彼女の目には、どうも隣にいる親友の調子が悪いように見えるらしい。 「……キタちゃんにはそう見える?」「うん。見える」 キタサンブラックは強く首を縦に振る。 「ずっとダイヤちゃんとは一緒に居たから、それくらいはわかるよ」 「……そっか、かなわないなあ」 サトノダイヤモンドは苦笑しながら、彼女の言葉を肯定した。

1 21/08/10(火)00:30:58 No.833197129

「なにか心配事?」 「ううん。そういうのじゃないの。ただ……」 「?」 「…………今日、お休みだから」 小さな声でそう答え、サトノダイヤモンドはキタサンブラックから顔を逸らす。 よく見ると彼女の頬は少し赤く染まっている。 それを見てキタサンブラックはすぐにとある考えに至り、ああ!とポンと手を打った。。 「今日はトレーニングがお休みで、トレーナーさんと会えないから寂しいって事?」 「…………うん」 答えを口にされた側は、林檎の様に顔を真っ赤に染めている。

2 21/08/10(火)00:31:36 No.833197334

「そこまで寂しいなら会いに行けばいいのに」 「でも、予定もないのに会いに行くなんてトレーナーさんに迷惑かもしれないし……」 キタサンブラックの言葉に、サトノダイヤモンドは手をもじもじさせながら俯いている。 普段は何に対しても積極的な彼女も、自分のトレーナーに対しては妙に奥手だった。 「大丈夫だよ! 会いに行ったら、きっとダイヤちゃんのトレーナーさんだって喜んでくれるよ」 「……そうかな」 元気づけようとするキタサンブラックの言葉に、サトノダイヤモンドはそれでも不安げな顔をする。 「そうだよ! だってダイヤちゃんの『お兄さん』なんでしょ?」 その不安を拭い去る様な元気な声で、キタサンブラックは更に言葉をつづけた。 ――お兄さんとはいうが、サトノダイヤモンドとそのトレーナーの間に血のつながりがあるわけではない。 ただ、二人が学園以前からの知り合いで、彼女が彼女のトレーナーの事をそう呼んでいる事はキタサンブラックも把握していた。 なにしろ昔から何度も『お兄さん』の話は聞かされていたからだ。

3 21/08/10(火)00:31:56 No.833197445

「昔の約束だって覚えていてくれるくらい、ダイヤちゃんの事を大事に思ってるんだよ? きっと大丈夫」 キタサンブラックの言葉にサトノダイヤモンドはハッとした様な顔をする。 「そうだよね……」「うん」 「きっと全部受け入れてくれるよね」 「……そうだよ、お兄さんなら喜んでくれるよ!」 何か含みがある言葉を聞いた気がしたがキタサンブラックは構わず肯定する。 色んな意味できっとあのトレーナーさんは逃げられないだろうと、彼女は会った時から思っていた。

4 21/08/10(火)00:32:14 No.833197547

「ありがとうキタちゃん! ちょっといってくるね!」 「いってらっしゃい! 頑張ってね♪」 礼を言って駆け出――そうとして校則を思い出し、早歩きで食堂から立ち去るサトノダイヤモンドをキタサンブラックは笑顔で見送る。 場所はわかってるのかと彼女は言わない。 サトノダイヤモンドがスマホでいつものアプリを起動しているのを見たからだ。 彼女が居なくなって少しした後、キタサンブラックは椅子から立ち上がってスマホを取り出し画面を点灯させる。 「……私もトレーナーさんの所に行こうかな」 そう言って見つめる画面には、サトノダイヤモンドとまったく同じアプリが起動していた。

5 <a href="mailto:s">21/08/10(火)00:32:46</a> [s] No.833197713

終わり 寂しがるけど奥手になっちゃうサトちゃんを元気づけるキタちゃんがみたい人生だった

6 21/08/10(火)00:33:27 No.833197902

そのアプリってさ

7 21/08/10(火)00:33:33 No.833197932

GPSかぁ…

8 21/08/10(火)00:33:52 No.833198031

>そう言って見つめる画面には、サトノダイヤモンドとまったく同じアプリが起動していた。 んん?!

9 <a href="mailto:s">21/08/10(火)00:34:18</a> [s] No.833198154

気が付いたらそこそこ溜まってたのでぼんやりと同じ世界線で書いてるサトちゃんのまとめ fu235167.txt 入れてないけど距離感キタちゃんとも同じ世界

10 21/08/10(火)00:34:31 No.833198214

逃げられないのはサトちゃんのお兄さんだけです?

11 21/08/10(火)00:42:38 No.833200709

2人の家の力を用いればこのように…

12 21/08/10(火)00:43:43 No.833201032

トレーナーの現在位置って常に把握されてるんだ…

13 21/08/10(火)00:44:30 No.833201253

うーん…愛されてますね!

14 21/08/10(火)00:45:06 No.833201418

キタちゃんやべー後押ししたのでは?

15 21/08/10(火)00:46:07 No.833201700

>キタちゃんやべー後押ししたのでは? サトちゃんを後押ししつつ自分も決心を固める

16 21/08/10(火)00:49:30 No.833202634

確かにいろんな意味でもう逃げられないな…

17 21/08/10(火)00:58:14 No.833205001

コワ~…

18 21/08/10(火)00:58:43 No.833205116

偶然を装って先回りされてるんだ…

19 21/08/10(火)01:07:28 No.833207341

トレセン学園謹製アプリ

20 21/08/10(火)01:08:11 No.833207513

お兄さんにもプライベートはあるけどそれはそれとして悪い虫が付かないようにしないとね

21 21/08/10(火)01:13:18 No.833208761

サトノダイヤモンドが慕うレベルなら顔もいいだろうしそりゃ落ち着かんだろうな…

22 21/08/10(火)01:18:07 No.833209993

これが束縛スキルか…

23 21/08/10(火)01:18:50 No.833210176

トレーナーバッジと中央トレーナーの身分証明書であるICカードには位置情報を検知できるシステムが搭載されています的な…

24 21/08/10(火)01:22:48 No.833211187

お揃いのお守りとかキーホルダーの中にGPSが入ってるんだろうな…

25 21/08/10(火)01:30:29 No.833213143

まず逃がさないという鋼の意思を感じる

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