虹裏img歴史資料館

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21/06/07(月)23:06:17 ざぁざ... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1623074777828.jpg 21/06/07(月)23:06:17 No.810905794

ざぁざぁ。しとしと。ぱらぱら。ぴちょんぴちょん。 天気は生憎の雨模様。バ場も重くグズグズで、舗装路もまるで海の様に広く深い水たまりを作っていました。 金曜日の昨日から続いている雨は、月曜日を迎えても晴れるか如何か。梅雨の季節とは恐ろしい物ですね。 うら若き乙女達はこの雨模様に憤慨の様子。無理もありませんね。だって折角の休みの週末にお出掛けも自主トレも出来た物では無いのですから。 尤も私は、この雨の奏でる音楽が嫌いでは無いウマ娘なので、こうして自室でノンビリと読書に耽っています。 私の膝に、我が友ゴールドシップの頭を乗せて。

1 21/06/07(月)23:07:08 No.810906127

「なぁジャスタぁ…」 「なんですか。シップ」 膝枕の上でボンヤリとしていた彼女が徐に声を掛けてきました。 「…暇じゃね?」 「お嫌ですか。こうやって過ごすのは」 「そう言う訳じゃねぇし…」 雨音が優しく響く部屋の中で、私はサラサラとしたシップの芦毛を優しく、宝物を取り扱うかの様に撫でます。 撫でる度に、シップの体が小さく震え、心地良いのか擽ったいのか、その両方か。嫌がる素振りは、見せませんでした。 「その…なんて言うかさ…折角お前と二人きりだってのに、週末を楽しめないのが嫌って言うか…」 成る程。折角の休日に街へと繰り出すなりをして遊べないのが悔しいのですね。可愛い我が友です。

2 21/06/07(月)23:07:28 No.810906265

「少し、失礼しますね」 私は読んでいた小説の本……タイトルをウマ嬢ちゃん、と言う無鉄砲なウマ娘のお話……を脇に置くと、一度優しく、シップの頭を膝枕から退かしました。 嗚呼シップ。そんなに悲しがらないで。大丈夫です。 私はそっとベッドに横になり、我が友と向き合いました。 一人用のベッドに、二人。吐息が掛かりそうな距離。目の前には、美しい顔立ちの、親友。 そしてほんのりと頬を赤らめる彼女に、私は小さく微笑みました。 「お出掛け、したいですか?」 私はシップの腕を優しく撫でます。 「したい…ジャスタと、お出掛け」 「じゃあ、明日。長靴を履いて出掛けましょう。大きな傘で相合い傘をして、出掛けましょう。メジロシティなら、天気が雨でもきっと楽しいですよ」

3 21/06/07(月)23:07:47 No.810906395

私は腕を回し、我が友シップの背中を優しく撫でて、彼女の片手をそっと握りました。 「美味しい物を食べましょう。甘い物を食べましょう。キラキラした物を見に行きましょう。それは嫌ですか?」 するとシップは、ゆっくりとした動きで私の首筋に顔を埋めて、すぅ…はぁ…とゆっくりした呼吸を繰り返しました。 「…嫌じゃない…ジャスタが一緒なら、雨でも楽しい…」 …シップ。嗚呼シップ。愛らしい子。 私は背中を撫でていた手を彼女の後頭部に回して、よしよし…と撫でてあげました。 「雨も決して、悪い物では無いでしょう…? シップ。貴女の温もりが心地良いです。貴女の鼓動が気持ちいいです。ですから、もう暫く…」 ーー雨音のカーテンの中で、貴女を独り占めにさせて下さい…ーー .

4 21/06/07(月)23:08:50 No.810906891

尾終い 梅雨なので、しっとり甘い短いゴルジャスを一つ。 傘の準備をしてきます

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