虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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    21/07/21(水)23:24:36 No.825978199

    こんばんはお乗様です!今日はゴールドの誕生日なので怪文書どうぞ!

    1 21/07/21(水)23:25:12 No.825978390

    世間は夏休みが始まった事に沸き立っていたが、とある少年は苛立ちを隠せないでいた。 少年の家の隣で工事が行われていたが、ゴールド少年の怒りの対象はそこではなかった。 「シル公お前……」 ゴールドは目を細めた。 自分の部屋にタウリナーのグッズが展示されていたのだ。 それもしっかり転倒防止までしてあるショーケースに陳列されている状態で。 「どうしたんだよコレ……」 「父さんが普段あんまり隣にいてやれないからって。」 「片付けろ!」

    2 21/07/21(水)23:25:33 No.825978537

    ー 怒りに身を任せてゴールドは自室から飛び立たしていった。 自分が帰るまでに片付いていたら良いのだか。 自分の家の隣での工事が騒がしくて困る。 そう思っているとゴールドは声をかけられた。 「こんにちは。」 声の主はクリスタルだった。 「おうクリス!今日もいい尻してんな!」 クリスタルはいつもなら瞬時にゴールドをたしなめるか蹴り上げるであろう発言に対し、冷静に微笑みを絶やさずに話しを振った。 「暇が取れたの、一緒に遊ばない?」 意外な発言にゴールドがたじろぐと、クリスタルがにっこりと笑った。 彼女はそのままゴールドの手を掴んで繁華街へ連れ込んでしまった。

    3 21/07/21(水)23:25:49 No.825978647

    ー 連れ込んだ先のゲームセンターでクリスタルは両替を済ませてきた。 ゴールドは服装まで母に着せられていたオーバーオールになっているクリスタルに若干の恐怖さえ抱いていた。 風邪でも引いたのか。 それともイメチェンしたのか。 今の彼女は態度も風貌もいつものそれとは明らかに異なっているのだ。 「ねぇゴールド。」 両替を終えたクリスタルはゴールドの方を向き、軍資金の半分をゴールドに手渡した。 「準備も出来たし、思いっきり楽しみましょうね!」 クリスタルのいつもと変わらない太陽のような笑顔を見て、ゴールドは少しだが余裕が生まれた。

    4 21/07/21(水)23:26:03 No.825978724

    ー 「目ぼしいモンはやり尽くしちまったし、どうするクリスさんよぉ?」 ゴールドが挑発するかのような口ぶりでクリスタルに話しかけると、彼女はクレーンゲームを指さした。 「取れた事ある?」 「少し。」 ゴールドは百円玉をポケットから直通コイントスし、空中で掴んで筐体に挿れた。 そのまま大胆ながら繊細なボタンの操作であっという間にマリルリのぬいぐるみを入手した。 「ほらよ。」 ゴールドはクリスタルに採れたぬいぐるみを投げ渡した。 しっかり受け止めた彼女は最初からこうなる事がわかっていたのかのように微笑み、 「ありがとう。」 と告げた。

    5 21/07/21(水)23:26:57 No.825979050

    ー 夕方になり、ゴールド達は店を外に出てすぐのベンチで座っていた。 「今日は色々とありがとうね。」 クリスタルに改めて感謝を伝えられたところで、ゴールドは急に胸がむず痒くなった。 顔まで若干赤くなったゴールドだが、クリスタルが急に物悲しそうな顔になったのに気付いた。 「……どうした。」 ゴールドに話しかけられると、クリスタルは目を細めた。 「引っ越すの。」 鳥が羽ばたいた。 「……そりゃ冗談じゃ……」 ゴールドは彼女の発言を否定しようとしたが、漂う悲しげな雰囲気から口を閉じてしまった。 「だから思い出作りに付き合わせたと?クリスタルさん……」 悲しさが勝ったのか、クリスタルは眼を合わせようとしない。 「……そう。」

    6 21/07/21(水)23:27:19 No.825979181

    「……そう。」 クリスタルはゴールドと眼を合わせようとした。 「迷惑だったのはわか…………!?」 眼を合わせた瞬間にゴールドが口づけを交わした。 「…………」 首の根本に手を添えた、とてつもなく濃厚なものだった。 「ぷはぁ……い、いきなり何するのょ……」 クリスタルは勢いよく喋り始める所だったが、再びディープキスされた。 今度も遠慮を考えていない物だった。 「ぷはぁ……元気出るじゃねえか、クリスっ!」 ゴールドは明るく笑いながらクリスタルの顔を見た。 そんなゴールドを見た彼女は顔の辺りを蹴り飛ばしてやろうと思ったが、彼の顔まで自分と同じように赤く染まっていたので取りやめた。 「それに……どんな所に越しても、会いに行ってやるからよ……」 ゴールドはクリスタルの肩を触りつつ、半端に笑った。

    7 21/07/21(水)23:27:53 No.825979381

    ー その後暫くして、ゴールドの家の隣での工事が終了した。 そこにはこじんまりとした一軒家が立っていた。 「おいおいまさか……」 彼は既にクリスタルとの別れを済ませていたが、肝心の引っ越し先を聞けなかったのを思い出した。 そんな事を彼が考えていると新居の扉が開いた。 「……初めまして!今度隣に越して来たクリスタルです!」 瞬間、ゴールドの顔はこれまでにない気の抜けた物になった。 「ごめんなさい……少し前にママが「自然の多い所に行きたいぴょん!」って言い出しちゃったからお隣に別荘建てる事になって……」 「じゃあ引っ越しの件は……」 「ブルーさんに嗅ぎつけられて……」 ゴールドは素直に従って自分にいらない心配をさせたのに少し疑問を抱いたが、特に嫌な気分にはなっていなかった。 「それに部屋もだいぶ空いてるから、色々したり出来るわよ。」 「オレのコレクションも置いておけるか?」

    8 21/07/21(水)23:28:11 No.825979498

    「結局片付かなかったからな……」 ゴールドがぼやきつつ、コレクションの運び出しが始まった。

    9 21/07/21(水)23:28:45 [s] No.825979697

    以上になります!感想やご意見などはどしどし書いてください!

    10 21/07/21(水)23:37:47 No.825982801

    >ゴールドは素直に従って自分にいらない心配をさせたのに少し疑問を抱いたが、特に嫌な気分にはなっていなかった。 (★^)>ご主人らしくない行動ですがドッキリに乗っかる辺りどこかの誰かさんのいたずら心でも移ったんでしょうね、それに悪い気しないゴールドさんも大変らしくて素敵だと思います

    11 21/07/21(水)23:38:24 [s] No.825983000

    後書きとしては昔見た奇面組の「引っ越しかと思いきや場所替えでした」なんてのを思い出してそれを反映させてみたくて後は条件反射だけで纏めてみました

    12 21/07/21(水)23:41:48 No.825984144

    先程ゴールド愚弄3連発したばかりの人がこの純愛怪文書書いてるという…

    13 21/07/21(水)23:43:27 No.825984654

    >「シル公お前……」 >ゴールドは目を細めた。 >自分の部屋にタウリナーのグッズが展示されていたのだ。 >それもしっかり転倒防止までしてあるショーケースに陳列されている状態で。 >「どうしたんだよコレ……」 >「父さんが普段あんまり隣にいてやれないからって。」 サカキ様はそういうことする fu181180.jpg

    14 21/07/21(水)23:43:45 [s] No.825984747

    >先程ゴールド愚弄3連発したばかりの人がこの純愛怪文書書いてるという… 基本ダイスで色々愚弄してるので気まぐれで純愛やる以外は怪文書で純愛書きたい欲を発散させてもらってます