虹裏img歴史資料館

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21/06/13(日)22:55:19 ふぁ~... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1623592519363.jpg 21/06/13(日)22:55:19 No.812983179

ふぁ~っ…今日も走った走った。ゴルシちゃんはよぉーく走ったぜ。追い込みの瞬間に一緒にトレーニングする奴が抜かれて吃驚する様は楽しいったら無い。 「お疲れ様ですよ。シップ」 軽く体を解しているとジャスタの奴がスポーツドリンクを片手に現れた。何時も此奴は気が利く奴だな。嫁に貰うにゃこう言う奴が良いな。うん。 「ありがとよ、ジャスタ。お前もお疲れさん」 そう言ってスポーツドリンクを受け取った瞬間だった。アタシは手に違和感を覚えた。即座に手元を見やる。僅かにジャスタの奴の手に触れて居るのを。 「…お前、今夜の晩飯と風呂、寄り道も脱線も芦毛も抜きな」 「えぇーっ!?」 アタシは悲鳴を上げるジャスタの体をズリズリとミーティングルームに引き摺っていった。

1 21/06/13(日)22:56:21 No.812983566

「むぅ~…」 私ジャスタは不服でした。芦毛ウォッチングや芦毛見守り隊の活動も封じられては悲しい物です。反面、ずっと真横に美しい我が友が視界の中に居るのは嬉しいですが。にしても我が友は何をしているのでしょうか。 「お待たせー! ゴルシちゃんの登場だ☆!」 すると我が友は購買のマークの付いたビニール袋を片手に現れました。 「いやー足りない物も買い足してたら時間掛かっちゃったぜ☆ ほれジャスタ。手を出せ手を」 …はて。手をデスか? 私は言われるが儘に利き手を差し出しました。 「…う~ん。やっぱりお前、ハンドケアあんまりしてねえだろ。ガサ付いてるし爪の長さもマチマチじゃねえか」 シップにそう言われ、私は確かに嗚呼、と思い返すのです。少々ズボラな私はハンドケアなんて、レースの前日に為ておけば取り敢えずは問題無いでしょうと。

2 21/06/13(日)22:56:49 No.812983763

「そんなの駄目だからなー。ゴルシちゃんって言う一級の芦毛の美人の隣に立つならキチンとしておきたいだろー?」 成る程確かにご尤も。美しい人の隣に立つのであれば身嗜みはキチンとしなければ。己のズボラさに少々恥ずかしさを覚えます。 「ほんじゃ先ずは保湿クリームからなー♪」 我が友はとても楽しそうに手の平にたぱー。と保湿クリームを盛ると両手に絡めてから、私の手を絡め取りました。 「んっ…!? ひゃっ…! シップ…!」 独特の擽ったさ。そして卑猥な事をしている筈も無いのに感じる羞恥感。襲いかかる謎の快楽に私の体はビクンビクンと震えました。 「ちゃんと肌をスベスベぷるんぷるんにしておかねえと何時どんな拍子に肌をザクーッて切るか分からねえからな。それとガサガサの手で好きなヒトと手を繋いだりしたいか? アタシはやだなー。なんかガサガサしてんの」 そう言いながら我が友はチラチラと何度も私を見るのです。嗚呼、シップ。ごめんなさい! だから私をそんな目で見ないで…!

3 21/06/13(日)22:57:17 No.812983916

暫くの間、我が友シップは私のガサガサの肌の手を保湿クリームとスベスベの手で蹂躙し、漸く満足した様に頷くのです 「うんうん。一発目なら此れで上等だろ。ちゃんと定期的に保湿クリーム使えよ? 一人が嫌だったらゴルシちゃんが今日みたいにしてやるからよ」 私は素直に首を縦に振りました。何方に転んでも、為なければシップに再び保湿マッサージをされるか、我が儘を捏ねればシップにマッサージをされるか。自ら行わなければ殆ど一極です。 「じゃー次は爪切りと爪研ぎな? お前何ミリ位が好きなんだ? 爪の長さ」 彼女の問い掛けに私は大体此れぐらいが…と伝えた所、「おう任しとけ」と言って、私の腕を安定させる様に抱えてから、切れ味の良い爪切りで少しずつ爪をパチリパチリと切るのでした。

4 21/06/13(日)22:57:39 No.812984033

「怖くねえか? 怖かったら言えよ?」 我が友の言葉に、私は不思議と安心感がありました。これがドンナお嬢とかだったりすると怖いのやも知れません。若しくは、私がシップの事を信頼しているからこそ、怖くないのかも知れません。 そして無事に爪が切り整えられると、シップはパカチューパカチュー♪ と鼻歌を歌いながら丁寧に研いでいくのです。不思議な事にこれもまた体がゾワゾワとして心地良いのです。ヒトの体とは何とも理解しがたい物です。 そうやって、両手の爪を綺麗に整えられた時、シップは満足げに頷きました。 「うんうん。これなら良いだろ。ネイルは…特にする必要はねえかなぁ。手直し面倒だし。薄くトップコート塗るだけで良いだろ。お前の爪、発色良いしな」 何とも、今時のJCやJKと言ったNowなヤングにバカ受けしそうなキーワードがポコポコと出て来ます。今度老師デジタルにその手の知識を聞いてみましょうか。

5 21/06/13(日)22:58:07 No.812984211

接着剤を塗るのに用いる小さな刷毛の付いたキャップで透明の、キラキラしたネイルカラーを塗られていきます。 私は唯々感心しきりで目の前の私の手がコーディネートされて行く様子に不思議な気分になりました。 件のサンドリヨンも魔法使いに魔法を掛けて頂いた時の瞬間は、こんな状態だったのかも知れません。尤も、私達には硝子の靴など履けませんが。 「よっし、塗り終わったらこのネイルの効果装置に手ぇ突っ込んどけよ。時間は幾らか掛かるからな」 まぁ、アタシがもう片方の手にネイルを塗りおえる頃には終わるだろ。とさも当然とばかりに答える我が友シップの事ですから、本当にそうなのでしょう。 さてはて…楽しいお手入れの時間は終わり。手はスベスベ。爪は切り整えられ、鑢で研がれて表面はネイルでとぅるんとぅるんに光り輝いています。魔法に掛けられた見たい。

6 21/06/13(日)22:58:33 No.812984374

「有難う御座います、シップ。私だけでは此処まで丁寧な手入れは出来ないかと…」 「いやー気にすんなって気にすんなって。あとな」 「はい?」 「此れだけで終わりじゃねえから」 「えっ」 言うや否や、我が友シップは私の足を掴み取りました! 「お前股関節とか堅いんだから必要最低限の手入れしかしてねえだろ! オラッ、堪忍しろオラッ!」 「いやー! だめーっ! ばっちい所見ないでー!」 「馬鹿たれ! 見なきゃ何がばっちいか分からねえだろうが! 足下の手入れもさせなきゃ二度とウマぴょいしてやんねえからな!」 最後の脅し文句で私はアッサリと撃沈されるのでした…

7 21/06/13(日)22:59:07 No.812984580

こいつらうまぴょいしてるんだ!

8 21/06/13(日)23:00:43 No.812985203

尾終い 私はゴルジャスの部屋の爪切りなのだ。ネイルなのだと高い啓蒙を開いたので書きました 爪屑掃除してきます ウマ娘はもっとイチャイチャとハンドケアして。

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