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    21/03/07(日)06:00:14 No.781090527

    この怪文書はゆかりさん(19歳↑)がきりたん(11歳)となにかする怪文書となっています 前回のあらすじ ウィンドウショッピングと、ショッキングディナープレートの発見

    1 21/03/07(日)06:00:51 No.781090552

    窓の外の気色はすっかり暗く、所々に見える電灯のみが夜道を照らしています。 夜の海を思わせるような気色の中、庭に照らされた草木が風に煽られて揺れているのが目に写りました。 薄暗い気色の中、私は少しため息をついてしまいます。 結局あの夕食の後、きりたんさんに少し怒られてしまいました。 何時も食べている私の夕食が気に入らない、というよりは私の身を案じているというのは分かります。 ですが何も、あんなに怒らなくても良いのに……そんな事を思いつつ、少女に掌でぐりぐりと押された頭を指先でなぞりました。 そんなきりたんさんは夕食を食べ終えた後、改めて冷蔵庫の中身を見て私と同じようにため息をつきます。 「然し……この時代によくもまぁ、こんな極端な菜食主義者みたいな食事を取れますね」 そんな事を言いながら、きりたんさんがこちらをちらりと一瞥します。 「で、ですが……野菜は健康に良いですし……」

    2 21/03/07(日)06:01:49 No.781090592

    私がきりたんさんにそう言い返すと、彼女の目がこちらを睨みつけます。 思わず目線を反らして、小さく俯きます。 それからきりたんさんがまたため息を付きながら、こちらに歩いてきました。 「ゆかり、もう怒りませんから顔を上げて下さい」 そんな少女の言葉を信じ、私は恐る恐る顔を上げます。 きりたんさんはまだ少しだけ硬い表情のまま、何とか感情的にならないように私に語り掛けます。 「良いですか、野菜は確かに健康に良いです、ですがそれは普通の人々が統計的に適正量を摂取していないため、そう呼びかけているだけに過ぎないのですよ」 そう言いながら、きりたんさんは私の頭を撫でました。 「はい……」 私は消え入りそうな声で、彼女の言葉に相槌を打ちます。

    3 21/03/07(日)06:03:07 No.781090656

    「確かに私みたいな子供であれば、肉食に偏り体内の体液が酸性に偏るとかでアシドーシス気味になるとか 「そもそも七大栄養素が偏るとかで野菜を摂取する意味はあります、ですが」 そう言いながら、きりたんさんは私のお腹に手を当てて、お腹や脇腹を擦りました。 暖かく小さな指が衣服越しに私の肋骨を擦りながら、心配そうな声が耳に届きます。 「よく見て下さい、余りに栄養素の欠落している生活から肋骨が少し浮いてるじゃないですか」 「うぅ……」 「健康というのは過剰に取れば良いというものではないのです、適正なバランス、適正な生活リズムがあるのです」 そう言いながら、きりたんさんはしゃがみこんで私の顔を見上げました。 「ゆかりが健康志向気味というのは分かります、ですがそれで体を壊しては元も子もない無いでしょう」 そう言って私の顔を見上げる少女に、私は小さく頷きます。

    4 21/03/07(日)06:06:17 No.781090788

    「分かってくれれば良いんです、明日の朝から少しずつ変えていきましょう」 そう言いながら何時もの笑顔を浮かべた後、少女が立ち上がります。 「それじゃあ、そろそろお風呂にでも入って明日の準備をしちゃいましょう」 そう言って、きりたんさんはこちらを見てきます。 「分かりました……」 私は少しだけ悲しい気持ちに成りながら、立ち上がり浴槽に向かおうとしました。 ですが私はきりたんさんがそのまま立ったままこちらを見てくる事に気が付き、頭を傾げます。 「きりたんさんは入らないのですか?」 私がそう言うと、きりたんさんはぎょっとした顔をします。 「え、いや……バラバラで良いんじゃないですか」

    5 21/03/07(日)06:08:07 No.781090863

    そう言って気まずそうにこちらから目を反らす彼女を見ながら、私は疑問を呈します。 「……? 折角一緒に過ごすのですし……」 そう言いながら私が彼女の手を引こうとすると、きりたんさんは眉を顰めながら頬を少し赤くします。 「え、あ、いや……」 そう言って少し抵抗してくる彼女を見ながら、私は口を開きます。 「それに、きりたんさんは私のお家に泊まるのは初めてですから、お風呂の説明も必要でしょう」 私がそう言って彼女の目を見ていると、彼女は諦めたように項垂れながら歩き初めます。 「……全く、変な所で強情なんですから……」 そんな事をボソボソという彼女の手を引きながら、居間のバッグを拾って更衣室に入りました。 きりたんさんが後ろを向いてバッグの中にある下着を取り出している間、私はさっさと衣服を脱いで洗濯籠に畳んで仕舞います。

    6 21/03/07(日)06:10:16 No.781090958

    暫くきりたんさんが手に持った下着を持ち替えてもじもじしているのを見ながら、私は彼女が服を脱ぎ終えるのを待ちます。 ですが、彼女は先程から頬を朱に染めたまま、こちらを時折一瞥して居ます。 どうしたんだろう、私がそんな事を思いながら浴室の前で待っていると、彼女が口を開きました。 「あ、あの、ゆかり……見られていると少し恥ずかしいので、先にお風呂に入ってもらえますか」 そう言いながら気まずそうに顔を背ける彼女に、私は頭を傾けながら頷きます。 「それでは先に体を洗ってますね」 私はそう言いながら、浴室に入りシャワーヘッドからお湯を流します。 指先に掛かる水を暫く遊ばせた後、お湯に変わっていくのを確認しつつ、自身の頭にお湯を浴びせました。 体に溢れていくお湯の雫に、小さく息を吐きながら髪の毛がしっかりとお湯で濡れたことを確認しつつ、掌にシャンプーを掛けます。 それから暫く髪の毛を洗っていると、背後の浴室の扉が開き少し冷たい空気が入ってきました。

    7 21/03/07(日)06:11:17 No.781090998

    ああ、きりたんさんかな、私はそんな事を思いながら髪に掛かった泡をお湯で洗い流します。 顔の飛沫を指で拭いながら、背後を見るとタオルを巻いたきりたんさんがまだもじもじしているのが見えます。 私が手にボディタオルを持って、ボディソープを掛けて揉んでいる最中も、きりたんさんは気恥ずかしそうに浴室の隅に立っていました。 「きりたんさん、タオルを巻いていたら体を洗えませんよ」 私はそう言って苦笑いをしながら彼女に語りかけると、彼女は引き攣ったような笑みを浮かべます。 「は、はは、そ、そうでしたね……」 そんな事を言いながらゆっくりタオルを剥がしていく彼女に、私は頭を一瞬傾けつつ私は自身の体をボディソープで綺麗にしていきます。 何とも難儀そうにタオルを脱いだ彼女は、自身の頭にお湯を掛けて髪を洗い始めました。 ……もしかして、何かコンプレックスでもあるのでしょうか……私はそんな事を思いつつ、体を洗い終えてきりたんさんが頭を流している間、体についた泡をシャワーで流します。 それから浴槽のカバーを剥がして、少し温くなったお湯の温度をお風呂の温度調整機器で温め直しながら、浴槽に身を浸していきました。

    8 21/03/07(日)06:12:39 No.781091050

    「ふぅ……」 浴槽の天井を眺めながら、私は少し息を吐き出しながら小さな指を動かして自身の頭を洗う彼女を眺めます。 ……改めて見ると、年齢はまだ十代になって少し位でしょうか。 そんな彼女ですが、私よりも多くのことを知っていて、色々なものを見せようとしてくれます。 小さいけど、頼りになる人。 私はそんな事をぼんやりと思いながら、また浴槽の縁に頭を掛けて天井をぼぅっと眺めました。 少しして、シャワーが流れるのが止まったと思うと、きりたんさんがこちらに話しかけます。 「そ、それじゃあ先に上がりますね……」 そう言いながら風呂場を出ようとする彼女の腕を掴み、私は彼女の少し驚いたような表情を見ます。 「お風呂もちゃんと浸からないと、駄目ですよ」

    9 21/03/07(日)06:14:27 No.781091116

    「あぅ……」 私は彼女の手を引いて、一緒の浴槽に浸かりました。 流石に少し狭いのか、お風呂からお湯が溢れて排水口に余分な水が流れていきます。 「いいお湯ですね」 私がそんな事を言いながら、目の前で私から目を背ける彼女を眺めます。 「そ、そうですね……」 そんな事を言いながら、お湯の中で手を小さくもじもじと遊ばせる彼女の目はまだ背かれたままです。 「……もしかして、何か困ったことなどがありましたか?」 私がそう彼女に問いかけますが、きりたんさんは相変わらず困ったような顔で目を背けるばかり。 「い、いえ、特に何も無いですけど……」

    10 21/03/07(日)06:16:46 No.781091208

    「それならば良いのですけど……」 私がそう言いつつ、ふと気になったことを彼女に問いかけます。 「……やはり、先程きりたんさんが言ったように、私肉付きが悪いんでしょうか」 そう言って彼女に問いかけると、少女は少し困ったような顔をしつつ、口を開きます。 「そ、そうですね……」 そう言いながら、最後の方は小さな声で彼女は私から目を背けます。 私は少し心配になり、彼女の顔を優しく両手で触ってこちらを向かせます。 「あの……遠慮しないで、何かあったら言ってくださいね」 私がそう言って彼女の目を見ながら語りかけると、彼女は顔を真っ赤にしながら小さく私の掌の中で頷きます。 「……駄目なら、止めますから……」

    11 21/03/07(日)06:20:36 No.781091357

    今日はここまで su4661258.txt マセガキも相手から来られるとこんなに弱体化補正を受けるんですね……RTSの攻城兵器みたいな性能しやがって PS:申し訳ないですが明日はお休みを頂きます

    12 21/03/07(日)06:23:37 No.781091471

    ゆっくり休んで…ほぼ毎日これだけの文章書いてるんだから

    13 21/03/07(日)06:31:04 No.781091735

    あとがきがめっちゃ知性感じてこわい いつも何考えてんだろって思ったらレベル違いすぎた

    14 21/03/07(日)07:05:46 No.781093193

    >ゆっくり休んで…ほぼ毎日これだけの文章書いてるんだから ありがたい…… >あとがきがめっちゃ知性感じてこわい >いつも何考えてんだろって思ったらレベル違いすぎた きのせいきのせい

    15 21/03/07(日)09:06:48 No.781107705

    怪文書ってもっと情欲のままに殴り書いてるのかと思ってのに計算尽く過ぎる…