虹裏img歴史資料館

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21/07/10(土)19:11:26 初期カ... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1625911886873.png 21/07/10(土)19:11:26 No.822053327

初期カフェ出会いから登場まで fu150180.txt メイクデビュー いよいよマンハッタンカフェのメイクデビュー当日だ。彼女が待ち望んでいたレースへと、ついに連れてくることができた。 「さて…ようやくですね」 マンハッタンカフェは控え室でコーヒーを嗜んでいた。淹れたてで湯気が出ているそれを苦もなく飲んでいる。ごく、ごく。コーヒーとはそんなに勢いをつけて飲むものだっただろうか?黒い湖面に柔らかい唇を沈め、腕を持ち上げて少しカップをあおる。黒い髪と対照的に白い喉が、流れ込む液体の熱さにも構わず蠕動する。彼女はその熱さすら楽しんでいるようで、少し脂汗が浮かぶ。黄金色に輝く眼をゆっくりと閉じて、艶やかな睫毛が顔を覆う。喉がごきゅり、ごきゅりと音を立てて、彼女は一気にコーヒーを飲み干した。カップをテーブルに置き、こちらに向き直る。水分を含んで黒い彩を湛えた上唇だけが、残滓のように残っていた。

1 21/07/10(土)19:11:52 No.822053503

「…?どうしましたか、トレーナーさん」 …見惚れてしまった。 「ああいや、よく飲むなと思って」 「…私の飲みっぷりはそんなに関心高いものでしたか…?ふふっ、おかしなトレーナーさんですね」 彼女は少し、くすりと。…緊張が解けたのなら何よりと思おう。 「さあ、カフェ。頑張ってこい」 初戦。だけど彼女は微塵も油断など見せず。あるのは強者たらんという欲求。 「ええ…お任せを。血に飢えた猟犬のように、レースを制してみせましょう─────」 ゆっくりと、彼女はパドックへ向かう。狩りが始まるのだ。

2 21/07/10(土)19:12:12 No.822053665

血が沸るという表現では足りない。私の全身は何処を切っても噴水のように鮮血が溢れそうなほど。それほどまでに、血が疼く。けれどまだ足りない。レースは一人で走るものではない。同じように熱狂の中にあるウマ娘達を差し切る。喉笛に食らいつき、血祭りに上げるように。そうしてこの黒い身体を紅く血に染めてこそ、楽園への道は開かれるのだ。 「…あの、マンハッタンカフェさん!」 「…?」 声のする方を見れば、一人のウマ娘が。 「サイン、お願いできませんか!?」 「…ああ」 珍しいことではなかった。ターフの上で頼まれるのは初めてだったが。 「…レースの後でもよければ」 「…!ありがとうございます!」 そう言って彼女はゲートへ向かっていった。…ファンであろうと手加減するつもりはない。ここは狩場。闘技場。あるのは喰われるもの同士の喰い合い。それだけだ。 さて。平等に皆、血を喰らわせてもらおう。 ゲートに入り、開幕を待つ。ようやくだ。ゴールを目指して、ようやく駆動する。

3 21/07/10(土)19:12:32 No.822053801

「スタートしました!」 ぱん、という破裂音に合わせて、一斉に走り出す。後方に位置して全体を見渡す。終盤のスパートまでは、ゆっくりと獲物を見張るのだ。…あのウマ娘が先頭か。ちょうどいい。彼女をマークして最後に差す。そこに意識を向けて、身体を風に任せる。気持ちいい。空の青さと芝の緑。その間を吹き抜ける風は、心臓の鼓動を加速させるようだ。きっと皆、同じなのだろう。ターフを走る者は皆、命の輝きをあらんかぎりに響かせる。…そして。 「マンハッタンカフェ、ここで一気に抜け出す!」 その輝き全てを狩る。この私が。 「マンハッタンカフェ、差し切ってゴール!」 最高だ。久しぶりに、退屈しない。 恐ろしいと思った。テレビで見るのとは違うとか、そういう次元じゃない。走り切った時、ゴール板の奥でその顔を見た。嗤っていた。眼を細めて、口を歪ませて。舌なめずりをしたようにすら見えた。サインなんて、頼めなかった。

4 21/07/10(土)19:13:25 No.822054158

「…ふう」 「お疲れ様、カフェ」 「…いえ。…おっと、少し目眩が」 ふらふらと、マンハッタンカフェは脚を崩す。危ない!だから思わず駆け寄ったのだが。 がしり、と掴まれる。ふらついたはずの脚は俺の脚を絡めとり、しっかりと捕まえている。 「カフェ、何を…つっ!」 鋭い痛みが首元に走る。何が起こったのか、すぐには理解できなかった。痛みの奥にある柔らかい感触。少し尖ったものがちくりと刺す。暖かく滑りを伴ったものが俺を舐めとる。…これは、血…!? 「…んっ…あむ…ぇぉ…っ」 マンハッタンカフェは、俺の肩に噛み付いていた。…それも、僅かに血が出るほどに。

5 <a href="mailto:おわりです">21/07/10(土)19:13:44</a> [おわりです] No.822054277

「…ふぅ。トレーナーさんの味、ですね」 「…何を、急に…」 「ちゃんと吸いましたから、すぐに止まります。…絆創膏で隠したりなんて、やめてくださいね?」 確かにもう痛みは引いて、甘い痺れのようなものだけが残っているが。…カフェは一体何を考えて…。 「さて。ではライブの準備があるので。…次のレース、計画しておいてください」 そう言って、彼女はまた離れていく。でもその実力は本物だ。彼女なら、きっと求めている物を手に入れられる。それが何かはわからなくても、行くべき道はわかっているのだから。 楽園への道筋は胎動する。

6 21/07/10(土)19:23:50 No.822058026

初期カフェいいよね… 好き…

7 21/07/10(土)19:26:43 No.822059081

fu150230.jpg fu150232.jpg 初期カフェの資料です

8 21/07/10(土)19:27:33 No.822059400

待ってた

9 21/07/10(土)19:37:00 No.822062977

初期カフェと温泉でうまだっちしたくて書き始めたのでなんとかそこまで行きたい

10 21/07/10(土)19:39:24 No.822063991

>初期カフェと温泉でうまだっちしたくて書き始めたのでなんとかそこまで行きたい なんだそれめっちゃ読みたい

11 21/07/10(土)19:48:55 No.822067799

>初期カフェと温泉でうまだっちしたくて書き始めたのでなんとかそこまで行きたい URAまでじっくりねっとり挫折とか復活とか書いてから濃密なものをお願いしたく

12 21/07/10(土)20:04:19 No.822074135

初期カフェは脱いだら意外と胸があるという事実が俺を狂わせる

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