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    21/07/17(土)00:24:03 No.824217623

    甘奈 Pドル デート -R-18

    1 21/07/17(土)00:30:32 No.824219864

    検索結果:0件

    2 21/07/17(土)00:34:37 No.824221281

    時速50キロで流れる景色も、隣に座る人もどちらも見慣れたものだった。なのにこの高揚は馴染みのない、慣れることのないもの。プロデューサーさんの隣にいる時、二人でいる時、いつでも訪れる。 「甘奈、ちょっと遠回りしてもいいか?」 「え?うん……」 今日は二人きりの時間を伸ばすための言い訳もいらないのに。空が綺麗じゃなくても、忘れ物がなくてもいいのに。 「……ちょっとコンビニに寄りたくてさ。甘奈は飲み物あるか?」 ドライブデート、なんて随分思い切って信じられなかったことをしちゃったと思う。それも、一泊二日の。二人で二日の、それも土日のお休みを取るためにスケジュールを調整してくれて、結局、その間は逆にプロデューサーさんとあんまりお話も出来なくって。 「あっ、用意してなかったかも……」 「じゃあ決まりだな、一緒に買いに行こう」 時速50キロで風景が流れていく。二人の気持ちはもう少しゆっくりと。 「はーい☆」 ちょっとずつ、ちょっとずつ近付いた二人だから、ゆっくりと手を握った二人だから、それでいいんだ。これからもゆっくり、大事に歩いていけば。

    3 21/07/17(土)00:50:13 No.824226565

    時速60キロで風景が流れる。隣に座る甘奈も、色々な雑談を交わすのも珍しいことではなかった。けれど、プライベートで彼女を車に乗せるのも、一泊二日というのも初めてだった。 少し露骨過ぎただろうか、これではまるで今夜一つの契りを交わすようだ。 「ねえ、プロデューサーさん?」 「ん」 「……オーシャンビューって言うんだよね、確か」 「ああ、そうだな。海と一つになってるような……って書いてる」 「えへへ、ちょうど海が見えたから……あっ、お風呂は個室なんだよね?」 「ああ、一応そうだって書いてあるな。個室貸切家族風呂……あれ?それって……」 あまり深く考えていなかったが、つまり、甘奈と俺が同じ湯に浸かるということだ。否が応でも意識せざるを得ない。何度か甘奈が家に泊まりにきたことはあったが、その度になんだかばつの悪い時間を過ごしたものだ。それが余計に気不味くなりそうである。 「プロデューサーさん?」 「……お、俺は大浴場にするよ」 「え~っ!そんなのもったい無いよ☆」 「もったい無いって……甘奈、だって要するに同じお風呂に……」 初めてじゃないもん、と呟く甘奈はどこか不満そうだった。

    4 21/07/17(土)01:06:12 No.824230947

    景色にはしゃいだり、赤信号の度にちょっとだけ触れ合ったり。そんなことを繰り返していた数時間を経て、目的のホテルまであと数キロ。 「……ねえ、プロデューサーさん」 「ん?」 「……ちょっと、わがまま言ってもいい?」 「あ、ああ。時間にはまだ余裕があるけどどうした?」 「ちょっと海が見たいなーって……だから、止めてもらえる、かな?」 「海ならホテルでも見れるぞ?」 「んーん、そうじゃないの」 海岸沿いに車を止める。昼下がりの太陽は冷房の効いた車内でなければひどいものだろう、砂浜にすら人はいない。 「えへへ、プロデューサーさん……」 唐突に、予感のできた不意打ち。唇と唇が重なる。ゆっくりとお互いの手がお互いを引き寄せ合った。窓の外の景色は何もかもが止まっていた。動かない車の中で、二人だけがゆっくりとやはり、歩み続けるようだった。 「……ごめんなさい……でも、プロデューサーさんの車の中で、その、こんな風に……」 「……ははっ、俺も同じだよ、甘奈。こんな風に……大好きな人と」 何度も何度も唇を重ねた。まだここは途中。だけどきっと本当はどこでもよくて、ただ、一緒にいたかったのかもしれない。

    5 21/07/17(土)01:09:39 No.824231842

    クソボケ…

    6 21/07/17(土)01:17:20 No.824233734

    「んっ……うぅ、プロデューサーさん、待って……」 「甘奈から先に仕掛けたんじゃないか」 「うぅ……じ、時間……」 結局、何十分もただ唇を交えているだけだった。時間はその中でも流れていて、当然だけど、太陽はゆっくりと西に傾き始めていた。 「す、すまん……調子に乗り過ぎたよ」 「甘奈もちょっと……ごめんなさい……」 どこか気まずい空気をつれて車は再び走り出す。口の中に残る甘奈の味ばかり意識を強くして。 「うわ~……めっちゃ綺麗……あっ、そうだ☆甜花ちゃんと千雪さんにも写真送ろーっと☆」 「ははっ、そうだな。……じゃあ俺ちょっとチェックイン済ませてくるよ」 大きな部屋も、二人用のベッドも、夕焼けの海も全部、何かの舞台のようだった。余りにも綺麗で、溜息が漏れるほどに。 「……さっきの続きじゃないけどさ、甘奈」 「ふぇ?」 「……大好きだよ、甘奈」 「……はい」 二人がゆっくりとたどり着いた場所、二人だけの場所。誰にも邪魔されず、誰にも見つからない場所。そこでならいくらでも素直になれて、いくらでも愛を語ることが出来た。いつかきっと、どこでもそれが出来る時を目指している。

    7 21/07/17(土)01:22:03 No.824234844

    8 21/07/17(土)01:22:36 No.824234983

    9 21/07/17(土)01:25:14 No.824235614