虹裏img歴史資料館

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21/07/01(木)01:02:01 25も... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1625068921693.png 21/07/01(木)01:02:01 No.818799375

25も過ぎると次第に周りがやれ結婚だ子どもだとうるさくなって俺も焦りだした。 そこから出会いを求めては何人か付き合ってみたが…結局数か月でフラれた。 そして今回も… 「ごめん。それじゃあ元気でね」 バーカウンターにお代を置いた彼女はハンドバッグを手に取ると足早に店を出ていった。 「フラれた…」 付き合ってたった3か月。背伸びしてこんなお洒落なバーに連れて行ったりしたが…結果は惨敗だ。 「また合コン通いからやり直しだな」 30になって情けない自分を恥ずかしく思いながらバーボンのグラスを空ける。

1 21/07/01(木)01:02:38 No.818799541

今思えば一番長く付き合ったのはスカイだ。 俺が初めて担当したパートナー。そして初めての彼女。 トレーナーとウマ娘という関係でありながら2年ほど付き合って…そしてあることが原因で別れた。 それっきり会えていないからもう5年以上になる。 ふとスカイの顔が浮かんでくる。今はどうしているのだろう…。 意外ともう結婚して子どももいるかもしれない。 「今日は呑んで帰るか」 1人になったバーカウンターで俺は次の酒を注文した。

2 21/07/01(木)01:04:16 No.818799958

彼女が帰ってから1時間くらい経っただろうか。 かなり酒が回って明日の二日酔いが確定した頃、隣の席に1人の女性が座った。 広いバーカウンターにはまだ余裕があるが何故となりに…。 美人局の類かもしれないと思いあえて目を合わせずに黙っておく。 「彼と同じものください」 そう言った女性の声は…どこか耳辺りが良くて…懐かしかった。 この声は…。回らない頭で考えを巡らせる。 女性が出てきたギムレットに口をつけた頃、俺はハッとした。 恐る恐る顔をあげて女性の方を見る。 肩の下あたりまで伸びたセミロングの髪。透き通るような髪色。そしてウマ娘の耳…。

3 21/07/01(木)01:05:03 No.818800134

「スカイ!」 「おやおや~トレーナーさんじゃないですか」 それは紛れもなく俺の元愛バ、そして元カノだった。 「どうしたんだこんな所で」 「いやいや~家が近いのでたまに来るんですが、来てみたら懐かしい顔がいるではありませんか」 「そっか…」 「トレーナーさんはどうしてここに?学園からはかなり遠いですが…」 「その…彼女とデートでね」 「そうでしたか。それじゃあセイちゃんはお邪魔ですね」 そそくさと席を移動しようとするスカイを俺は制した。 「いや…いいんだ。もう帰ったしその…さっきまでの彼女だから」 「さっきまで?」 「フラれたんだ。あっさり」 それからというもののフラれた俺を面白がるスカイの追求が続いて、気づいたときには終電などとっくにすぎていた。

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