21/06/24(木)23:30:12 ―秋の風... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1624545012655.png 21/06/24(木)23:30:12 No.816666777
―秋の風も寒く凍てつくような風へと変わり、冬の訪れを感じる今日。同じ部屋で床を共にしていたセイウンスカイから、こんなことを言われた。 「…ね、トレーナさん。今日はお仕事サボっちゃいませんか?」 「…いや、流石にマズいだろ。引き継ぎとかもあるしさ」 それもそのはず、セイと添い遂げると決めた日からセイと運命を共にすることは最初から決めている。リングを渡し、キスを交わし、ほぼ毎日のように外泊届を出す。そんな日に終止符を打とうと、自分の家を購入することにした。もちろんセイも一緒だ。これにはセイも同意し、現役からは退くことになっている。 「一日ぐらいいいじゃないですか~、愛しのセイちゃんおいてく気ですか~?」 「…分かったよ、分かったとも。今日だけだぞ」 そういい、理事長に連絡する。表向きはセイの体調不良とその看病、というもので。理事長は薄々察したらしく「祝福ッ!末永くお幸せになッ!」などと言っていたがそれを右から左へ受け流し、電話を切る。
1 21/06/24(木)23:30:26 No.816666883
「それじゃ、もう少し寝てるか。」 「はーい、セイちゃんもぐっすりします☆」 そういって、セイがベッドの中に再度突入してくる。一気に広がる、柔らかな女の子の匂いが布団を包む。 「…セイって香水なに使ってるんだ?」 「ん~?キングから勧められたの良く使ってるかな、あとフラワーから渡されるやつとかも」 この匂いを作ってるのは、どうやらその二人らしい。後で礼でもしておくべきか、そう考えているうちに眠気が回ってくる。 「…それじゃ、おやすみセイ。またあとで。」 「…おやすみ、トレーナーさん。」 二人が互いを離さぬよう、見失わぬようにがっちりとつかみ合う。尻尾が、足が、手が、木の根が張るようにするすると入り込む。二人の時間ができる。そうして顔を合わせたまま、二人はゆっくりと夢の世界へ旅立っていった。
2 21/06/24(木)23:30:41 No.816666979
「…ん、む。今何時だ」 二度寝特有の頭痛に耐えながら時計を見る。時刻は11時半を指していた。そろそろ起きるかと体を伸ばそうとするが、何かに引っかかって伸ばすのを阻害される。引っかかったほうを見ると、セイが体に尻尾やら何やらを巻き付けており、ぐっすりと安心しきった顔で眠っていた。それをゆっくりとほどき、布団から外へ出る。まだセイの熱気が抜けていないうちに遅めの朝食を軽く作り始める。そうしてしばらくするとセイも起き出し、朝ご飯を求めてこっちへ歩いてきた。 「おはよう、セイ。よく眠れたか?」 「…ん。おはようございま~す、ふああ」 あくびをしながらもセイは席に着く。いただきます、と二人の声が静かに鳴るとそれは食器の音に変わり、かちゃかちゃと朝のオーケストラを奏で始める。セイは朝食にご満悦なようだ。 「おいしいね、トレーナーさん。」 寝ぼけ眼でこちらを見ながら朝ご飯を享受するセイ。愛らしい姿に思わず手が出そうになるがぐっとこらえ、口元についたかすをハンカチでふき取る。んへへ~、と気の抜けた声を出しながらされるがままに拭かれ、少々上機嫌に見えた。
3 21/06/24(木)23:30:53 No.816667054
朝食も終わり、トレセン学園からのメールを確認しようとスマホを取り出すと、セイに止められた。 「…その手どけてくれないか、セイ。」 「やでーす。今日はサボるって言いましたよね?」 「まぁそうだが…」 「じゃ、今日一日セイちゃんと!・・・その、えーと、いちゃいちゃ・・・しましょう。ね?」 恥ずかし気に絞り出した答えを聞き、スマホを閉じる。 「…そうだな。そうしよう。」 そうして俺は、セイを抱きかかえソファに。そのまま、映画鑑賞の体制へと入る。 「今日は溜め込んだのたくさん見よう。な?」 「…ぶー。はーい」 文句がありげな声を出しながらも、セイは俺の足に腰掛け俺の腕を握る。そのまま、休日の優雅な映画鑑賞へとしゃれこんだ。
4 21/06/24(木)23:31:06 No.816667130
映画をそぞろに見終わり、そろそろ夕飯かという時間になった。セイは映画を見ているときもやたらこっちに触ってきたりしていたが、ぐっと堪えなんとか耐えきる。夕飯を作り終えテーブルに並べ、食べ始めた。 「今日の映画、どれがよかった?」 「…んー、まぁやっぱりアレですかね~」 そんな会話が食卓を包む。 夕飯を食べ終わり、食器を片付けているとセイが後ろから抱き着いてきた。 「…皿洗いにくいんだが。」 「いーじゃないですか、続けてくださいよ」 「…わかったわかった。けどちょっと待っててくれ」 そういい、セイの手から離させる。ちゃちゃっと済ませ、ある程度まで終わったところでセイがまた抱き着く。 「…今日はやけに甘えん坊だな。どうかしたか?」 「…いやー、ね?そろそろ、恋人らしいことがしたいといいますか。」 そういうセイの顔は、青髪に反して赤く火照っていた。
5 21/06/24(木)23:31:19 No.816667220
「…セイがしたいなら吝かでもないが。まだ早くないか?」 「…私だって、もう大人なんですから。もっと、トレーナーさんの愛、欲しいです…なんちゃって☆」 「いいんだな。後悔するなよ?」 「えっ…んむっ!?」 そうしてセイの頭を捕捉しキスを一つ。突然のことにあわあわと手を震わせていたが、次第に互いの頭を押さえながら貪るようにキスを始める。 「ん…ぷはぁ♥」 すっかりスイッチの入ったようなセイの上気した顔が、余計に溜め込んでいた俺の情欲を嫌に煽り立てる。 「…トレーナーさんが、悪いんですよ…♥」 「ああ。責任はしっかりとる。だから、今夜は覚悟しとけよ。」 「それって…ひゃっ」 立ち尽くすセイを抱きかかえ、寝室へと運ぶ。ぽふ、と子気味のいい音を立ててセイが着地すると、これから行われることへの緊張と愛の混じった目線が、ただでさえ限界な俺の欲をあおる。 「…好きだよ、セイ。ずっと、愛してる。」 「…私も、好き、です。…もっと、愛してください。」 二人の影を照らすものがベッドの灯だけとなると、愛をかたどるるつぼのぐつぐつとした音は、ゆっくりとほぐす様に溶けていった。
6 21/06/24(木)23:31:32 No.816667319
隣で潰れたカエルのように気絶しているセイを横目に、俺はスマホで時刻を確認する。もうすでに4時は回っており、完全に今日も休暇コースだ。それでもセイと一緒なら、と思うと気持ちは落ち込むこともない。 「…セイ、愛してるよ。」 そういって、青いきれいな髪をそっと撫でる。ぴくん、と反応したセイが可愛らしく、またいきり立つものを抑えきれなくなった。無事その次の日も休みになってしまった。 「うう~…」 後悔したような顔をして身支度を進める。私は、とうとうこの間にトレーナーさんと結ばれた。物理的に。トレーナーさんは一応初めてって言ってくれたけど、連日連夜私の相手をして疲れる素振りすら見せなかった。おっきな背中に潰される感覚は今も鮮明に覚えており、股の間のどろりとした感触も相まって情景が思い出されてしまう。私ももう一度サボろうかとも思ったけど、トレーナーさんが事務作業の残りがあるといって早く出てしまったため、仕方なく行く準備をする。
7 21/06/24(木)23:31:46 No.816667416
「…でも、トレーナーさん、好きっていっぱい言ってくれたなぁ…えへへ…」 そういって乱れた髪を整えていく。愛の形はそれぞれだろう、これも恐らくは正しい愛の一つなんだ。そう思えば思うほど、トレーナーさんが恋しくなってしまってどうしようもなかった。 「…そういえば、今日まだキスしてなかったな…」 そう思うといてもたってもいられず、かばんを持って部屋を飛び出す。トレーナーさんを中庭で見つけて、すぐに声をかけた。 「なんだセイ、今日は準備はやかっ・・・」 トレーナーさんが何かを言い終わる前に、唇にキスを叩きこむ。優しく抱き留めてくれたトレーナーさんは、そのままキスを続ける。 「ぷはっ・・・おはよ、トレーナーさん。」 「…ああ、おはよう。」 周りがきゃーきゃーと唸る中、私たちは最高の言葉を交わして、最高の朝を迎えた。 それを知ったキングがまた騒いだのは別の話。
8 21/06/24(木)23:32:12 No.816667597
書きたいことを書き終えました ご査収ください 前のやつです fu109206.txt
9 21/06/24(木)23:45:54 No.816673216
いい…
10 21/06/24(木)23:48:59 No.816674456
もっと大衆の面前でイチャつけ
11 21/06/24(木)23:57:25 No.816677705
勝ちルートに入ったセイちゃんは強いなあ…
12 21/06/25(金)00:06:38 No.816681362
ウワーッ!お盛ん!
13 21/06/25(金)00:18:02 No.816685632
ゲロ甘なセイちゃんいいよね…
14 21/06/25(金)00:22:34 No.816687387
いい…
15 21/06/25(金)00:24:07 No.816688009
見せつけるようにイチャイチャしてる一心同体のトレーナーとウマ娘も少なくないんだろうな…