21/07/23(金)01:29:34 昼食... のスレッド詳細
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21/07/23(金)01:29:34 No.826392213
昼食を食べ終え時刻は13時を回ったある日のトレーナー室。 「……ふあぁ」 眠気を感じる。理由はおそらく食欲が満たされた事だろうか、それとも連日の徹夜が祟ったか？まあ、何にせよ 「仮眠するか……」 集中力、大事だよな。呟きながらソファへ移動する。担当ウマ娘に見られたら文句を言われそうだが── 「一時間だけだから……いいだろ？」 ここにはいない彼女へ言い訳をしつつ瞼を閉じるのだった。 チャイムが鳴っている音が聞こえる。キーンコーンカーンコーン、そうやって学生時代に腐るほど聞いた鐘が眠りから釣り上げてくる。そろそろ起きなけれ── 「……ぁ」 「……。おはようございます？」
1 21/07/23(金)01:29:59 No.826392299
目を開けるとスカイが居た。……天井を向いているのにこちらを覗き込むような体勢で。おまけに後頭部から感じるソファの合成皮革とは違う感触もだ。 「……おはよう」 回らない頭でとりあえず挨拶をする。急に動き出して驚かせたくは無かったから。 「……おはようございま～す☆いや～……、トレーナーさんにセイちゃんの寝床取られるとは思いませんでしたよ～」 そう言いながら頭を撫でてくるスカイ。 「……ちょ…！？」 「これ、罰ゲームですので～☆ほらほら☆トレーナーさんがセイちゃんに頭なでられてるの見られてますよ☆」 膝枕されながら☆なんて言ってくるスカイは空いている手でこちらの胸元を抑えて起き上がれない様にしている。 「起き上がれるならやってみてくださいね☆」 ほれほれ～、とまだまだ開放する気はない様子のスカイ。いいじゃないですか～、今さらですよ、い・ま・さ・ら☆きゃはっ☆
2 21/07/23(金)01:30:32 No.826392448
寝かされている俺だけに見えるように首元からネックレスチェーンを引っ張り出す。嬉しそうに、今すぐにでも他の生徒に見せびらかしてみたそうに。 「……。隠してくれてたんだな」 「え。もしかして疑ってました？…セイちゃんそんなにトレーナーさんからの指輪をみんなに見せつけるようなイメージ持たれてます？」 傷ついちゃいますよ？そう声のトーンを下がるのを感じて訂正を述べる。 「あ、いや、違う違う。着替えの時とかに見つからないのかな、とか思ってな」 あ～……と言うスカイ。胸元の手は離されていて── 「隙アリ、だぞ？」 「……ほぇ？」 呆けた声に少し気が抜けつつも上半身を一気に起こす。 あ、という呟きが背後から聞こえてくる。どうやら脱出には成功したらしい。そして── 「……誰にも見られてないみたいだけど？」 「……バレちゃいました？」 「まあ……なんとなくはわかってたけども」 ──先程の膝枕は誰にも見られてはないようだった。
3 21/07/23(金)01:30:53 No.826392535
その事実に力が抜けてソファにもたれかかる。 「……今日のトレーニングはもうちょっとしてからにしようか」 そんな言葉が出てしまうくらいには脱力していた俺にスカイは 「セイちゃんもそれがいいと思いますな☆たまには休むのも大事ですよ～」 「スカイに言われると説得力あるなぁ」 「なんだか含みがありませんかね？」 「なにもないよ。……多分」 「ま、ならそういうことにしておきましょうか☆……でも、目の隈酷いのは覚えておいて欲しいで～す☆」 「……そうか。気を付ける」 「……なんだかジュニア期の夏思い出しますね。……ほら、合宿で倒れたやつです」 「あったなぁ……アレから5年…か？」 倒れた夏の日を思い出す。……そうか、それなら心配されもするか、と。 「なのでセイちゃんはトレーナーさんにも休んで欲しい訳なのです。今さら感ありますけど☆」
4 21/07/23(金)01:31:13 No.826392618
「………。おう。」 「って……思ったよりも強く受け取ってませんか？セイちゃん的にはそこまで気にして欲しい訳じゃなかったんですけど……」 狼狽えるスカイに心配させてしまったな、と思いつつも 「ま、貯金したいのもあってな」 と答える。欲しい物あるし、とも。 「？セイちゃん以外になにか欲しい物あったんですね☆」 そう言ったスカイは恥ずかしくなったのか顔をパタパタ扇ぐ。 まあな？と答えてトレーニングに向かうのだった。 トレーニング後にふと聞かれる。 「そういえば欲しい物って何なんですか？……いつ頃買うつもりで？」 「やけに具体的に聞くな……」 「気になっちゃって☆」
5 21/07/23(金)01:31:24 No.826392666
んー……と軽く頭の中で電卓を弾いて答える 「来年かな？」 「結構大きな買い物ですな～」 「まあ、ちゃんとしたもの渡したいし」 「……。誰に？」 「スカイに。……指のサイズはあんまり変わってないと嬉しいんだけども」 「……。それ、何ヶ月ですか？」 「3ヶ月」 「……待ってます。ずっと……待ってます」 「おう、待っててくれ。……待たせてゴメンな」 いえいえ～、と答えるスカイと並んで歩く夕暮れの事。
6 <a href="mailto:s">21/07/23(金)01:32:45</a> [s] No.826392988
学生相手に3ヶ月分のを送るのは掛かりすぎだし…とか悩んで少しグレード落とすけど卒業したらちゃんとしたもの送るトレーナー概念です
7 21/07/23(金)01:33:15 No.826393103
強い…このセイちゃんは強いぞ…！
8 21/07/23(金)01:38:43 No.826394435
セイちゃんが強いように見えるが違う トレーナーが勝ちを譲っているのだ
9 21/07/23(金)01:45:36 No.826396091
勝ち負けじゃないんだ ただ幸せにくっつくのがいいんだ
10 21/07/23(金)01:46:49 No.826396386
どうしても勝たねばならない時以外は勝ちを譲ってもいいのさ
11 21/07/23(金)01:48:21 No.826396755
>強い…このセイちゃんは強いぞ…！ なんと…健全なトレセイ也！
12 21/07/23(金)01:48:59 No.826396898
弱々も好きだけど逃げの駆け引き上手っていいd
13 21/07/23(金)01:53:56 No.826397930
反撃されなければ攻撃力はあるんだセイちゃんは
14 21/07/23(金)01:56:25 No.826398446
指輪まだ貰ってないのにふとした時に薬指見つめちゃってキング辺りに突っ込まれる所まで読んだ