虹裏img歴史資料館

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21/02/08(月)06:03:47 この怪... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1612731827970.jpg 21/02/08(月)06:03:47 No.772765336

この怪文書は社会に疲れたきりたんと、結月ゆかりをてきとーに書いた怪文書です 役に立たないあらすじ 今日は洗濯物を取り込んで、小説を読みました。

1 21/02/08(月)06:04:43 No.772765375

ピピピというアラーム音で目が覚めて、歯を磨いて顔を洗う。 先週までは少し広い部屋の中で一人で居るのが少しさみしかったものの、いまは隣にゆかりさんが居る。 布団の中でも一人きりで怒られた事を思いだすこともありませんし、辛いことも夕飯の時ゆかりさんはよく分かっていないとは思いますが静かに聞いていてくれます。 やはり一人ぼっちじゃないというのは素晴らしい。 そんな事を思いつつ、空気清浄機に水を汲みながら思います。 ……ですが最近少しだけ気になることがあります、夫婦というものに関して私もよく分かっていません。 それは恐らくゆかりさんも一緒だと思いますが、私に対して何らかの形で恩返しをしようと少し焦っているように感じます。 私自身はゆかりさんが一緒に生活して、外に出ている間家事をやってくれて、夜に一緒に生活してくれるだけで大分助かっているのですがゆかりさんはそうは思わないようです。 そしてそれは、いつかは分かりませんが幼い内に亡くした母親の影響や、今までの生活の影響もあるのでしょう。 恐らく金銭で受けたことを、金銭的にお返ししたい、そんな思いなのでしょうか。

2 21/02/08(月)06:05:05 No.772765393

私はつらつらとそんな事を思いながら、リビングの椅子に腰掛けました。 「きりたん、朝ごはん出来たよ」 「ああ、ありがとう」 そう言うと、ゆかりさんは私の前に何時ものトーストとソーセージ、エッグスクランブルを盛った皿を並べます。 私は目の前に置かれたコップに牛乳がコポコポと音を立てて注がれていき、コップを満たしました。 「……ゆかりさん?」 それからじっと私を見るゆかりさんに、私は少し疑問の声を零しました。 ゆかりさんは身じろぎせず、じぃっと私の顔を見た後ちゅっと音を立ててキスをします。 歯磨きの後だからでしょうか、少しハーブの味が微かにします。 私は少しだけ耳を赤くしながら、離れていくゆかりさんの顔を見ます。

3 21/02/08(月)06:05:44 No.772765413

「……え?」 私はそれから少し間の抜けた声を出した後、何事も無かったかのように私の前に座っていただきますと言ってご飯を食べ始める彼女を暫く眺めていました。 何だったんだろうか、それから私も少し遅れて手を合わせて頂きます、と言った後ご飯を食べ初めます。 今の間とキスはどういう意味だったのだろうか、私は少しもやもやとしたものを抱えながらパンに齧りつきます。 「あ、あの……今のは」 パンを齧りましたが、今のキスの意味がまだ分からずついつい気になって、彼女に訪ねてみることにしてみました。 「あ、今ちょっとキス、したいな、って思って」 少しだけ違和感を感じながら、したくなったからかぁとぼんやり思います。 「……キスしたくなっちゃった、かぁ」 「うん」

4 21/02/08(月)06:06:02 No.772765420

そう言って肯定する彼女の目は真っすぐで、じぃっと私の目を見据えています。 なぜだか私が糾弾されているような気分になってしまい、私のほうが顔を反らしてしましました。 「……愛情って、そういうものだって聞いたから、それともきりたん嫌だった?」 そう言って私の顔を少し不安そうに見るゆかりさんに、私の胸が苦しくなりました。 「い、いや、そういう訳ではないですけど、ちょっとビックリしちゃって」 私がそう言うと、ゆかりさんが少し安心したような顔をします。 「ああ、良かった」 そう言って私にニッコリと微笑みかける彼女を見ていると、心臓がドクン、ドクンと脈打つのが分かります。 その度、私はまだゆかりさんは14歳、まだゆかりさんは14歳と自制心を働かせました。 私はそのまま出来るだけ平静を装いながら、ご飯を食べますが味がイマイチ分かりません。

5 21/02/08(月)06:06:25 No.772765432

多分美味しい、美味しいはず。 そんな事を思いながらご飯を食べ終え、私はさっさとご飯を食べ終えるとごちそうさまと言って、立ち上がりました。 せめて、味の感想だけでもと思い立ち、私はゆかりさんの側に寄りながら口を開きます。 「美味しかったですよ」 そう言いながら私が座っているゆかりさんの頭を撫でると、彼女は目を細めながら微笑みました。 「ありがとうございます」 そう言って嬉しそうに私を見る彼女を、見ていると少しだけほっとします。 やはり子供は素直なのが良いですね、私はそんな事を思いつつシャツに袖を通しました。 ……とはいえ、キスはなんとかして辞めさせられないでしょうか……本当に。 毎回のこととは言え、気がついたら手を出してしまいそうで、気が気ではありません。

6 21/02/08(月)06:06:46 No.772765442

せめて、後4年は待ってほしいのですが……ですが、それまで私もどうやって過ごしましょうか。 最近ゆかりさんがよくキスをしてくるせいか、少しムラムラしてしまって仕方がありません。 ですが私は大人ですから、まだまだ我慢です。 私はそれからスーツを羽織ると、洗い終えた食器を乾燥棚に並べていました。 「それじゃあ、行ってきます」 私が鞄を持ちながらそう言うと、ゆかりさんがこちらを向いて私に挨拶をします。 「ええ、行ってらっしゃい、きりたん」 そう言いながら私に近寄ってぎゅっ、と抱きしめます。 ゆかりさんの甘い匂いと、微かに聞こえる心音に、柔らかな感触。 私が一瞬呆けている間に、また彼女はキスをして私から離れます。

7 21/02/08(月)06:07:31 No.772765466

「い、行ってきます」 私耳朶まで真っ赤にしながら、靴を穿いてぎこちない動きで家を出ます。 昨日まではしなかった行為に、不意打ちを食らった気分になりながら、ふらふらと歩いていると気がつけば駅。 きょ、今日は何をするんでしたっけ? そんな事を思いつつ、私は会社へと出勤していくのでした。 ──── 何時もよりぎこちない動きで、顔を真っ赤にしながら会社へと向かうきりたんを見ながら、私は彼女が愛らしいな、なんて思い始めました。 料理を作ってくれれば褒めてくれますし、私のご飯も美味しそうに食べてくれます。 これが愛情、なのでしょうかそんな事を思いながら、きりたんの寝ていたベッドに寝転がります。

8 21/02/08(月)06:08:07 No.772765488

今日も18時に帰ってきてくれるかな、なんて思いながら私は暫く部屋の天井を眺めます。 何となく、初めてキスをしたいな、なんて思ってキスをしました。 キスの意味はわかりませんが、きりたんの肌はぽかぽかと暖かく、ついついくっついてしまいたくなります。 何ででしょうか、意味は分かりませんが彼女を抱きしめると少し落ち着きます。 ……母ならその意味を知っているのでしょうか。 そんな事をぼんやり思いながら、暫し母の愛した人を思います。 母から父の話を聞いたことは有りませんでした。 それでも母は私のことを精一杯愛し、それから亡くなってしまいました。 頭を撫でてくれたり、抱きしめてくれたり。 幼い時はその意味をわかってはいませんでしたが、今は少しだけ分かります。

9 21/02/08(月)06:08:21 No.772765497

「きっとそれは愛情なのでしょう」 そう考えてみると、何だかすっと納得が行くような気がするのです。 そうであるならば、私は少しはきりたんの妻らしくなれてきたのかもしれません。 少しだけ嬉しい、そんな事を考えつつ暫く天井を眺めていた後、私はふと部屋の中を見回りました。 月曜日に掃除をした所はまだ綺麗ですし、洗濯物も余りありません。 明日に洗濯をするとして、暫しまた家の中できりたんが帰ってくるのを待つことにします。 「あ、そうだ」 私はぼんやりと起き上がると、日記を開き今日の日付を書き込んで鉛筆と電子辞書を取り出しました。 今日も鉛筆を手に取り、つらつらと文字を書いて行くことにしましょう。 私は少し深呼吸をすると、文字を書き始めました。

10 21/02/08(月)06:08:55 No.772765509

きりたんの家に住むことになってから、早いもので気がつけば5日が経過していました。 最初はよく分からなかった、妻というものですが少しずつですが分かってきた気がします。 キスの意味も、ハグの意味も最初は分かりませんでしたが、今ではしたいからするのだと思います。 キスをするときりたんは顔を真っ赤にして、照れて顔を背けます。 ハグをするときりたんは目をぎゅっと瞑って、私の腕の中で私に身を預けてくれます。 きりたんの小さな体は柔らかく、時折お日さまの様な匂いがします。 そういうものだ、と思って行っていた行為も、きりたんに昨日教えてもらった言葉の意味を考えると納得がいきます。 愛情、昨日からしばしばその言葉の意味を考えています。 きりたんが私にご飯を食べさせてくれるのも、温かい家に住まわせてくれるのも愛情。 それならば、私がきりたんに返せる愛情とは何でしょうか。

11 21/02/08(月)06:11:22 No.772765588

今日はここまで su4581055.txt 少しずつ、少しずつ圧を掛けていこう 今週末にゆかりさんからの愛情圧100%で、最後付近200%を目指して

12 21/02/08(月)06:17:22 No.772765786

読んでて鼻息が荒くなる文だった…

13 21/02/08(月)06:19:39 No.772765869

すでにかなりイチャラブなのにこれ以上か… 素晴らしい

14 21/02/08(月)06:24:21 No.772766035

抱…抱… 気が触れそう

15 <a href="mailto:sage">21/02/08(月)07:51:00</a> [sage] No.772771435

子供は大人より純粋で真っ直ぐで早いから……良いよね……大人を追い詰める子供

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