21/06/25(金)22:05:53 「カイ... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1624626353108.png 21/06/25(金)22:05:53 No.816961246
「カイリちゃん！私も空飛びたい！」 などと突然言われたので少し驚いた、彼女の手のスマホにはカイリ…ヴァルキリーがAPEXチャンピオンになった時の映像が映っていた 一部のAPEXのレジェンドたちがPR活動、ということで一時的にサブトレーナーとして入っているのだ 俺の所以外にもチームのサブトレをやっているレジェンドもいる 「あれは戦闘中に使うもんだ、それにマヤノの分のジェットパックがないだろ？」 そう言ってカイリは将棋盤を用意しはじめた 彼女の将棋に関しては学園内のものでも勝てる人間は少ないだろう、マヤのトレーニングの付き合いをしてもらっている マヤは少し膨れっ面をしているが将棋を指しはじめてからはいつもの顔に戻っていた
1 21/06/25(金)22:06:27 No.816961592
「あんたから話しかけてくるなんて珍しいねー！何？今日嵐でも来る？」 「うるさい！黙って話を聞け」 っち…コイツだけは頼りたくなかったが… ジェットパックを改造してくれるのはコイツしかいない 私は予備のジェットパックを机に置き 「これをウマ娘用に改造してくれ」 「はぁ？気でも狂った？そりゃ出来るけど…まさか戦場に…」 「連れて行く訳ないだろ！…私が担当している子が空を飛びたいって言ったんだ」 「あぁ～マヤノトップガンね」 「そう、どうも自分と重ねちまってねぇ…」 父親が空軍パイロットだと聞いた時は父さんのことを思い出してしまった、彼女が空を憧れているのが余計にそうさせたのかも知れない
2 21/06/25(金)22:06:46 No.816961756
「ま、事情はわかった」 ランパートはそう言って工具を持ち出し 「でも、私に頼んだからには高くつくよ」 といつものガム風船を膨らましニヤニヤしている 腹立たしいが今はランパートを頼るしかない 「構わない、頼む」 「多分2、3日はかかるよ、完成したら持っていく」
3 21/06/25(金)22:07:23 No.816962043
空がオレンジ色に染まるのが好きだ、青くても好きだけどね 「マヤノ、ちょっといいか？」 3人でのレース会議の後、マヤノを呼び出した 空がよく見える芝生に寝転び私は話しはじめた 「私の昔話を聞いてくれないか？」 「なーんか知らないけどクリプトとワットソンが手伝ってくれてねー！1日でできちゃった」 「だからって朝っぱらからデケェ声出すんじゃねぇ！！」 あの2人が手伝ってくれたってのは意外だ 「じゃ、代金は次のチャンピオンになったら貰いに来るよ、あんたどうせ今金ないでしょ？」 「別にそんなこったないが…まあいいや、そうしてもらおうか」 重い体を起こして、久しぶりにレジェンドのスーツに着替える ジェットパックも久しぶりに触るな、父さん
4 21/06/25(金)22:07:44 No.816962187
「起きてよマヤー、カイリさん来てるよー」 うーん…あと10分… 「マヤー！」 久しぶりに良い夢を見た気がするけどテイオーちゃんに起こされちゃった 「カイリさん来てるって！」 「え？わぁ！ちょっと待って！準備するからー！」 扉の外でカイリちゃんとテイオー達のサブトレーナーに入っているレイスさんが苦笑いしながらこっちを見ていたのを見て急いで支度を始めた 昨日門限ギリギリまで話してたカイリちゃんのせいなんだからねー！
5 21/06/25(金)22:08:07 No.816962350
「すまないナタリー、君にまで手伝わせるつもりはなかった」 「気にしないでクリプト、私が好きでやっただけなんだから」 手伝ってくれるのは有り難かったが…イチャイチャするなら隠れてしてくれないか、という言葉を飲み込み 「クリプト、お願いがあるんだが…せっかくならドローンで撮影をしてくれないか？」 「ああ、構わない」 意外に二つ返事…まあ彼女の前だからかもしれないが 「じゃあ、よろしく頼む」 レース場の中央、普段は足を踏み入れない場所だ、そこをスタート地点にした 「ちゃんとジェットパックは着用したか？」 「うん！カイリちゃんこそ」 マヤノは軍服っぽいジャンパーとズボンを履いている、背中にはランパートがマヤノサイズに小さくしてくれたジェットパックを背負っている いつのまにか何人か観客がいるが…まあ気にすることもないだろ
6 21/06/25(金)22:08:32 No.816962517
「私はいつも通り飛ぶだけさ、久しぶりに飛ぶからワクワクしてるけどね」 嘘偽りはない、私もマヤノも空が好き、違いはないでも隣の彼女はキラキラしていて、羨ましくも感じた 「こちらヴァルキリー、発進準備完了飛ぶぞ！ you copy?」 「アイコピー！」 マヤノの言葉と同時に上空高く舞い上がる いつもの決めポーズを取ったら飛行態勢を取る 「空は気持ちいだろ、マヤノ」 いっそう彼女の目が輝いて 「うん！すっごく気持ちいい！」 「そりゃよかった！」 コースの縁を相当にグルグルと回って降りていく、戦うことのない空っていうのも久しぶりだったな
7 21/06/25(金)22:08:54 No.816962660
「着地成功！」 飛んだ場所そのままに着陸、腕も鈍ってない 「ねえカイリちゃん！もう一回！もう一回飛ばせて！」 「ええ！？そりゃ…まいったな…流石に燃料も…」 「マヤばっかりずるいー！ボクも空飛びたい！」 「テイオー、カイリさんをジェットコースターか何かと勘違いしていないか？」 「でも会長も飛びたいって思うでしょ？」 なんだか大騒ぎになってきた、早いうちにズラかろ… 「カイリ、ウマ娘には気をつけて」 えっ？ 私が我先にと用意された自室へ駆け込もうとした時、そう話しかけられた 「今の声は…レイスか...？」 振り向いてみるとわちゃわちゃしたものが近づいてきている 「うわ！待て待て待て！トレーナーも見てないで助けろよ！」 テイオーとマヤに押し倒されつつ目で探すとマヤノのトレーナーはずっと笑ってる、後で覚えとけよ…
8 21/06/25(金)22:10:45 No.816963460
想像以上に長くなったので失礼する カイリ怪文になってマヤが薄味になってしまって本当に申し訳ないと思っている でも2人は絶対仲良くなれそうだと思うんだ
9 21/06/25(金)22:13:02 No.816964495
apex怪文書が来るとは思わんかった