ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
21/07/04(日)23:22:30 No.820187598
今日は待ちに待った皐月賞当日だ。 『ファル子に何としてもWinning the soulを歌わせたい』 その一心で年始からトレーニングを重ねてきた。 「フラッシュさんも出るんですか。皐月賞」 「クラシックの初戦ですし落とすわけにはいきませんからね。あと、さん付けじゃなくてもいいと何度も言っているんですけども」 「その癖はなかなか抜けないって。自分の担当はファルコンだし」 「それもそうですね。あっ、後5分17秒後にミーティングがあるので失礼しますね。ファルコンさんの仕上がり期待してますからね」
1 21/07/04(日)23:22:43 No.820187684
「はぁ~。今日のメニューやっと終わったよ」 「お疲れ様ファル子。いよいよ明後日だな。明日は最終調整だから軽めのメニューにしておいたよ」 「本当!?」 「明後日のため前日から力を蓄えないと本番失敗するかもしれないしな」 ということで明日のトレーニングを軽めにして、ライブの練習を多めにした。 「ふぅ~。スタンドマイクを激しく動かしながら歌うのって結構疲れるね…」 「前日だけだったけど良かったか?」 「全然大丈夫だよ☆絶対勝てるって保証はないからさ…」 「あまり思いつめないでよ。ダート路線で頑張るって決めたんだろ?」 「これは挑戦だからあんまり口出さないで欲しいんだけど…」 「余計だったか。ごめんな」 少し陰鬱な雰囲気のままファル子と別れた。
2 21/07/04(日)23:23:18 No.820187942
そして翌日、 「おはようトレーナーさん☆」 「ああ、おはよう。早速レース場に行こうか」 そしてファル子たちは何のトラブルもなく予定通りにレース場に到着した。 「ちょっと苦手な芝だけど頑張って走るね」 「俺もできるだけのことはしたつもりだ。全力で走ってこい!!」 「わかった☆ファル子のこと絶対応援してね」 「ああ」 そう決意を胸にしてトレーナーは一旦楽屋を後にした。 ファル子に精神統一をしてあげたかったからだ。 「ちょっと時間あるし同僚と話してみるか」 いつも話している同僚を探してみたがどうにもいなかった。 「どうしていないんだ?」 『皐月賞に担当が出るんだよ』と誇らしげに彼は言っていたのに。
3 21/07/04(日)23:23:44 No.820188149
そうこうしている内にパドックの時間が近づいてきた。 「ファル子。そろそろ行こう」 「わかった」 そうして二人で地下バ道を歩く。 「緊張するか」 「ううん、全然。一人にさせてくれてありがとね。おかげでレースに集中できそう」 「ならよかった」 しかしトレーナーは少しそわそわしていた。 「それじゃ、行ってくるね☆」 「ケガだけは絶対するなよ!」 「わかってる☆」
4 21/07/04(日)23:24:19 No.820188404
パドックをぼーっと眺めていると、ある一人のウマ娘が目に留まった。 「エイシンフラッシュ…」 気づかぬうちにトレーナーは彼女に目を奪われていた。 当の本人は獲物を捕らえたかのような目つきをトレーナーにしてきた。 「くそっ何だったんだ…今の」 そわそわした空気にあてがわれたのかもしれない。そう思い観客席の後ろの方から観戦することにした。 「最後の直線に入った!各バ一斉に距離を詰めていきます!先頭は変わらずスマートファルコン!後ろからゴールドシップも来ている!がスマートファルコン逃げる!あぁっとエイシンフラッシュ差をじりじり差を詰めてくる!残り100メートルだ!エイシンフラッシュとスマートファルコンほとんど同時にゴール!内側のエイシンフラッシュがやや有利か!?」 惜しかった。と苦虫をかみつぶすような形で掲示板を見つめる。 ファル子が二着なのは誰の目が見ても明らかだった。 急いで地下バ道に向かう。 そこで偶然にもエイシンフラッシュと鉢合わせてしまった。 「私のことずっと見てたのわかってますからね?ファルコンさんのトレーナーさん」 とフラッシュが囁きかけてきた。 その時トレーナーはものすごい悪寒がした。
5 21/07/04(日)23:24:36 No.820188550
「ごめん!俺の調整不足だった!!」 「そんなに謝らなくてもいいよ☆センターじゃなくてもフラッシュさんの隣で歌えるだけでも十分」 「そうか。ライブパフォーマンスで見返してやろう!」 「うん☆」 ライブはファル子のためにいつも通り最前列で見ることにしたが… 「私たちの想いを聞いてください。Winning the soul」 『光の速さで~♪』 しかしながら、ファル子の声がソロパートでもかすんで聞こえてしまった。 というよりフラッシュのパフォーマンスに完全に魅了されてしまっていた。 「い、いかんいかん。俺はファル子のトレーナーだろ!」 鋼の意志は今このタイミングでは通用しなかった。
6 21/07/04(日)23:24:56 No.820188703
ファル子の楽屋に戻る前にまたしてもフラッシュと遭遇してしまった。 「私のパフォーマンスどうでしたか?」 「完全に圧倒されたよ。ファル子が霞んで見えるくらいには」 「それ本人には言わない方がいいですよ。絶対落ち込んじゃいますからね」 「そ、それはわかっているよ」 「あと、私の勝負服見て興奮してませんでした?」 「し、してないって!」 実際パドックの段階で見惚れてしまっていた。 誤魔化すのも騙し騙しだった。 「すみません。もっと話したいんですけどあと6分ほどで約束の時間ですね。ファルコンさんのトレーナーさんまた会いましょうね」 「またご飯食べような」 「ふふっ。今度は二人きりで行きたいですね」 「ばっ!俺にはファル子という担当がいるんだぞ!」 「冗談ですよ。ふふふ」 最後の笑い声に悪魔を感じた
7 21/07/04(日)23:25:14 No.820188828
ライブ終了後、楽屋のファル子に声をかける。 「大丈夫か?」 「いいよ」 許可をもらいドアを開ける。 そこには少し涙目になったファル子がいた。 「私、もっと頑張れば…」 「ライブ良かったぞ」 うわべだけの誉め言葉を言い連ねる。なんて愚かなんだ。フラッシュのパフォーマンスに圧倒されていたはずなのに。 「フラッシュさんのことずっと見てたのわかってたし…うそつき」 「なあ、ちょっと待てって。ジャパンダートダービーで頑張ろうよ」 「それもそうだね。変に考えるのやめた!JDD頑張ろうね!」 「ああ!」 そう決起してレース場を後にした。
8 21/07/04(日)23:27:15 No.820189773
同僚=フラッシュトレ?
9 21/07/04(日)23:27:37 [s] No.820189938
実況書くの初めてだったので変じゃないか少し不安です 昨日の fu136145.txt
10 21/07/04(日)23:35:05 No.820193410
つらい...フラッシュ何してんの...
11 21/07/04(日)23:36:03 No.820193874
フラッシュトレはフラッシュの才能はすごいけど性格が合わなくてつらたん ファル子トレが気に入られてそうなのを見てこの機に押し付けよう…的な?
12 21/07/04(日)23:38:25 [青鹿毛のウマ娘] No.820194939
(なんかこの二人とは縁がありそうですわ…!!!!!!)
13 21/07/04(日)23:40:44 No.820195997
>(なんかこの二人とは縁がありそうですわ…!!!!!!) ファル子がJDDに出るってことはお前も今年のクラシック走ることになるんだっけな…
14 21/07/04(日)23:42:54 No.820196951
この年のダービーはサクセスブロッケン(仮)が出走する…?
15 21/07/04(日)23:43:47 No.820197360
NTRやんけ~!
16 21/07/04(日)23:46:59 No.820198750
ダービー3番人気に推されてボロ負けしたうえその後のJDDも敗北する青鹿毛のウマ娘に悲しい未来…
17 21/07/04(日)23:55:48 No.820202460
フラッシュもファル子トレも何してんだ...
18 21/07/05(月)00:02:31 No.820205138
>フラッシュもファル子トレも何してんだ... まあ一番は皐月賞ウマ娘のトレーナーなのに顔も見せないフラッシュトレだと思う
19 21/07/05(月)00:04:31 No.820205891
そもそも存在するのフラッシュトレ
20 21/07/05(月)00:05:32 No.820206281
>そもそも存在するのフラッシュトレ 居るというか居ないとクラシックどころかトゥインクルシリーズに出走できない