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年明け... のスレッド詳細

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21/05/19(水)01:19:54 No.804199982

年明け三が日も終わり、冬休みも折り返し地点となったある日。俺は自分の家で年末の忙しさの中で蓄積された優先度の低い書類を消化するべくPCと睨み合っていた 「……はぁ、スーペー」 「ふぁーい……」 リビングで胡坐をかく俺の腰から背中にひっつくでっかいオナモミが一つ。我が愛バことスペシャルウィークだ 「まだ悩んでるのか?まだ1年あるんだし、それに書いたとおりにする必要もないんだぞ?」 「そうなんですけどー……」 スペがへろへろのぐでぐで状態になっているのには理由がある。俺の腰に回された手に握られている一枚の書類。進路希望調査表だ

1 21/05/19(水)01:20:59 No.804200228

トレセン学園の卒業生が進む進路は大まかに分けて三つ 大学部所属のレーサーとして走り続けるか、或は運動に関係した学部に進んで裏方に回るか 企業所属のプロレーサーとなるか、或はスポーツグッズメーカー等で開発者やテスターの道を進むか もしくは学園生活からの卒業と同時にレースそのものから足を洗い、全く別の道を進むか スペはこの三つの道全てを選ぶことが逆に出来てしまう身の上だ。ランナーとしての才能は突出していて、まだ卒業まで一年あると言うのに強豪レースチームを所有する企業や大学からオファーの話が来ており、一方で彼女自身の実家がある北海道に戻ると言う選択肢もある まだまだ今を走ることが楽しいだけの彼女にそれを選べと言うのは酷な事だろう。元々おバカな所もあって頭もオーバーヒートしている様だ

2 21/05/19(水)01:22:12 No.804200488

「……」 俺の言葉が逆に気に入らなかったのか、顔を下げて頭を俺の腰にぐりぐり押し付けてくる。痛い 「……シャルウィ」 スペ『シャルウィ』ークだから、シャルウィ。大切な話をする時だけ、俺だけが使う彼女の呼び方。これにはさすがに反応を返してくれた。耳がぴくりと動いて俺の顔の方に向く 「そう言う事を言って欲しいんじゃない、って言いたいんだろ?でも俺は頭良くないから何を言えばいいのかわからないんだ。だから教えてくれないか?」 PCの作業も中断。体を捩じってシャルウィに向ける。甘えん坊で寂しがり屋なのに、最後まで自分で何とかしようとして、悩んで悩んで。そんな彼女が甘えられる場になること、それが俺の役目

3 21/05/19(水)01:22:26 No.804200541

「……笑いません?」 「微笑むくらいはするかも。でも死んでもお前を馬鹿にしないよ」 彼女は何時だって本気だ。2年の付き合いでそれが分かるから、見上げてきた彼女の瞳をまっすぐに見つめ返す 「……どの進路も魅力的なのは分かってるんです」 「うん」 「グラスちゃんも、エルちゃんも、キングちゃんも、皆卒業したら別々の場所に行くのは分かってます」 「うん」 「みんなと離れるのは、我慢できるって言うか、そう言うものなんだってわかるんです。でも……学園から卒業したら、トレーナーさんとも離れ離れになるんだなって考えちゃったら……」 「……そっか」 瞳一杯に涙を溜めた、不安そうなシャルウィの顔。俺に向けられている感情の正体くらいは、朴念仁な自分にだって理解できる。そして、そんなシャルウィにしてあげなければいけないことは何なのか、も 「シャルウィ」

4 21/05/19(水)01:22:57 No.804200667

「ふぇ?んっ…」 触れるだけのキス。涙をぬぐって、ゆっくりゆっくり頭を撫でて彼女が落ち着くのを待った 「シャルウィ、聞いてくれるか?」 「はい…」 「まず安心してほしいんだが、俺は卒業した後も君と一緒に歩いていけるぞ?」 「……へ?」 「特例専属契約制度っつってな?優秀な成績で学園を卒業したウマ娘がプロ契約か大学の特待進学を選択した場合、担当していたトレーナーを逆指名して卒業した後も専属契約を維持できるんだ」 「…………ええええぇぇぇぇぇーーーーっ!?」

5 21/05/19(水)01:23:34 No.804200806

うっせ 「そ、そ、そ、そ、そうなんですかあ!?」 「ああ。ルドルフやエアグルーヴやブライアンはもうトレーナーとそう取り決めてるぞ?まあシャルウィの場合はクラシック戦で2冠取ってるし間違いなく適用されるだろ。つかなスペよ」 「は、はい…」 呼び方がスペに戻ったことで、俺がトレーナーさんモードになった事を理解しているのだろう。顔が引きつっている 「学園のしおりにちゃーんと書いてあるしダービー取った時に重要な事描いてあるからしっかり読んで頭に入れとけっつったよなあ?なーんで知らないのかなー?スーペーシャールーウィークちゃーん?」 「ふにゃー!いはいれふよホレーナーはーん!」 うむ、今日も俺の彼女のほっぺはもっちもちだ 「つーわけで、心配すんな。お前が大学に進もうがどっかの企業にスカウトされようが北海道帰ろうが、俺はお前の傍にずっといる。気にせず今まで通りに全力で走るのを楽しめ。残り1年なんだ、うじうじ悩みながら学園通っても詰まらねえからな」 「……はい!!」

6 <a href="mailto:s">21/05/19(水)01:24:44</a> [s] No.804201072

あまあまスペちゃんを書きたかったので

7 21/05/19(水)01:25:00 No.804201130

私性合

8 21/05/19(水)01:28:25 No.804201855

本人があんま気にしないでいい事で空回るのはスペちゃんらしい

9 21/05/19(水)01:32:34 No.804202722

イチャイチャスペちゃんは世界を救う

10 21/05/19(水)01:35:13 No.804203226

これほぼプロポーズでは

11 21/05/19(水)01:35:53 No.804203355

お嫌いですか?

12 21/05/19(水)01:36:59 No.804203569

>お嫌いですか? >私性合

13 21/05/19(水)01:39:02 No.804203956

shall we

14 21/05/19(水)01:41:20 No.804204415

一緒に~って意味だからシチュに会ってると言える

15 21/05/19(水)01:49:15 No.804205925

スペちゃんはこういう甘え方する

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