虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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    21/06/27(日)22:01:35 No.817753658

    鈍行列車がゆっくりと景色を変えていく。町の喧騒を離れ、木々の間に隠れる草花を横目に、一人のトレーナーと快活なウマ娘…スペシャルウィークが、窓から飛び込む眺めに揺られながらくつろいでいた。 「わざわざすいません、トレーナーさん…」 「いいさ、気にしないで。」 くしゃりと撫でる手がスペシャルウィークの顔を緩ませ、同時に二人の仲を良く表す。 時折入る風に涼みながら、二人は片方の実家へと帰省しているところだった。 「それにしても、実家に俺もついていっていいのか?」 「はい!お母ちゃんとは連絡しておきましたし、それにトレーナーさんと一緒なら元気も出ます!」 屈託のない笑顔を見せて、優し気にこちらへ微笑む。ぷりっと飛び出した唇が背景の新緑に映える。 そんな他愛もないことを話しながら、どうやら駅に着いたらしいアナウンスが鳴り列車のドアが重々しく開く。荷物をもって出、行き先を確認するためにケータイを取り出して位置を確認しようとする。そうすると手を止められ、スペシャルウィークが手を引いた。 「家の場所なら知ってますから、早く行きましょう!」

    1 21/06/27(日)22:01:47 No.817753756

    そういって走り出すスペシャルウィークに、遅れながら足を二歩、三歩と繰り出す。楽し気に走るスペシャルウィークは一応は加減して走ってるらしく、一般男性の私でもがんばれば追いつけるほどの速度だった。夏の風が頬を撫で、心地いい汗がそれらによって乾かされる。 「いい天気ですね、トレーナーさん!」 「…ああっ、そうだなっ!」 走っているうちに、昔のことを思い出したかのように足を回転させる。やはり夏に走るのは、晴れやかな気持ちになる。そう思いながら、夏の訪れをゆっくりと噛みしめていった。 「あっと、そうだトレーナーさん」 「なんだ?」 「…夏、ですねっ!」 「…ああ!」 仲睦まじげに走る二人。その二人の足跡が、ゆっくりと遠ざかっていく。緑の陰から飛び出た虫々たちが一斉に合唱をはじめる準備をしていた。 夏は、すぐそこに来ている。

    2 21/06/27(日)22:02:12 No.817753982

    短いですがこれで

    3 21/06/27(日)22:06:44 No.817756230

    あまーい!

    4 21/06/27(日)22:35:33 No.817770244

    カラッとしてる