21/07/14(水)01:34:36 ドアを... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1626194076550.jpg 21/07/14(水)01:34:36 No.823282874
ドアを開けると、香ばしいコーヒーの香りがする。 「ふぁぁ…おはようカフェ。」 「おはようございます…トレーナーさん」 欠伸をしながら我が愛バ…マンハッタンカフェと挨拶を交わす。 「今日も…眠そうですね」 「昨日も遅かったからなぁ〜」 「飲みますか？コーヒー」 そう言いながら彼女は、恐らくは彼女自身が飲んでいたであろうカップをこちらに向かって差し出してくる。 「遠慮しとくよ。コーヒー飲めないんだ」 「ふふっ…知ってます」 軽く笑いながら彼女はそう言い、コーヒーを飲んでいた。
1 21/07/14(水)01:34:46 No.823282905
そう、俺はコーヒーが飲めない。コーヒー牛乳ですら正直言ってキツい。しかし、コーヒーの香りは好きなのだ。そんな俺にとって、常に香ばしい香りを纏っている彼女は走り以外の面でも魅力的だった。 そんな毎朝のルーティンのようになったやり取りをしながら、彼女の背後、"お友達"の様子を伺う。"お友達"もこっちに気が付いたようで、不思議なにらみ合いの時間が数秒続く。俺は見合ったまま、ポケットからミントキャンディーを取り出し、テーブルに置く。なぜかはわからないが、こうしておくと"お友達"の機嫌が良くなるのだ。具体的には霊障が収まる。 「トレーナーさん…？どうかしました？」 「ちょっと"お友達"とね…俺嫌われてんのかな…」 「そんなこと…無いと思います…トレーナーさんと会ったあと…ご機嫌みたいですし」 お供え物の効果だろうな…そう思ってテーブルに目をやると、既にキャンディーは無く、空袋だけが残されていた。
2 21/07/14(水)01:34:58 No.823282945
鼻から息を吸って深呼吸。肺の中をカフェとコーヒーの香りで満たす。心なしか、目も覚めたような気がした。
3 21/07/14(水)01:35:09 No.823282974
「カフェ、今日のトレ「いるかいカフェ〜？」 「ノックもしないで入ってこないでくださいタキオンさん…」 俺の話を遮って入ってきたのは、カフェの友人アグネスタキオン。彼女が来るということは… 「ちょっとこの薬を飲んでみてくれないかなぁ…」 「嫌ですよ…飲みません。」 いつも通りの理由のようだ。 「そんなこと言わずに飲んでおくれよカフェ〜」 「嫌だって言ってるじゃないですか…！」 カフェが追いかけられているのを部屋の端で見ながらこっそりとタキオンのトレーナーに連絡を入れる。彼なら物理的にでも飛んできてくれるだろう。
4 21/07/14(水)01:35:21 No.823283020
数分後… トレーナー室の入り口を狭そうにしながら、彼…アグネスタキオンのトレーナーが入ってきた。彼とはトレーナー候補生になる以前からの友人であるが、ここ1年ほどで、見た目が随分と変わった。最近はいきなり身長が2mを越したりと、どんどん屈強になっていっている。 「またやってるのかタキオン…実験台になら俺がなるって言ってるだろ…」 「これはウマ娘でデータを取らないと意味がないんだよモルモットくん」 「なら自分で飲めばいいじゃないですか…！」 隙をついて、カフェがタキオンの口に試験管を突っ込む。 「えほっえほっ…ひどいじゃないかカフェー！」 「自業自得です…」 「その薬ってどんな効果なんです？」 俺も気になっていたので聞いてみる。
5 21/07/14(水)01:35:32 No.823283057
「あーこれは…」 説明が始まるより前に、タキオンの髪が伸び始める。 「なんだかすごいことになってしまっているねぇ…」 身長より長く伸びたあたりで、薬の効果は切れたようだった。 「どういうつもりでそんな薬作ったんですか…」とカフェ 「細胞分裂を促進して怪我の治りを早くする薬を作ろうと思ったんだけどねぇ…」 とタキオンが説明している間に、アイツはどこからか取り出したゴムで髪をまとめている。トレーナーになる前から面倒見のいいやつではあったが…ここまでくると介助とかそういうレベルなんじゃなかろうか。 「しかし…こうも長いと研究に支障が出るね…モルモットくん、切ってくれたまえ！」 「わかった。道具持っていくから先に帰っててくれ」 そうして、アグネスタキオンは帰っていった。
6 21/07/14(水)01:35:42 No.823283094
「お前いつの間に髪なんか切れるようになったんだよ」 「タキオンのためだからな。俺ができる限りのサポートはしたいんだ」 そう言うアイツの瞳は、候補生時代には見られなかった怪しい光を放っていたように感じた。無論、本人も光っていたのだが。 「モルモットさんも苦労しますね…」 「アイツは昔から俺と違って苦労を苦にしないタイプだからな…」 「トレーナーさんは…候補生の時どんな人だったんですか…？」 「俺？俺は…好きなことしかあんまりやらないタチだったしアイツに勉強教えてもらったりしてたかなぁ…まあ、好きなことは徹夜してもやるタイプだから試験には受かったんだけどな。」 「その頃から…徹夜してたんですね…」 「まあな…そうだ、徹夜で思い出した！これ、今月分のトレーニング予定な」 「ありがとうございます…でも徹夜は体に良くないですよ」 「カフェのこととなるとつい徹夜しちゃうんだよなぁ」 「そ…そうですか」 今遠回しにカフェに好きだと言ったことになる気がするが気にしないことにする。なんだかカフェが赤いような気もするが、それも気にしないことにする。
7 <a href="mailto:s">21/07/14(水)01:36:03</a> [s] No.823283165
コーヒーの香り好きなのに飲めないのなんでなんでしょうね
8 21/07/14(水)01:40:50 No.823284095
カフェインと苦みは本当に体質によるからね…
9 21/07/14(水)01:46:54 No.823285258
飴は飴でもミント味が特に好き何だろうな....
10 画像ファイル名:1626196619760.png 21/07/14(水)02:16:59 No.823289886
お友達
11 <a href="mailto:s">21/07/14(水)02:31:03</a> [s] No.823291695
ウワーッ手書き！ありがたい！
12 21/07/14(水)04:32:19 No.823301782
ん？カフェに流星…？