虹裏img歴史資料館

1 21/07/10(土)00:07:07 No.821805640

トレーナーの寝顔を覗き込み、いつも彼がしてくれるようにその頭を撫でる……当然の事だけどウマ耳が無く手触りもボク達のとは全然違う、オトコノヒトの身体だ。 そのまま手を滑らせ頬を撫でるように、ウマ娘とは形もついてる位置も違うヒトの耳に触れてみる、プニプニしてて不思議な手触りだなぁ…… 「うぅ……ん……」 くすぐったいのかトレーナーが顔を顰め身を捩る。 その仕草にボクの中で何かよくないモノが大きくなっていく……まだ起きないでねトレーナー。 頬から顎、スベスベしてる……前に「年頃の女の子と接する機会が多いからね、身嗜みを整えるのもトレーナーの務めだ」って言ってたし、欠かさず手入れしてるんだろうなぁ。 顎から首、喉、自分とトレーナーの身体の違いを確かめるように指を滑らせて行き、指先が胸元にたどり着く。 「ふー……っ、はぁ……っ……」 まるで長距離を走り抜けた後の様に心臓が早鐘を打ち、息が上がる、熱に浮かされたかのように思考がぼやける。

2 21/07/10(土)00:07:48 No.821805907

ペタリ、ペタリとトレーナーの胸に触れ、撫で、さする……大きく逞しいソコに顔を埋め思いっきり息を吸う、ボクの中がトレーナーで満たされるような感覚に何も考えられなくなる。 そのままトレーナーの胸元に頬擦りしながらボクの手はトレーナーの身体を下っていく。 お腹、腰、そしてフトモモから下……いつものマッサージで彼が一番触れてくれる箇所に辿り着ーーー 『キミと夢をかけ～るよ～♫』 「ぴぇ！？」 突然、響き出した自分の歌声に我に帰る、今ボクは何をして……何をしようとしていたの？ 「…………ッ！？！？！？」 自分がしていた事を思い返し羞恥で顔どころか全身が熱くなる、すぐにトレーナーから離れようと顔を上げると困り顔の彼と目が合う……えっ？ 「えっと……おはようテイオー？」 トレーナーがスマホを操作すると流れていた曲が止まる、目覚まし用のアラームとしてセットしていたものなのだろう、それがボクの歌声なのはちょっと恥ずかしいなぁ……と一瞬の現実逃避。 「～～～～～ッ！？！？！？」 そして一拍遅れで声にならない悲鳴を上げ、トレーナーから離れようと身を起こす。

3 21/07/10(土)00:08:25 No.821806108

「あっ……」 慌てて立ち上がったせいでバランスが崩れグラリと体が揺らぐ。 「危ない！」 咄嗟にトレーナーがボクの腕を引き、そのままボクを抱き寄せてくれる、ただ不安定な体勢じゃ衝撃を受け止めきれず二人重なる様にソファーに沈む。 「大丈夫か、テイオー？どこか痛んだりは……」 純粋にボクを心配してくれる優しい言葉、だけどいくらソファーの上とは言えボクよりも下敷きになったトレーナーの方が気がかりである。 「トレーナーの方こそ大丈夫？ごめん、ボクの不注意……で……」 トレーナーの顔が近い……鼻と鼻が触れそうな距離に彼の顔があり、オマケに思いっきり抱きしめられていて身体全体が彼と密着している。 「ぴぇぇぇ！？！？」 「うわぁ！？す、すまない！」 二人揃って悲鳴を上げ、リンゴかトマトかと言うほど顔を赤く染めながら、すぐさま、だけど安全に今度こそトレーナーから身を離す。 うぅ、心臓、さっきからドキドキしっぱなしだ……今日のボクなんか変だよぉ。

4 21/07/10(土)00:08:54 No.821806292

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 五月蝿く鳴り響く心臓の音を鎮めようと思っているのに、脳裏には抱きしめた彼女の温かさや柔らかさばかりが思い起こしてしまい、とてもじゃないが落ち着くことができない。 テイオーの次の出走予定と、そこで競うライバルたちの資料集め、新しい練習メニューの作成にと仕事に熱が入ってしまい、気付けばトレーナー室で朝日を浴びていたのが今朝の話。 幸い放課後のトレーニングは休みなので、そのまま先日のテイオーのレースに関するレポートをまとめ学園側に提出し、寮に帰るのも億劫だとアラームだけセットしてトレーナー室で眠りについたのが昼過ぎ、予定通りアラームに起こされるとテイオーがこちらに抱きついていた……そこから上記の諸々があって今に至るわけなのだが、寝起きには些か刺激が強すぎる出来事である。

5 21/07/10(土)00:09:25 No.821806507

「あの、トレーナー……ごめんなさい……」 諸事情によりタオルケットを膝に掛け、未だソファーに座り込んだまま動けないでいると、こちらより先に落ち着きを取り戻したのだろう、テイオーが沈んだ表情で謝罪の言葉を口にしていた。 ウマ耳は持ち主の心情を反映して力なく垂れ、尻尾の動きにもいつもの元気がない……寝ている所へのイタズラに対する謝罪だろう。 「大丈夫、怒ってはいないよ……ちょっと驚いただけで」 テイオーを安心させようと、出来る限り優しい声音で応えるが彼女の表情は沈んだままだ。 ぽつりぽつりとテイオーが自分の罪を懺悔するかの様に事のあらましを語り出す。 「最初はね、トレーナーの寝顔を覗こうって……それだけのつもりだったんだ……」

6 21/07/10(土)00:09:59 No.821806715

そこから、いつも自分がしてもらってる様に頭を撫でてみる、自分とは違うヒトの耳に触れてみる、自分とトレーナーの身体の違いを触って確かめてみる……と徐々に行動がエスカレートしてしまったらしい。 「途中から自分で自分が止められなくなって……すっごくドキドキして、心臓が破裂しそうで……もっと触れたい、トレーナーとくっつきたいって……あそこで止まらなかったらボク、何をしてたか……」 「おかしいよね？」「ケーベツするよね……」と涙目で訴えてくるテイオー……その姿は、こちらに「嫌いにならないでほしい」と伝えている様に見える。 これを打ち明けるのは少し……いやかなり恥ずかしいのだが、自身の恥よりもテイオーのメンタルケアである。

7 21/07/10(土)00:10:37 No.821806937

これを打ち明けるのは少し……いやかなり恥ずかしいのだが、自身の恥よりもテイオーのメンタルケアである。 「テイオー、手を出して」 ビクッと怯えた様に肩を震わせ、これから叱られる子供の様におずおずとだが手を差し出してくれる、その手を務めて優しく、丁寧に取り、こちらの胸の中心に添える。 「トレーナーも……すごくドキドキしてる……」 「さっきテイオーを抱き締めたからそうなってるんだよ……触れ合ってドキドキするのは普通の事だ」 少し違う、俺にとっては相手がテイオーだからと言うのが大きい理由なのだが敢えてそこは無視する。 「テイオーは初めての感覚に戸惑ってしまっただけで、それは多分みんなが持ってるものだ、おかしくなんてない」 いつもの様に彼女の頭を撫でる、テイオーもいつもの様に目を細め気持ちよさそうに受け入れてくれる。 「うん……ありがとう、トレーナー……」

8 21/07/10(土)00:11:06 No.821807113

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 夕日が沈み辺りが暗くなった頃、隣に座りこちらに身体を預けてくれているテイオー、先ほどまでと打って変わって上機嫌である。 「ねえトレーナー？多分ボクさぁ……こんな気持ちになるのはトレーナーにだけだと思うんだ」 直感的に、答え辛い質問がくると確信する。 「トレーナーは？ボク以外にもドキドキするの？それとも……」 「ボクだけにドキドキしてくれる？」 「黙秘権を行使させてくれ……」 ｴｰ⁉︎ﾄﾚｰﾅｰｽﾞﾙｲﾖｰ‼︎などと言う文句を無視して立ち上がり、門限も近いのでテイオーを寮まで送っていく準備をする……答えられる訳が無い、答えてしまったらギリギリで踏み止まっている一線を踏み越えてしまうのだから……踏み止まれているよな？

9 21/07/10(土)00:12:18 No.821807565

ク

10 <a href="mailto:s">21/07/10(土)00:12:19</a> [s] No.821807576

お互いの身体の違いをぺたぺた触りながら確認する距離感バグった女の娘って良いよね……今回のテイオーは掛かってしまった気はするけど

11 21/07/10(土)00:12:39 No.821807713

踏みとどまる必要はない！いけ！

12 21/07/10(土)00:14:56 No.821808613

女の子テイオーから発せられる糖分は身体にいい

13 21/07/10(土)00:16:38 No.821809253

駆け引きを心得たテイオーはまさしく無敵だ

14 21/07/10(土)00:17:10 No.821809453

いいぞ

15 21/07/10(土)00:18:57 No.821810126

これは…次からはこのラインから攻めてくるようになりますね？

16 21/07/10(土)00:19:43 No.821810422

ムッ恋を自覚したテイオーはガチガチに強いぞ...

17 21/07/10(土)00:20:05 No.821810574

抱けぇー！

18 21/07/10(土)00:23:28 No.821811897

真っ直ぐなテイオー可愛い