21/02/15(月)06:02:44 この怪... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1613336564527.jpg 21/02/15(月)06:02:44 No.774977643
この怪文書は社会に疲れたきりたんと、結月ゆかりをてきとーに書いた怪文書です 役に立たないあらすじ 家の掃除をしたり、洗濯をしたり近況をまとめたりしました。
1 21/02/15(月)06:03:18 No.774977668
朝目覚まし時計のピープ音で目が覚め、布団とゆかりさんの腕から何とか這い出ると、ため息が漏れました。 お酒も煙草も嗜みはしませんが、愚痴だけは一丁前に嗜む私はついつい昨日はゆかりさんに意味のない愚痴を言ってしまったなぁと自己嫌悪。 愚痴は体には悪影響は少ないとされていますが、精神を酔わせる嗜好品みたいなものです。 ベッドから降りて伸びをした後……ため息。 今日も一日あのやる気があるんだか無いんだかわからない商談に向き合うのかと思うと、今から辟易します。 「きりたん……おはよう……」 私が振り向くとそこにはゆかりさんが私の方を見ながら、ゆっくりと体を起こし瞼をこすっています。 「おはようございます、ゆかりさん」 私がそう言うと、彼女は私と同じように伸びをして、布団から降りて私に抱きつきながら私の顔を手で掴みながらじぃっと見ます。 ゆかりさんの目が眠いのか半眼になっていて、私はなにか言われるのかそう思いながら顔を見ていましたが、ゆかりさんはそのまま私にキスをして洗面台に向かいます。
2 21/02/15(月)06:05:06 No.774977741
「……?」 何時もとは違うような違和感、そんなものを感じながら私も彼女に付いて行って顔を洗って歯を磨きます。 昨日愚痴り過ぎたかな、そんな事を思いながら二人で並んで歯を磨いていると、ゆかりさんが口を水で濯いだ後口を開きます。 「……元気出ました?」 そこで、ああこの子は私の心配をしてくれていたんだなと、安堵の息を吐き出しました。 「ええ、もう大丈夫ですよ」 私はそう言いながら手を伸ばし、彼女の頭を撫でます。 こういう時低身長だと格好がつかないな、なんて思いながら彼女を撫でながら私たちは朝の支度を進めていきます。 ゆかりさんは何時ものように食パンをトースターで焼きながら、フライパンを奮ってソーセージを焼き。 私はその間、食卓の上を布巾で拭い綺麗にします。
3 21/02/15(月)06:06:32 No.774977810
ゆかりさんが朝食を作り終え、大皿に朝食を盛り合わせて私の前と隣に置くと、二人で並んでいただきます。 いつもの朝のルーチン、けれどゆかりさんは何時もより少しだけ落ち込んでいるようです。 昨日私が変なことを言っちゃったからかな……少し反省しつつ、私はパンにジャムを塗って一口齧ります。 「今日も美味しく出来ていますよ」 そう言って私が彼女の頭を撫でると、彼女は静かにうん……と頷きました。 そこにいつもの快活さは無く、私も釣られて少ししんみりした気分になりました。 私がしっかりしなくちゃ……そんな事を思いながら朝食を食べ終え、食器を流しで洗うと乾燥棚に並べます。 「そ、そうだ、ゆかりさん今日は帰ってきたら買い物に行きましょうか」 そう言うと、ゆかりさんは少しだけ作り笑いのような笑顔を零して頷きました。 ……失敗したな、私はそんな事を思いつつスーツを羽織ります。
4 21/02/15(月)06:07:10 No.774977834
こういう時どういう振る舞いをするべきか、考えたこともありませんでした。 私は頬を叩くと、家を出るために荷物を持ちゆかりさんに声を掛けます。 「それじゃあ、行ってきます」 そこでハッとしたのか、ゆかりさんが持っていたパンを一度置いて、立ち上がりこっちに近寄ります。 「行ってらっしゃい」 ゆかりさんのダウナー気味の声が耳に響き、私の口にキスをして私を見送ります。 私は玄関を出てため息をつきました。 ……私が愚痴を言っていたせいか、それとも昨日ゆかりさんに興味を無くしてしまう話を例にしたからなのか。 少し油断を見せすぎた気がします。 私は自分の頬を手でパチパチと叩き、気合を入れ直して会社に向かいました。
5 21/02/15(月)06:07:56 No.774977873
何となく気分が落ち込んで、それでいて少し気だるい気分。 私はきりたんを見送った後、ぼそぼそとパンを齧りながら時折妙な気分になっていました。 妙な、というより落ち込んでいるのかもしれません。 頭では無いことだと、はっきり思っていても昨日きりたんの言った言葉で、私に興味がなくなってしまったきりたんを想像してしまいこんな気分になっているのです。 もしも、と言ってくれましたし、絶対に無いですときりたんは言ってくれましたが…… それでもふと、頭の中ではきりたんが私に興味を無くしてしまうことをふと想像してしまうのです。 後ろから抱きしめても、キスをしても特に何も返さない、返事もしてくれないきりたん。 私がご飯を作っても、ぼぅっとそれを食べるだけのきりたん。 きっと私が苦しい目に合っていても、気にもとめない彼女を想像すると怖くて仕方がありません。 そんなことはない、ということは分かっていても気分は晴れません。
6 21/02/15(月)06:09:40 No.774977935
私はご飯を食べ終え、食器を洗った後布団の上で暫くぼぉっとします。 どんな事をすれば気分が晴れるのでしょうか、そんな事を考えながらじぃっと天井を眺めます。 暫く布団の上で寝転んでいても、気分が晴れる様子は無く、ただただじんわりと嫌な想像が蘇ってきます。 「気分、変えなきゃ……」 私はそう思い立ち上がって、座椅子に座ると日記帳を開いて鉛筆を手に取りました。 何か楽しいこと……そう思い外を眺めますが、今日の天気は曇り模様。 いけないと思いつつも、ついつい口からため息をついてしまいます。 ……いっそのこと、この気持を日記に綴ってみましょう、なんて思いながら私は鉛筆を動かし始めました。 昨日はきりたんが家に帰ってきた時、少し落ち込んでいました。 少し珍しい表情で、声色は何時ものきりたんでしたが、仕事で何かあったようです。
7 21/02/15(月)06:10:02 No.774977954
その時きりたんはその日の気持ちを教えてくれました。 自分は張り切って色々な事を用意してくれたのに、相手がおんなじキモチではなかった。 それどころか、どうでもいいものを扱うかのように、適当に扱われた時の気持ちだったそうです。 まだ色々な事がわからない私のために、私ときりたんで例えてくれました。 私がどんなに色々なことをしても、きりたんは一切気にもとめない風だったら、なんて。 そう考えてみると、私はきりたんが酷く落ち込んでいる理由が分かった気がします。 もし私が家に帰ってきて、きりたんに抱きついた時きりたんがうんともすんとも反応をしてくれなかったら。 もし私が作ったご飯や、一緒にお風呂に入ってお話をしても何も返してくれなかったら。 きっととても悲しくて、辛いと思います。 考えて見るだけでも、苦しくって、何もかもが嫌になるような、そんな気分になりました。
8 21/02/15(月)06:10:46 No.774977977
きりたんは私にそんなことにはならない。 と言ってくれていますが、ふときりたんが私に飽きてしまうのではないか、なんて思ってしまうと怖くて仕方がありません。 私はそこまで考えた所で、ため息をまた漏らしながら俯いてしまいます。 本を読む気にもならず、これからどうしようかな、なんて思いつつ私は机の上で考えます。 文字に書くことでほんの少しだけ気分は楽になりましたが、それでも一度落ち込んだら立て直すのは大変です。 私はふらふらと目線をさまよわせると、ふと先日きりたんに買ってもらった一冊の本が目に止まりました。 買ってもらったのは、先日読み終えた星新一さんの別の短編集。 私は所在なさ気にふらふらと近寄り、それを手にとって本を開きました。 ぼんやり本のタイトルを口に出して読みながら、指を紙に馴染ませつつ話を読み進めます。 思考が段々と本の内容を拾い上げ、ストーリーを脳の中で理解し始めると、私は気がつけば本を読むことにしばらく熱中していました。
9 21/02/15(月)06:11:10 No.774977988
エヌ氏と周囲の人々が繰り広げる物語を目を通し、時折辞書を引きながら読み進めます。 一話一話は短く、それでいて予想もできない展開を見せてくれるこの小説を眺めながら、暫く物語を脳内で動かすことに熱中します。 平凡な主人公のエヌ氏が、ある朝目が覚めると銀行強盗をしてみようと思いつくお話。 人質をとった銀行強盗のお話。 美丈夫をハンディキャップと淀みなく嘯き、公務員になった男のお話。 私はふとお腹がくぅっと鳴っている事に気が付き、誰に見せるでもなく一人赤面した。 思えば本を熱中して読むなんて初めてだなぁ、そんな事を呑気に思いながら本に栞を挟んで立ち上がると、居間へと歩いて行きます。 きりたんは今日はお仕事うまく行ってるかな、なんて思いながら食パンをトースターで温めます。 ……考えてみれば、きりたんを慰めるつもりだったのに、何を深く考えていたのだろう。 私は食パンが焼けて、部屋に香ばしい香りが広がるのを感じながら、深呼吸をしました。
10 21/02/15(月)06:11:42 No.774978008
今日は美味しいご飯を作らなきゃな、なんて思いながら牛乳をコップに注ぎます。 ……結局きりたんって何が一番好きなんだろう、そんな事をぼんやりと思いました。 私が何を作っても彼女は美味しいと言って、私を褒めながら食べてくれます。 そうやってしばしば彼女の手のひらの温もりを感じながら、ただただ彼女の愛着に甘えているは好きです。 ですがそうやってご飯を作っていると、ふと少し変わったものを作れないかなんて思い始めてしまいました。 変わらないご飯もいいですが、時には変わった料理だって食べてみたいはずです。 そんな事を考えていると、トースターからパンの焼けたことを教える音が響きました。 私はきつね色に焼けたパンを皿に載せて、食卓に運ぶと両手を合わせていただきます、と言いました。 一口パンを齧った後、続けざまに牛乳を飲みます。 そこで私は思いました、普段食べられないご飯とはどういうものでしょう。
11 21/02/15(月)06:12:54 No.774978066
今日はここまで su4600862.txt おまけで安易なレズを書いても良い、自由とはそういうものだ
12 21/02/15(月)06:21:24 No.774978428
いい雰囲気だ 夜ふかしして良かった
13 21/02/15(月)06:30:24 No.774978822
神様は何も言っていないので毎月10万文字を超える勢いで怪文書を投稿しても良い su4600867.txt
14 21/02/15(月)06:30:36 No.774978829
なそ
15 21/02/15(月)06:40:20 No.774979331
もう10万字は筆早すぎて怖いわ そして確定してる未来とはいえ一年立たずにとって食われてやがる東北ろりこんのよわよわっぷりに安堵した
16 21/02/15(月)07:13:30 No.774981127
生活感のある百合いいよね…
17 21/02/15(月)07:28:19 No.774982144
ゆかりさんのおかーさん どんなツラして見てるんだろ…
18 21/02/15(月)07:40:37 No.774983098
ゆかりさんにヒィヒィ言わされるきりたんは良いものだ…
19 21/02/15(月)07:45:56 No.774983514
>もう10万字は筆早すぎて怖いわ まだ8万文字ちょっとで済まない……あと2、3話で行くわ……
20 21/02/15(月)07:46:28 No.774983556
>まだ8万文字ちょっとで済まない……あと2、3話で行くわ…… なそ にん
21 21/02/15(月)08:11:02 No.774985827
きりたんナニしてるの?は早く見たい一方で終わり間際なの実感しちゃうからヤダと思ってたので おまけがありがたい…
22 21/02/15(月)08:15:26 No.774986314
昨日見逃したのでまとめありがたい…
23 21/02/15(月)08:23:42 No.774987171
ずっと続いてほしい…無理なのはわかってるけど…