虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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21/05/15(土)02:25:38 「どう... のスレッド詳細

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21/05/15(土)02:25:38 No.802811801

「どうして泣いてるんですか?」 酷く見覚えのある道で小さい子が泣いていました。その泣き声があまりにも大きくて、私のフクキタイヤーが壊れそうなので私は蹲って泣いてる子へとかがんで聞いてみました。 「お姉ちゃんが、死んじゃった」 その子は言いました。 「それは…………辛いですね。どこのおうちの子ですか、送ってあげますよ」 「いなくなっちゃった」 「えっ……」 そう言ってこちらを見た女の子の顔を見て、私は思わず後ずさって尻もちもついていました。その女の子は私にそっくり、というか小さな私そのものだったのです。これにはビックリです。ということはこれは…夢? 明晰夢? シラオキ様の御告げ!?

1 21/05/15(土)02:25:49 No.802811837

「お兄ちゃんもいなくなっちゃった…!」 「お兄ちゃん…? お兄ちゃんって誰です? 私にはお姉ちゃんしか姉妹はいませんよ…?」 「帰ってきてよ、寂しいよぉ…一人ぼっちはやだよぉ…。もう大嫌いなんていわないから、いたずらもしないから!」 「何を言ってるの…? ねぇ…」 「一人にしないで!」 小さな私の叫びに思わず耳をペタンとさせて目を閉じました。すると目から涙が滝のように零れだしてきて、目を開けると小さな私は何処にもいなくて…そこでやっと分かりました。 ここには最初から小さな私なんかいなくて、泣いている私しかしなかったのだと。

2 21/05/15(土)02:26:00 No.802811861

「んえ…」 電車がトレセン学園の近くを示す駅名を繰り返しながら停車する揺れで私は夢から目覚めました。周りの人たちはこっちを覗き込むように見ていて、その原因が大量の涙と涎であることに気づいた私は慌ててそれを拭って閉まりそうになっている扉から電車の外へと飛び出しました。 いやぁー恥ずかしい恥ずかしい…大多数の人にあんな寝顔を…しかしあの夢は何なんでしょうか。私は昔からあまり見た夢を忘れない体質ですが、今回のは特に台所のしつこい汚れのように脳にこびりついているといいますか、どうにも見たことのない夢です。お兄ちゃん、一体誰なのでしょう。私には兄なんて一人もいなかったはずですが。 疑問に思いながらすこし歩くと、すぐにトレセン学園が見えてきます。たった一日二日しか離れていないというのに、なんだ

3 21/05/15(土)02:26:28 No.802811929

〇 うん、不味い、非常に危ない、雰囲気が! フクちゃんのトレーナーさんが桐生院トレーナーさんのチームのサブトレーナーになるということで、引っ張られるように私たちもチームに入部することになった。 桐生院さんは話してみるととてもいい人で、ようこそと笑ってくれた。ミークさんも…ちょこっと気まずいけど笑顔を向けてくれて、フクちゃんのトレーナーさんには思いっきり嫌そうな顔を向けていた。 しかし忘れていたけど、桐生院さんのチームってとっても入部したい人が多くて、他の人気チームと同じく選抜レースとかあるくらい人気なんだった! そこに一応は桐生院さんが引き抜いたという建前ということできたものの、レースも何もせず入ってきた中等部二人。そして一緒に来たのはおそらく学園の中で悪い意味で知らない人はいなくなっちゃったトレーナーさん。なんというか、注目されるなという方が無理っていいますか…!。

4 21/05/15(土)02:27:01 No.802812043

「というわけで、彼は今日からサブトレーナーとして私のチームに配属になりました。主に未出場組の指導や、出走組には私と共同指導に当たってもらいます。それとマチカネフクキタルさん、マチカネタンホイザさん、ツインターボさんが新しくチームに加わりました。仲良くしてあげてくださいね、特にフクキタルさんはよく皆さんも知っているでしょう、お互い学ぶことが多いはずです」 よろしくお願いしますと元気よく皆さんは挨拶してくれましたが、その視線はちょっと怖くて主にフクちゃんのトレーナーさんに注がれちゃっていました。とても心配です…ターボはすぐにみんなに可愛がられていました、こっちは安心…。 練習は付いていけるかな…と心配だったけどそれは平気だった。というか、とても似ていた。フクちゃんのトレーナーさんが前に組んでくれた練習メニューにそっくりで、お陰ですぐになれることができた。むん! だけど何で?

5 21/05/15(土)02:27:20 No.802812105

そう思っていると、休憩時にトレーナーさんと桐生院トレーナーがコースを眺めながら話しているのをたまたま見てしまって、私は自分でも分からないまま近くの藪に潜み、ウマ耳を立てて傍で会話を盗み聞きしてしまった。うぅ、罪悪感がぁ…でも気になる…こう女の子の予感が…! 「今朝フクキタルさんを迎えに行ったと聞きました」 「電車で行くので結構と拒否されましたよ。今日こっちで会ってもふん! と鼻息で追い返された」 「それにしては何だか嬉しそうですね」 「ははは、これでも傷ついていますよ。でもなんだか懐かしくて」 そういってトレーナーさんが笑うと、桐生院トレーナーはそうですか。と、呆れた声を出したようでした。 「それにしても、人数が多いですね。ビックリしました」 「ええ、貴方と違って、誠実で、人気も、ありますから。こちらとしても驚きました、タンホイザさん達の様子から察するに、昔から変わっていないのですね」

6 21/05/15(土)02:28:07 No.802812256

「そういう桐生院さんも、変わっていないようで」 「覚えていますか、トレーナー白書14冊目の5章」 「基礎は続けることにこそ意味がある」 そういうと二人はくすくすと笑い始めました。何でしょう、何でしょう、この大人っぽい関係は! 羨まし…じゃなくて、一体前にどんな関係が…!トレーナー白書ってなに!? 「あの男……」 ふと横を見ていると隣でミークさんが凄い目で二人のトレーナーさんを見ていました。いつの間に…。 「…妙な気分です。すべてが変わってしまったのに、何も変わっていなかったときと同じように私たちはこうやってここにいる。最も全てがあの日のようにとは行きませんが」

7 21/05/15(土)02:29:01 No.802812404

「トレーナー白書3冊目の12章」 「いくら年月が経っても変わらないこともある、ですか。ふふ、えらくキザっぽくなりましたね」 「はは、貴方から学んだ教えは全て忘れたこともありません。貴方はいつでも俺を助けてくれた、そんなあなたを俺は…」 「いいんです。許すとか許さないという問題じゃなくて、私も貴方も逃げた。ただそれだけなんですから。そしてあなたはここにいる、もう一度と。じゃあ私もこういうだけです、もう一度と。笑い合うために」 そうしてお互い静かになって、桐生院さんから立ち上がりました。 「それに、貴方は私から学んだと言いましたが、私も貴方から学んだことは忘れた事はないんですよ。貴方はいつでも私とミークを助けてくれました、そのことも。お互いのトレーナー白書の初めの言葉、覚えています?」 「ええ、もちろん。もうそろそろ時間ですね、生きましょうかトレーナー」 「えぇサブトレーナー」

8 21/05/15(土)02:31:35 No.802812837

そう言って二人はまたコースの方へと歩いて行きました。私はそれを見送ってやっと立ち上がって周りを見渡しました。ミークさんも静かに立ち上がります。 「トレーナー白書の初めの言葉…?」 「支え合い、助ける…生涯のライバルを見つけること…」 「うぇっ?」 ハッピーミークさんは一言そういうと、何処か悲しいやら嬉しいやらわからない表情のままどこかへと歩いて行きました。 遠くではターボが手を振ってこっちに来るのが見えた。もうそろそろ休憩の時間も終わりみたい。 でもいいなぁ…あんな感じの関係に私もなれるかなぁ…トレーナー白書ってやつ見せてもらおうかなぁ…

9 21/05/15(土)02:32:38 No.802813016

>疑問に思いながらすこし歩くと、すぐにトレセン学園が見えてきます。たった一日二日しか離れていないというのに、なんだ ここ切れてる?

10 <a href="mailto:s">21/05/15(土)02:32:49</a> [s] No.802813047

めちゃんこ遅くなりましたしめちゃんこ長くなりました フクキタルのスレ画なのに葵さんの方が多い有様! 全部シラオキ様のめちゃんこな囁きのせいです許してください

11 21/05/15(土)02:32:56 No.802813068

このスケコマシ野郎がぁ…

12 21/05/15(土)02:33:17 No.802813127

スタート直後にスパートかけてくるやつがあるか!

13 21/05/15(土)02:33:21 No.802813140

桐生院は離婚した後良い相談相手になった元嫁って感じがあるな...

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