ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
21/07/14(水)23:29:24 No.823567824
甘奈 Pドル 内緒-R-18
1 21/07/14(水)23:34:27 No.823569504
もしかして:桑山千雪 Pドル R-18
2 21/07/14(水)23:38:56 No.823570946
「プロデューサーさーん！えっへへ……」 突然に甘奈に抱き締められたと思うと、そのまま胸に顔を埋められる。事務所に二人きりとは言えまだ遅い時間でもないし、いつ誰が戻ってきてもおかしくないスケジュール。 「あ、甘奈……！流石にこの時間帯にそういうのは……」 「うん、ごめんなさい……今日はプロデューサーさんに会えなかったから……」 すっかり演技派になったようで、見上げる彼女の嘆願には従うしかない。惚れた弱み、というものである。 「えへへ、充電完了☆これからレッスンだから、行ってくるね☆」 「ああ、気をつけてな。俺はちょっと出なきゃいけないから、見には行けないけど……」 『そっちが終わる時間には戻るよ』そんなつもりでそっと頭を撫でた。それを理解してかどうかは分からないが、彼女も再び笑う。 「はーい。プロデューサーさんも気を付けてね……行ってらっしゃい」 最後の言葉は囁くように。胸元に顔を近づけているから、もしかすると心臓の高鳴りを聞かれてしまったかもしれない。 『行ってらっしゃい』なんて月並みな言葉を何故だか意識してしまったのだから。 「あ、ああ。それじゃあ」 俺も、充電完了だよ。なんて思ったりもした。
3 21/07/14(水)23:52:47 No.823574994
ちゆ…
4 21/07/14(水)23:58:31 No.823576610
翌日のこと。甜花のレッスンが終わったら一緒に帰る、と言っていた甘奈はのんびりと雑誌を読んでいた。都合よく、というか多少頑張ってスケジュール調整をしたところもあって、事務所にはやはり二人きり。今日も甘奈を補給したい、なんて思考が生まれてしまった。 「……」 「……甘奈、お疲れ様。何か飲むか？」 「ふぇ！？プロデューサーさん……？」 ページを捲る甘奈は、自身のアイドルとして定めた規律を守るように見えた。真剣な眼差しでファッション誌を読み、きっと自身の糧にしているのだろう。 「あ、ああ。邪魔しちゃったか、すまん。……丁度今戻ったから、何か飲もうと思ってさ」 「んー……プロデューサーさんはコーヒー？」 「ん？ああ、そうだな」「じゃあ甘奈も！」 「好きなのでいいんだぞ？」 「同じのがいいなーって……ダメ？」 そんなことを言われたら断れないのを知っているのかな、甘奈は。 「……はい、お待たせ。ここ置いとくぞ」 「ありがと、プロデューサーさん」 静かな時間だった。甘奈が自分から何かをしているのなら、それの邪魔をしたくはなかった。そうなると無言になってしまう。 「……プロデューサーさん、隣、いいよ？」
5 21/07/15(木)00:07:29 No.823579481
ひぃん…職権濫用…？
6 21/07/15(木)00:17:28 No.823582448
「それは……集中してたみたいだし」 プロデューサーさんが甘奈の気持ちに気付いてくれた時からもうそれなりに時間が経つ。甘奈に気持ちを伝えてくれてからも同じ。なのに、時々びっくりするくらいやっぱり鈍感な時があるの。隣にいて欲しいって意味なのに。 「……いいのか？」 「うん☆……プロデューサーさんも読む？」 「ははっ、甘奈ほど詳しくないからな……」 そんなことを言ってもプロデューサーさんは必ず一緒に読んでくれる。甘奈の隣に座ってくれる。 「……あ、この服めっちゃかわいいー☆」 「そうだな、甘奈によく似合いそうだよ」 このやり取りも何度目かな、甜花ちゃんに似合う服を探していたのにプロデューサーさんが甘奈を見てるの。何回繰り返してもやっぱりそれは変わらなくて、ちょっぴりおかしい。 「あっ、今のは甜花の分か！？」 「んー……ううん、甘奈の分！プロデューサーさんが似合うって言ってくれたもん☆」 「……読み終わっちゃったね……えへへ、でも、充電完了☆そろそろ甜花ちゃんのレッスンも終わるし……」 「ああ。俺も充電完了！……なんてな」 照れ臭そうに言ったプロデューサーさんがなんだか、ずるくすら思った。
7 21/07/15(木)00:28:08 No.823585738
そろそろ甜花ちゃんにも千雪さんにもバレてそう