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    21/03/04(木)06:15:24 No.780174649

    この怪文書はゆかりさん(19歳↑)がきりたん(11歳)となにかする怪文書となっています 前回のあらすじ 二人でチョコを食べました

    1 21/03/04(木)06:15:53 No.780174689

    遠くから吹き付ける風の音は、段々と弱りゆく春風の最後のうねりか。 窓を叩きつける音は、日夜段々と陰りを見せています。 そうして、私は窓をカタン、カタンと叩きつける音を聞いて、ベッドからゆっくりと体を起こしました。 眠気を払おうと窓の外を眺めると、それでも小さな小鳥が風に吹かれて右に、左に体を揺らします。 窓を開くと、薄っすらと春と言うには少々暖かすぎる陽気が部屋の中に流れ込みました。 日々嗅ぎ慣れた花の匂いは薄れ、草木の青々とした匂いです。 「ふぅ……」 そうして私は一つ、浅く息を吐き出して窓の外を少し眺めていると、どうにも浅く汗をかいてしまっている自分に気が付きました。 ……今日もお客様がいらっしゃるのに、なんて私は思いながらまたため息をついて、窓を閉じました。 冬には暖かさをもたらした厚手の掛け布団も今日で仕舞いかしら、そんな事を思いつつ私は一階へと降りていきます。

    2 21/03/04(木)06:16:17 No.780174716

    私は肌着を脱ぎ捨てて、洗濯籠に着ていたものを二つ折りにして先に入っていた洗濯物の上に重ねると、浴槽のドアを開いて蛇口を捻ります。 この時期には少々暖かすぎるお湯が肌を伝って流れていくのを感じつつ、少し目を瞑りました。 浴室から外に張られた磨りガラスからは、水の跳ねる音に混じって時折草木の揺れる音が流れていきます。 静かな部屋の中、ただ一人特に意味もなく流れるお湯に触れた後、私は頭をお湯に浸し髪の毛が隅々まで水にひたっていくのを感じます。 流れるのは肌の汚れと、薄ぼんやりとした心境。 友人とは一体どういうものなのか。 言葉で説明するのは簡単かもしれません、いうなれば親しい知り合いというものです。 ですが知り合いとは顔と名前を知っているもの同士のこと、そうなれば私ときりたんさんの関係はまだ知り合い程度ではないのでしょうか。 だとするとまた持ち上がるのは一つの疑問。 何故彼女は、友達であることに拘るのか?

    3 21/03/04(木)06:16:42 No.780174742

    お湯を止めて、手にシャンプーを載せて髪を泡立てながら、再度思考に意識を差し向けます。 初対面のあの日から、彼女はどうにも私の友達に成ることにお熱のように見えます。 ですが親しげに私に距離を詰める彼女に対し、私はまだ身心構えが成っておりませんから、どうしても距離を開けがちに成ってしまいます。 普通であれば……などと思いましたが、はたと自分の意識が普通なのかと考えている事に気が付き、一度思考を切って、きりたんさんに意識を差し向け直しました。 友人とは親しい知人、詰まるところ心理学的に親しい人間には心の内側を見せてくれやすいからなのでしょうか。 ああなるほど、そう考えるとどうにも納得が行くような気がします。 詰まるところ、心理医師のように私の事を真摯に見つめ直すために、わざとフランクさを見せているのかな、と思い至りました。 そうなると考えつくのは、彼女は親しい関係者の中に医者、もしくは心理学に詳しい人が居るのやもしれません。 距離を詰める、チョコを手渡しで食べさせる、少し強引ですが彼女なりの心の開かせ方なのかも。 これが身体の大きい大人であれば、逆に警戒されるでしょうが、彼女は幼子の体躯。

    4 21/03/04(木)06:17:08 No.780174765

    そう考えていくとどうにも合理的に考えられた思考のように思えます。 ……そうなると不思議なのは、彼女は何を対価に私を診ているのでしょう。 そこでふと思いつくのは、お菓子や、部屋の調度品を褒めそやす彼女の姿でした。 なるほど、その姿を見て見出すのは、恐らく私ではなく私の付属品の価値でしょう。 恐らく、お菓子や調度品を楽しむ対価に私を診てあげよう、そういった心意気なのかもしれません。 私は少し納得のいった理屈をこねくりだして、暫し湯浴みを楽しみます。 それからは体を洗った後、浴槽を出て朝の支度を進めました。 何時ものようにパンをトースターで焼いて、牛乳と合わせて食み、昨日と同じく倉庫にお菓子を探しに行きました。 お菓子に喜ぶのは無邪気な子供のようで、どうにも微笑ましいものです。 そうであるならば、どうせ余らせているものですから、と私はちょうど良さそうなお菓子を昨日の皿に盛り付けました。

    5 21/03/04(木)06:18:30 No.780174856

    彼女はお菓子を、私は簡単な余暇潰しとカウンセリング。 けれど見ていて楽しげにお菓子を食べてもらうのは、少しうれしいものです。 お菓子の皿をリビングの机に乗せ、ソファに腰を埋めながらふと時計を見上げると彼女が辿り着くまで後15分ほどのようでした。 その間、ふと庭の方に顔を向けると陽光がリビングの朱いカーペットに差し込んでいます。 暖かな陽光の先には、春を満喫し終えた花々が日々萎れ、草木が日差しを体に受けて爛々と揺れていました。 時折風がそんな草木を押して、ふるふると葉や枝木を振るいます。 ああ、もうすぐ夏なのですね……そんな事をぼんやりと考えました。 夜には布団を入れ替えて、エアコンの動作を確認しなければいけません。 冬の間は暖房として働いてくれましたが、少々臭うようならば、明日にはクリーニングキットを買ったほうが良いのかも。 そうして春が終わりつつある庭を眺め、季節の移り変わりと生活について思いを馳せていると、家のチャイムが鳴り響きます。

    6 21/03/04(木)06:18:42 No.780174868

    「はぁい」 私がそう言って玄関へと歩いていき扉を開くと、小さな少女が今日は少し大きなリュックを背負いながらこちらを見上げていました。 「おはようございます、ゆかり」 そう言ってにこやかに微笑む彼女に、私は挨拶を返します。 「おはようございます、きりたん……さん」 それから少しの間の後、きりたんさんはため息を付きつつこちらを見上げます。 彼女の表情はにこやかさから打って変わって、少し苦笑のような入り混じっています。 「まだ、慣れそうにないですか」 そう言ってこちらを見上げる彼女に、私も苦笑いを返します。 「ごめんなさい、まだ……慣れて無くって」

    7 21/03/04(木)06:19:18 No.780174899

    そんな事を私が言うと、きりたんは私の脇を通って少し考えるように顎を撫でます。 そのまま靴を脱ぐと、私の手を引いてリビングのソファに腰掛け、鞄を机の横に置きました。 私は少し考えた後、やはりちょっと距離を置いて彼女の隣に座りますが、そんな彼女は私との距離に気がつくとさっと席を詰めてきます。 「ふむ……まあ、さん付けは良いでしょう、良くはないですが……人には慣れがありますから」 そう言うと、彼女は席に置いてあった皿からゼリーの容器を手に取り、供えてあるスプーンを取って、一匙掬って口に運びます。 一口大の蜜柑色のゼリーが、彼女の口に吸い込まれていくと、彼女は少し目を輝かせます。 「果汁ゼリーですか、ああ、段々と初夏に向かうこの頃には嬉しいですね」 そう言いながらもう一口、彼女はゼリーを口に運んでいきました。 「そうですか、それは良かった」 私はそう言って微笑むと、彼女はそんな私を見上げながら少し考え込みます。

    8 21/03/04(木)06:19:55 No.780174934

    「やはり、ゆかりは普段から余り食べないのですね」 そう言ってゼリーとスプーンを手に持ったきりたんさんは、私を見つつ口を動かしました。 少し答えに困りつつ、私も言葉を繋ぎます。 「えぇ……どうにも、生来余り食べない質のようですから」 そう言って目の前の食欲旺盛な少女を見つつ、困ったように曖昧な微笑みを返します。 「そうですか……ああいえ、強制しているわけではないですから、お気になさらず」 きりたんさんはそう言いながら、また一口ゼリーを飲み下します。 この小さな体の何処に、そんなにものを入れる容積があるのだろう、そんな事を思いつつゼリーを食べる彼女を眺めます。 「所で昨日から随分と夏の雰囲気が出てきましたが、体調の方はどうでしょう」 そう言いながら、きりたんさんは私の顔を伺います。

    9 21/03/04(木)06:20:24 No.780174953

    「今日は厚い掛け布団を敷いていましたから、昨夜は少々寝苦しいさを感じました」 「ただまあ、今日には薄い布団に変えますから、昨夜ほどの寝苦しさは感じないかもしれません」 そう言って私は彼女の言葉に答えます。 とは言いましても、夕方に彼女が帰った後、寝具やエアコンの準備をするのは些か大変かもしれない。 そんなことを思っていると、目の前の少女は頭を縦に振りながら、口を開きます。 「この少し広い家に一人きりですから、どうにも大変でしょう」 そんな事を言う彼女に私はまた、苦笑いを零します。 「えぇ……そうですね、ですがもう、慣れましたらから」 私がそう言って、答えると彼女はまたもや頷きながら口を開きます。 「そこで提案なのですが、一つどうでしょう、少しの期間一緒に私がゆかりの身の世話を手伝う、というのは」

    10 21/03/04(木)06:21:12 No.780175002

    そう言ってにこやかに微笑む彼女に、私は少し頭を傾けつつ口を開きます。 「ですが、きりたんさんのお母様、お父様が心配なさるのではないでしょうか?」 私がそう言うと、彼女はまたもやにこやかに口を開きます。 「ご心配にはおよびません」 そう言いながら彼女はポッケから、スマートフォンを取り出しました。 画面に映るのは彼女の親族と思わしき人とのチャット会話記録。 暫く友達の家に泊まってきます、という文言と帰ってきたら宿題をやること、それとその人に迷惑を掛けないこと、それにお土産をちゃんと渡す事、というようなことが記載してありました。 「あ、そうそう、そうです、お土産を持ってきたのですよ」 そう言って、彼女は足元のリュックから幾つかの荷物を取り出します。 「家で作ったずんだ餅と、実家の銘菓萩の月です」

    11 21/03/04(木)06:23:36 No.780175134

    きょうはここまで su4651518.txt こいついま、すごい勢いでゆかりさんの家に居候しようとしてるな

    12 21/03/04(木)06:26:57 No.780175326

    …俺初めて攻め倒し健全きりたん見てる気がする これはいいものだ…

    13 21/03/04(木)06:50:39 No.780176749

    このきりたん押しが強すぎる… そしてゆかりさんは流されやすすぎる… ゆかりさん食べられてしまうのでは?

    14 21/03/04(木)07:29:36 No.780179766

    世話焼きたがりしかも理屈っぽい口調きりたんはただただひたすらに愛らしいが ゆかりさんへの性欲を予告されてしまっている…

    15 21/03/04(木)07:56:21 [s] No.780182353

    どこまで行けるのかチキンレースしてるみたいな所、あると思う

    16 21/03/04(木)07:57:12 No.780182451

    このゆかりさん相手が同性で子供だからとは言え警戒心ゼロだな? きりたんが悪いロリガキだったらレズレイプされてもおかしくないぞ?