21/07/23(金)01:47:48 強請る... のスレッド詳細
削除依頼やバグ報告は メールフォーム にお願いします。個人情報、名誉毀損、侵害等については積極的に削除しますので、 メールフォーム より該当URLをご連絡いただけると助かります。
21/07/23(金)01:47:48 No.826396625
強請るな、勝ち取れ。さすれば与えられん 自ら手に入れてこそ価値のあるものがある 与えられるだけではそれはただの施しなのだ 「…ホシィ」 「……」 それが分かっていても尚、ネイチャはその恨めしそうな顔から目が離せなかった 「…ホシィ…」 トレーニング後、忘れ物を取りに立ち寄った中等部の校舎 そこにトウカイテイオーが居た トウカイテイオーのような姿をした、何者かがいた 瞬きすら一つせず、ぎょろり、と目玉だけを動かして猫背で彼女が見上げてくる 脳裏に浮かんだのはマヤノトップガンがしていた トウカイテイオーと瓜二つのウマ娘の話 それが今目の前にいる彼女だという事を本能で理解する 「これは、アタシが大事な人から入着のお祝いに貰ったの」
1 21/07/23(金)01:48:00 No.826396671
掌中のそれを握りしめながら、震える声で言い放つ 言ってから気づく。少なくとも握っている手の中は見えていなかったはずだ 何故目の前のソレがトロフィーだと理解したのかは分からない そもそも理屈が通じる相手ではないだろう それを認識した途端更に周囲の温度が下がった気がする じり…と後ずさりするものの彼女に背を向けるのはまずい気がした 差しウマが感じる追込バのプレッシャーのようなものを目の前の存在から、感じる 下唇を噛みながらナイスネイチャは考える 今大事なものは何か 守るべきは己の身か、それとも想い人からの気持ちなのか (おめでとうネイチャ。でも最後のスパート少し無理してたろ? 無論勝利する事は大事だけど、負担がかかるような走りは避けるべきだ) 「うん。そうだね…トレーナーさん」 断腸の想いでそっと…トウカイテイオーの姿をした存在にトロフィーを…差し出す