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    21/06/02(水)20:49:54 No.809131474

    ある日の理事長室、1人のトレーナーが呼ばれていた。 「やはり担当の追加受け入れは難しいでしょうか?」 「申し訳ありません。まだ自分は力不足だと思います。今はエアグルーヴの担当で精一杯というところです」 「無念ッ!エアグルーヴをURAファイナルズ優勝まで導いたその手腕、惜しいとは思うが無理強いはできん」 「わがままを聞いてくださりありがとうございます」 彼はエアグルーヴのトレーナーである。URAファイナルズ優勝の実績を買われ、チームの結成を打診されていた。しかし、自分がまだ未熟であることを理由に断っていた。 「精進ッ!更なる高みを目指すのだ。頑張ってくれ!」 「もし受けていただけるのであれば、いつでもおっしゃってくださいね?本日は忙しいなかご足労いただき申し訳ありません」 「こちらこそ、お力に添えず申し訳ありませんでした」 失礼します。と、言って理事長室を立ち去った。

    1 21/06/02(水)20:50:29 No.809131699

    お昼休みの食堂。1人食事を取っていた。 なんだか視線を感じる気がする。なにやら周りの人がこちらを見ている気がする。気のせい、と思うには些か無理があるほどだ。 何かしでかしただろうか、と考えながら食事を続けていると、ツカツカと音がこちらに向かってくる音が聞こえた。 「貴様、今から時間はあるか」 「あぁ、構わないが」 その正体は誰でもない、自分が担当しているエアグルーヴだった。3年間という決して短くはない時間を共に過ごし、お互いの距離は縮まったのではないかと思う。顔を見れば何を考えているか、なんとなく分かるようにもなった。しかし、少し苛立っている様子だ。この感じからすると原因は自分なのかもしれないが、とんと見当がつかない。とりあえずはエアグルーヴについて、人気のないとこまで移動する。

    2 21/06/02(水)20:50:56 No.809131862

    「どういうことだ」 壁を背に、前はエアグルーヴ。いわゆる、壁ドンの姿勢で俺はエアグルーヴに詰問されていた。 「貴様が私の担当を離れ別のウマ娘の担当になる、と聞いたぞ」 「ち、ちょっと待て、待ってくれ!そんな話はないぞ!」 エアグルーヴを必死に落ち着かせ、話を聞いていく。どうやら、俺がチーム結成の打診をされた話が、どういうわけか新しいウマ娘の担当になるという話になったみたいだ。見られていたのはそれが原因か、と1人納得していると 「私の早とちりだったか…。すまなかったな」 「それは構わないが、なんだってそんなに焦っていたんだ?」 それは…、と少し言い淀むエアグルーヴ。そんな彼女を安心させるように口を開いた。 「心配するな、チームの件は断った。今は女帝サマだけのトレーナーだよ」 「き、貴様という奴は…。まぁいい、手間をかけさせたな」 気にするなよ、と彼女に言い食堂へ戻る。その背中をエアグルーヴはじっと見つめていた。

    3 21/06/02(水)20:51:28 No.809132058

    夕方、エアグルーヴのトレーニング中のことだった。コースを走っているエアグルーヴを見ていると、知らないウマ娘に話しかけられた。 「すみませ~ん、副会長のトレーナーさんですかぁ?私、今専属トレーナーを探してて、新しいウマ娘さがしてるって聞いててぇ」 その件は誤解だと説明していると、背後から底冷えのする声で、 「貴様」 ゆっくりと振り返るとそこには張り付けた様な笑顔をしたエアグルーヴが立っていた。 「あ、あはは~…。失礼します~」 そう言ってその娘は立ち去っていき、後には2人だけが残された。 「随分と、楽しそうに、していたな」 「ち、違うんだエアグルーヴ。聞いてくれ。昼の噂の件で話しかけられて、誤解を解いていただけなんだ」 「ほう」 顔は笑っているが、目は笑っておらず冷たい光を湛えている。 「何にせよ、私のトレーニング中に私から目を離しているいたのは事実だろう」 すまない、と謝ろうとすると首元を掴み、顔を引き寄せられ 「いい、謝るほどのことではない。ないが、貴様は私をちゃんと見ていろ」 そう言って、またトレーニングへと戻っていった。

    4 21/06/02(水)20:51:53 No.809132221

    翌日、トレセンで昼食を食べているとやはりこちらを見られている気がする。ただ、昨日と違うところは視線が合うと慌てて向こうが逃げていくことだ。不思議に思っていると、向こうからエアグルーヴが歩いてきた。 「貴様か。昨日の件はこちらで対処しておいた。もう、貴様に誘いをかける不埒な奴は出ないだろう」 「あぁ、助かったよ…?」 対処した、というエアグルーヴに感謝しつつも、なにか雰囲気が違う彼女に違和感を覚えた。 「なぁ、エアグルー」 「私はやることがあるのでな、先に行く。また夕方に」 そう言って去っていった。なにか緊急の用事でも抱えていたのだろうか。何か有れば頼ってくれるだろう、とその時は能天気に考えていた。

    5 21/06/02(水)20:52:16 No.809132358

    あれから一月ほどたった。本日のトレーニングも終わり、帰宅の途につく。帰り道を歩いていると、後ろから何物かに襲われた。口に布を当てられた、と感じた時には力が入らなくなっていった。急速に薄れていく意識の中、最後に見たのはよく見た制服だった。 目が覚めたときには、知らない部屋にいた。あるのは椅子とサイドテーブル、そして一人で使うには大きすぎるベッド。 体を動かそうとすると、ジャラジャラと鎖の音が鳴る。みれば自分の手足とベッドの4隅にそれぞれ繋がれていた。 一体何があった、とまだぼんやりする頭で必死に考える。それに、最後に見た姿。あれは… 「目が覚めたか」 幾らかの時間も経たないうちにドアが空いた。そこにいたのは、食事を持ったエアグルーヴだった。

    6 21/06/02(水)20:52:40 No.809132501

    「何がなんだか、というような顔をしているな。まぁ、食事を持ってきた」 「エアグルーヴ、これは…?」 「焦るな。教えてやるから先ずは食べろ」 と言いながら椅子に腰を下ろす。 「とは言ってもその体勢では食べられまい。私が口に運んでやる」 匙ですくい、息を吹きかけた後、こちらの口元に向ける。どうやら、食事をするまでは話すつもりはないようだ。諦めて匙を咥える。 余り量は無かったのだろうか。暫くそうしていると、すぐに食べ終えてしまった。 「それで、エアグルーヴ。これは何の冗談だ?」 今なら冗談で済ませる、という言外のメッセージが伝わったかクスクスと笑いながら、 「冗談、冗談か。私は冗談でこんなことはしないぞ。付き合いの長い貴様なら分かるだろう?」 「付き合いが長いからこそわからないんだよ。なにかやらかした覚えもないしな」 「安心しろ。別に貴様が憎いだとかそう言った話ではない」 と、こんなことをしでかした割には随分優しい目をして話し始めた。

    7 21/06/02(水)20:53:04 No.809132649

    「一月ほど前だったか。貴様が私のトレーナーを辞める、という話がきっかけだ」 「あれは、誤解だと」 「そう、誤解だった。しかし、よくよく考えて見れば、いずれ貴様と離れるのも必然ということに気づいた」 そう言って、エアグルーヴは悲しげな表情を見せ、顔を伏せた。 「私の人生に貴様はかけがえがない存在になっていた。それこそ、貴様なしの人生など考えもつかんし、考えたくもない」 こちらからは伏せた表情を伺うことはできない。 「あの日貴様に話しかけた奴とはしっかりと『お話』させてもらった。まぁ、噂が広がって貴様に話しかける奴が減ったのは嬉しい誤算ってやつだがな」 あの視線やすぐに逃げていくのは、それが原因だったか。 「しかし、近く虫は対処できても離れることまではどうにもできん。どうしたらいいか、必死に考えた」 そこでエアグルーヴは顔を上げた。 「離れようとするなら放さなければいいのだと」 晴れやかなような、狂気を感じさせるような、そんな笑顔をしていた。

    8 21/06/02(水)20:54:00 No.809133026

    「後はここを内密に用意し、根回しを進めていく。それも全部終わった。後は貴様を拐って準備完了だ」 「こうして、なんになるんだ」 「さっきも言っただろう。貴様を手に入れるためだ」 反論しようとしたその時、急に体が熱くなり始めた。 「そろそろ薬が効いてきたか?」 そう言ってエアグルーヴは立ち上がり服を脱ぎ出す。 「初めてだが、しっかりと悦べるよう頑張るさ」 俺の上に覆いかぶさり、股間に手を添える。 「貴様はなにも考えず、全部私に委ねればいい」 息が荒くなる。目の前のエアグルーブの匂いを強く感じる。 「私には貴様さえいればいい」 エアグルーヴの艶やかな唇に視線が奪われる。もうエアグルーヴの声しか聞こえない。 「絶対に貴様を離さない」 五感全てでエアグルーヴを感じる。あぁ、そろそろ意識が… 「これで一生、一緒だ」

    9 21/06/02(水)20:54:29 No.809133243

    おわり お日様ぱっぱか快晴レースです

    10 21/06/02(水)20:55:52 No.809133792

    掛かってしまっているのではないでしょうか?

    11 21/06/02(水)20:57:09 No.809134371

    冷静さを取り戻せるといいのですが

    12 21/06/02(水)20:59:16 No.809135214

    >おわり >お日様ぱっぱか快晴レースです でもこのお日様…なんかドス黒いです…

    13 21/06/02(水)21:02:04 No.809136409

    目ん玉ギラギラ出走してしまうーっ!!

    14 21/06/02(水)21:06:23 No.809138363

    >掛かってしまっているのではないでしょうか? ここまでやってもまだ疑問系なのかよ!?

    15 21/06/02(水)21:09:24 No.809139870

    全部終わって後になって冷静になってとんでもないことをしたのではって思ってるとこにスパダリ決めるのは分かるよ

    16 21/06/02(水)21:15:00 No.809142684

    ウワー!

    17 21/06/02(水)21:17:54 [スーパークリーク] No.809143972

    つまりエアグルーヴちゃんはトレーナーさんのママになりたかったんですね?

    18 21/06/02(水)21:20:03 No.809144931

    トータルエクリプス…

    19 21/06/02(水)21:21:55 No.809145742

    >つまりエアグルーヴちゃんはトレーナーさんのママになりたかったんですね? そうかな…そうかも…

    20 21/06/02(水)21:22:16 No.809145908

    生徒会!どうにかしてくれ!

    21 21/06/02(水)21:24:31 No.809146873

    めちゃくちゃ好き

    22 21/06/02(水)21:25:18 No.809147293

    バ場も濡れたし…

    23 21/06/02(水)21:25:55 No.809147579

    >生徒会!どうにかしてくれ! ふふ…エアグルーヴは今日もトレーナーと仲がよさそうだなテイオー

    24 21/06/02(水)21:32:16 No.809150690

    >>生徒会!どうにかしてくれ! >ふふ…エアグルーヴは今日もトレーナーと仲がよさそうだなテイオー コイツはもうだめだ…ブライアン何とかしてくれ――――!!!

    25 21/06/02(水)21:32:29 No.809150798

    >生徒会!どうにかしてくれ! 姉貴に薦めよう……

    26 21/06/02(水)21:36:23 No.809152571

    根性が足りず、うまぴょいの途中で力尽きてしまったようですね