虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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21/04/07(水)11:36:47 「良い... のスレッド詳細

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21/04/07(水)11:36:47 No.790542855

「良いよ。待っててあげる。トレーナーから結婚してって言ってくるまで、何度でも振り向かせるから」 そう言ったテイオーは、不敵な笑顔を浮かべている。 ────話はほんの少しだけ前に遡る。 「じゃあさ、ボクの家の子になる?」 「それとも、ボクと結婚する?」 そんな事を軽々しく言ったテイオーを、思わず叱った。 まだまだ現役を続ける気があるアスリート、それも学生の身分でいるような奴と、おいそれとは付き合えんと言ったのだ。 ただ付き合うならまだしも、家に迎えるなどと。 こんな身の上怪しい女を、連れ込むなどと。 もう少し判断能力を養うように諭した。なぜ未成年が保護されるのか、その理由について。 なのに。

1 21/04/07(水)11:37:10 No.790542925

「本気だよ。本気なんだ。ボクはトレーナーと一緒に居たい」 真剣な眼差し。ちんちくりんも少しは背が伸びているが、もはや頭打ち。そんな彼女とは思えぬほどに、精悍な眼差し。 「なんで、そこまで」 「一緒に歩む為でもあるけど、二度と寂しい思いをさせたくないんだ。少しでもその傷を癒してあげられるなら、ボクはなんだってする」 随分と恥ずかしい事を。彼女はこういう部分において、実に臆面無く言う。 そういう自信家な部分と、しっかり成長した部分が合わさった事で、レースにも繋がるのだが、日頃は恥ずかしい奴である事に変わりはない。 しかし、どれほどキザな事を言えたとて子供。 「……自分の人生を、寂しいと思った事はないけれど」 ひとまず、嘘をついた。 親を亡くしたのは10年ほど前で、それから紆余曲折あってここに居るが、その間、帰る場所のない事に何度も打ちのめされた。 今はテイオーが居るし、テイオーの同期に始まり彼女の広い人脈によって、あまり寂しい思いはしていない。恋しくなる事こそあれども、だ。

2 21/04/07(水)11:37:26 No.790542975

「なら、なんでそんなに寂しい目をするのさ」 「してない」 「したでしょ」 「そうかな」 「してるよ。この話を始めてから、ずっと」 どうやら、そのように写るらしい。きっと、本当に寂しい目をしているのだろう。 けど、テイオーが居るなら寂しくないのは事実だ。 叶うならずっと歩みたい。走りたい。 いつか、答えを出すに足りるほど互いに付き合い切れるなら、受け入れるかも。 そう思って。 「分かった。でもやっぱり、卒業まで待ってよ」 そう答えた。すると──── 「良いよ。待っててあげる。トレーナーから結婚してって言ってくるまで、何度でも振り向かせるから」 不敵で、素敵で、綺麗な笑顔が、すでに私を、捉えて離さなかった。 こっちの気も知らないで。この王子様は、どうしてそういう事を言うのだろう────

3 21/04/07(水)11:45:32 No.790544379

王子テイオー好き

4 21/04/07(水)11:58:37 No.790546873

しっとりとしたテイオーですね 私の性癖には合ってます

5 21/04/07(水)12:07:06 No.790548605

王子テイオーが骨身に染みる

6 21/04/07(水)12:42:46 No.790557471

王子テイオー助かる

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