ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
21/06/20(日)23:27:08 No.815401873
夏です。クラスメイトの皆様に置かれましてはいかがお過ごしでしょうか。私、セイウンスカイはと言いますと── 「そういえばトレーナーさんは実家とか帰らないの?」 「そういえば最近帰ってないなぁ。……ってなんでそれを?」 「いや〜……スペちゃんとかキングとかの話聞いててもあんまりトレーナーの皆さんって里帰りとかしてる話聞かないなぁ、と思いまして」 「んー……まあ、確かにな。でも実家かぁ……」 「ん?どうかしたんです?セイちゃんでよければ聞きますよ?」 「たまには顔出すのもいいかな、と思ってな」 「へぇ〜……それはいつ頃に?」 「なんで時期まで聞く……?まあ、来月とかだな」 「ほぅほぅ……その間はお昼寝し放題、と」 「あ、予定決まり次第教えるからそこの期間スケジュール開けといて欲しい」 「ほぇ?」 「実家、ついてきてくれ」 こんなやり取りの末に車の助手席に乗っているわけでございます。
1 21/06/20(日)23:27:29 No.815402027
「もう少しで着くぞ。長時間お疲れ様」 「ソウデスネ」 「なんで片言なんだ……?」 「……。わかってるくせに」 ぷいって窓の外を見る私。見える景色は府中の街中と雰囲気は変わらない、至って平々凡々な住宅街でなんだか拍子抜けする。私みたいなのをここまでにしてくれるトレーナーさんの育った街にしては── 「普通だね」 「まあ、普通の住宅街だもんな」 がっかりしたか?なんて笑いかけるトレーナーさんに 「かもね~。でもわざわざセイちゃんを連れて来るなんて──」 よっぽどの事、あったの? そう言おうとする途中に彼が割り込んでくる。 「親に紹介しようと思ってな。……俺もお世話になってるし」 「……。なにそれ」 「そりゃ……自慢の愛バ、だよってな。セイのおかげで俺もここまで来れたし」 「……。……わかってるようで何より☆」
2 21/06/20(日)23:27:49 No.815402154
なんとか取り繕って軽薄さを出しながら返事する。顔が熱いのは車窓を貫通して肌に刺さる陽の光のせいではないのだろう、多分。どうかバレません様に、なんて誰に向かっているのかわからない祈りを捧げる私。普段と変わらない彼は軽快に車を運転して街を走っていく。 「ただいまー」 そう言ってとある家に入っていくトレーナーさんの背中を追う。お邪魔しまーす……なんて恐る恐る言いながら。 『おかえりー』 『長旅ご苦労さん』 そんな声が廊下の突き当りから聞こえてくる。 トレーナーさんが私の肩を抱いて言う。 「緊張してるか?」 「……。そりゃあ、ね」 「奇遇だな。実は俺もだ」 「……。セイちゃんを紹介するのに緊張してるの?」 「うん。……正直どうやって紹介しようかと車の中でずっと考えてた」 そんな今更な告白にふっと肩の力が抜けるのを感じた。
3 21/06/20(日)23:28:10 No.815402295
「なんですかぁ……私だけじゃなかった訳で?」 「おう。でももう迷わないよ」 「なら面白いものが見れるかも、ですな☆にゃはっ☆」 「ああ、期待しといてくれ」 短いようで長い廊下をゆっくりと歩きながら言葉を交わす。肩に当てられた手は気づけば頭の上に載せられておりワシャワシャと少し乱暴に撫でられる。 意を決したかのようにトレーナーさんが扉を開ける。 この夏はきっと忘れられないものになるのだな、なんて思いながら私も扉をくぐっていった。 PS.クラスメイトの皆様へ──夏の暑さに当てられたせいかもしれませんが二学期から寮を出て同棲することになりました。
4 21/06/20(日)23:28:47 [s] No.815402520
実家に帰るトレーナーに連れられて行くウンスの幻覚が見えたので
5 21/06/20(日)23:31:00 No.815403356
結婚を前提にじゃん…
6 21/06/20(日)23:31:25 No.815403496
え
7 21/06/20(日)23:34:47 No.815404825
こんなの見せられたら気ぶり両親になってしまう…
8 21/06/20(日)23:35:51 No.815405251
祝福ッ! 挙式は盛大にな!
9 21/06/20(日)23:36:29 No.815405520
>二学期から寮を出て同棲することになりました。 他の娘も掛かっちゃいそうな…
10 21/06/20(日)23:37:07 No.815405777
最近帰ってこなくなった息子が!女の子を連れて!何やら大事そうな話がある雰囲気で!帰ってくる! 気ぶるわ