ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
21/03/03(水)06:13:37 No.779904305
この怪文書はゆかりさん(19歳↑)がきりたん(11歳)となにかする怪文書となっています 前回のあらすじ 出会い、面談、そして診察
1 21/03/03(水)06:14:13 No.779904333
窓の外では春風の暖かく、芳しい匂いに乗って段々と迫りくる初夏の気配が寄ってくるのを感じました。 暖かいけれど、少し暖かすぎる位。 部屋の外ではチ、チ、チ……と小鳥が声を鳴らしながら、ベランダをふらふらと彷徨いています。 小鳥は忙しなく体を震わせながら、ベランダの小石を拾っては頭を傾げ、またふらふらと跳ねまわりました。 ぴょこぴょこ、ぴょこぴょこと庭を跳ね回った後、目ぼしいものを見つけられなかったのか、メジロはこちらを一瞥した後、空へと飛び立って行きます。 その姿を暫く追った後、私は見えなくなった小鳥を惜しむように小さくため息を吐き出します。 憧れたわけでも、夢を見たわけでもありませんが、それでも愛らしい小鳥が飛び立って仕舞うのは些か寂しいものです。 そうであるのが自然であるのなら、仕方がないのですが。 私はそんな事を思いながら、朝日が登りつつ外を疎んじるように窓を閉じて、遮光カーテンを掛けてしまいます。 気分はあいも変わらず憂鬱で、少し気怠いのですが今日はするべきことがあるのです。
2 21/03/03(水)06:15:32 No.779904376
昨日の少女……きりたんさんが我が家を訪れてから、おおよそ一日が過ぎました。 クッキーを食べ終えた彼女は何やら得心したような表情で、頷きながら明日また9時頃に遊びに着ます、と言って部屋を出ていきました。 何やら物々しい台風か何やらのように過ぎ去っていった彼女を見送りながら、私は一人ぽつんと部屋に残されてしまいます。 姦しいやら、騒々しいやら、私は部屋に残って彼女の食べ終えたお菓子を洗い流し、二階のベットに横になりました。 元々余り手を付けもしなかったお菓子ですから未練はありませんが、11歳とはああ言うものでしょうか。 騒がしくエネルギーの有り余る少女の振る舞いは、粗雑ではありましたが社交的だとも思えました。 目を瞑りながら、私がああだったら少しはなにか変わったのでしょうか、なんてぼんやり考えます。 まあ、どうだかは分かりませんが、途中で飽きながらも一階に降りて身だしなみを整える為、化粧台の前に立ちました。 少し根の暗そうな憂鬱気な表情は今日も変わらずで、辟易します。 実際騒がしいのは少し苦手でしたから、昨日の少女にそこまで辟易しなかった事には自分でも驚いているのです。
3 21/03/03(水)06:16:09 No.779904402
お湯を流しながら指先を暖かな水に触れて、顔をお湯で濡らした後。 手のひらに洗顔フォームを幾つか掛けて、私は顔をゆっくりと洗い始めます。 泡が顔についた汚れを流してくれるのを信じながら、暫く顔に泡を優しく泡で撫で回した後、流れるお湯で顔の泡を何度も叩いて落とします。 それからは壁に掛けたタオル掛からタオルを手に取り、顔を拭いた、私は歯を磨くため歯ブラシを手にとりました。 何時ものように訪れる朝、果たしてこの後なにかが変わるのでしょうか、そう思うと幾分か憂鬱な気持ちになります。 変わるのも変わらないのも、それが好ましいのかどうかもわからないのです。 そんな事をぼんやりと考えながら、時間を確認しつつ歯を磨いて口内の泡を洗面台に吐き出します。 口内を何度か水で濯いだ後、口をタオルで拭いながら、一人には少々手広い部屋の中キッチンへ歩いて向かいます。 朝餉の食パンをトースターに入れて、稼働させた後牛乳を一杯コップに注いで私はぼぅっと、キッチンの前に立ちました。 人一人が大きく変わるのに必要なものとは何でしょうか、そんな事を思いながら遠赤外線を放つトースターの中をジィっと見ます。
4 21/03/03(水)06:17:17 No.779904448
人一人が大きく変わるのは体験からか、それとも衝動的な感覚を人は常に抱いて生きているものでしょうか。 私には恐らくどちらも欠けているのでしょう。 他人は他人、それ以上の事は考えずぼんやりと考えながら生きていました。 昨日何となく気になったのも、またそれもただそれだけであり、それを確認する時間が有ったからです。 人々が歩くのは分かります、何処かに向かっているのでしょう。 ですが駆けるのは駆けるのが目的か、それ以外の目標があるからです。 何となく、それとなく気になったので追いかけて見た、そして確認してああ、何でも無いことだった、とため息をついて終わるだけだった筈です。 さて……なんでこうなったのでしょう、なんて思い首を傾げます。 それから間もなくトースターの鐘が鳴り、パンがきつね色に焼けたことを伝えます。 食パンを手に取り、キッチンの前で齧り、一口分を口に入れると何度か噛み込んでから牛乳を飲み込みます。
5 21/03/03(水)06:18:37 No.779904503
ああ、そうです、あの口の回る小学生と会話をしてからこうなったのですね、なんて思いながらまた一口パンを齧ります。 私を鬱だと断定した少女は、診断と称して私を家に上げるように頼みました。 人と人の距離が離れて久しい現代に置いて、こうも社交的な少女というのは珍しいものです。 下手に異性に話しかければ不審者として通報を余儀なくされる世の中に置いて、そうあろうとするのは難しいことですから。 とはいえ、家についてそうそうに彼女はどっしりとソファに構えるとお菓子を頼みました。 ああ、そう言えばお菓子、お菓子ですか。 あの時は家族が定期的に送ってくれる食材の中に幾つか入っているお菓子を、倉庫代わりに使っている部屋から取り出しました。 荷物置き場と言っても、本来は誰かが住む想定で作られているので、余った荷物でひしめき合っている事以外は特に何の変哲もない部屋です。 人のためではなく、荷物のためであっても部屋は部屋らしく静かに佇んでいます。 さて昨日はクッキー、では今日は何を用意するべきでしょうか、そんな事を考えつつ私は残りのパンの一欠片を牛乳で流し込みました。
6 21/03/03(水)06:18:56 No.779904521
食べ終えた食パンクズとコップの汚れを洗い流して、ふと時間を見れば時刻はもうすぐ朝の8時を半分も過ぎる頃。 もうそろそろ良い時刻でしょう。 私はそんな事を考えながら倉庫の中を見て回ります。 食材と、お菓子と、食器。 恐らく良い食器なのでしょう、そんな事を思いつつも余り使う気の起きない陶器の食器皿を手に取り、台所に運びます。 それからまた倉庫の中を漁り、英語の書かれた幾つかのチョコレートを見つけました。 「ふむ……」 袋を持ち上げながら少し考えた後、私はこれをきりたんさんの歓迎に使うことにしました。 そのチョコレートの袋を台所に置いて、皿を水で流してタオルで水気を拭き取ります。 皿に袋を開いたチョコを盛り付けて、居間に運んだ後ぼぅっと庭の外を眺めました。
7 21/03/03(水)06:19:16 No.779904530
静かで落ち着いた気色の中、私は静かに目を瞑りながら息を吐き出しました。 心臓の鼓動と、部屋の外で風にそよいで揺れる草木の気配に暫し耳を傾けます。 何かをするでもなく、余暇を持て余す時は時折そうして部屋の中で過ごしていました。 閑静な住宅街ということもあり、時折小さく響く車の音が響くくらいで、大きな音が部屋に届くことは余りありません。 それでも風のせせらぎや、時折響く生活音、そして心臓の鼓動に耳を傾け続けます。 そうしていると、トットットと何かが駆ける音が部屋に響きました。 私は目を開き、ゆっくりと腰を上げるのと同時に家のチャイムが音を響かせます。 「はぁい」 私はそう言いながらカーペットの上を歩いて、玄関へと向かいます。 家のドアを開くと、視線の思っていたよりも下に快活な少女が私を待ち受けていました。
8 21/03/03(水)06:19:39 No.779904549
「やぁ、おはようございます、ゆかり」 そう言いながら不敵な笑顔を浮かべて私を見上げる彼女に、私は少し言葉に迷った後、口を開きます。 「おはようございます、きりたん……さん」 私がそう言うと、少女は頭を振りながら口を開きます。 「いえいえいえ、そうではないのですよゆかり」 そう言いながら私を見据える少女に、私は少し困ったように口を開きました。 「そうは言いますが……」 言外に色々な意味を含ませながら、私が少し口籠ると目の前の彼女は肩を竦めます。 「ま……良いでしょう、上がっても良いですか」 そう言ってマイペースに家に上がる少女に対し、私は道を明けます。
9 21/03/03(水)06:20:14 No.779904571
それから靴を脱ぎ捨てて、私の手を引いて歩き出す彼女に私はとことこと着いていきます。 「今日はチョコレートですか」 そう言いながら、皿の上のチョコレートを一粒手に取り彼女は口にしました。 「ああ、これも中々美味しいですね」 そう言ってチョコレートに舌鼓を打つ彼女と距離を置いて、横に座ります。 そうすると、彼女は少しムッとした表情で私に少し近寄ります。 「……あ、あの……」 私がそう言って少し身じろぎしますが、彼女は特に気にする様子もなくチョコをもう一つ摘んで口に放り込みます。 「何ですか?」 そう言ってフフンと鼻を鳴らす彼女に、私は何を言ったら良いのか少し戸惑いました。
10 21/03/03(水)06:20:36 No.779904588
「席、そちらも空いてますよ」 私がそう言ってきりたんさんの奥を指差すと、彼女が私の顔を見ながら眉を少し顰めます。 「友達ですから」 そう言いながら私の隣に腰掛ける彼女を見つつ、私は少し妙な感覚を覚えました。 「そういうものでしょうか」 そういうと、彼女はまた昨日のように言葉を返します。 「そういうものですよ」 そうなのでしょうか、そんな事を思いながら私は少しまたチョコを一粒、口に放り込む彼女を見ました。 「そう言えば、ゆかりは昨日もそうですが、お菓子を食べないのですか」 そう言いながら、彼女は私の顔を不思議そうに眺めます。
11 21/03/03(水)06:22:55 No.779904689
きょうはここまで su4648396.txt 偉大なロリレズガキが東北で誕生しました
12 21/03/03(水)06:28:44 No.779904930
こないだ完結したばっかだよね!?筆早くて羨ましい限りだわ
13 21/03/03(水)07:07:15 No.779906770
きりゆか?きりゆかなのかい? 面食い悪辣ロリレズガキ×厭世的ダウナー世間知らずお姉さんなきりゆかなのかい??
14 21/03/03(水)07:11:53 No.779907043
完結してたの!? まとめとかある…?
15 21/03/03(水)07:23:06 [渋でゆかきりで検索して一番目に出てくるヤツ] No.779907774
>まとめとかある…? 美獣R
16 21/03/03(水)07:31:49 No.779908320
ありがたい…
17 21/03/03(水)07:33:27 No.779908428
ほんと筆早いなスレ「」 また毎日早起きする楽しみをくれてありがとう
18 21/03/03(水)07:33:59 [s] No.779908474
>きりゆか?きりゆかなのかい? >面食い悪辣ロリレズガキ×厭世的ダウナー世間知らずお姉さんなきりゆかなのかい?? ロリおね良いよね……
19 21/03/03(水)07:34:39 No.779908524
ゆかりさんここはひとつ大人の凄さってやつを見せてやってくださいよ!
20 21/03/03(水)07:39:38 No.779908897
分からせ…ではないよななんて言えばいいのか…
21 21/03/03(水)07:42:08 No.779909092
ゆかりさんは大人なんだからレズガキなんかに好きなようにされるはずがありませんよね!
22 21/03/03(水)07:46:17 No.779909428
しばらく友情が続くのかと思ったらレズ展開が暴力的な勢いで予告されて駄目だった
23 21/03/03(水)07:53:46 No.779910061
ロリレズガキなきりたん原作ぶりに見たな…
24 21/03/03(水)07:54:40 No.779910144
ゆかりさん相手なら近親相姦にならないのでレズレイプしてもいい
25 21/03/03(水)08:04:23 No.779910937
新作ヤッター!昨日の探してくる!
26 21/03/03(水)09:52:15 No.779922480
>まとめとかある…? >美獣R サンキュー神様! 探してた