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21/01/26(火)23:50:36 三次創... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1611672636167.jpg 21/01/26(火)23:50:36 No.768981869

三次創作怪文書書きました(鬼上とは別人です) 普段使われてるダイスの感想スレの画像とどっちにするべきか迷ったんですけど鬼上の「」の怪文書なので鬼上の画像をお借りしました。紛らわしくてすみません それなりに長文になったのですが鬼上の科学者「」がとても良かったので書かせていただきました 勝手にスレの中で絡みのなかったキャラとカップリングのような事をさせているので解釈違いを恐れる方はご注意ください

1 <a href="mailto:s">21/01/26(火)23:51:28</a> [s] No.768982131

「ふん……天も人も命も世界も何もかもが下らん…俺が全てを終わらせてやろう」 「見ているか……産屋敷や柱共。お前達が守ろうとしたモノの終末を…」  黒き十二枚羽根の天使は虚気な視線を一瞬だけ空に向け、そして目を閉じた。 「この…クソ野郎がぁ…!!!」 「動ける者は備えろ!次が来るぞ!」 「次など無い。これで何もかも終わりだ」  高く空に浮かび、天地を見下ろす彼の者の拳が開かれた。 (もうダメなのか!?) (動け…動け俺の手足!受け継いだ思いを無駄にする気か!)  己の、数秒後の姿を想像してしまう。その悪いイメージを振り払うように身体を動かそうとするが夜通し戦い続け、損傷の大きい肉体は思い通りにはならない。

2 <a href="mailto:ちなみにダイス要素はないです">21/01/26(火)23:52:05</a> [ちなみにダイス要素はないです] No.768982316

「速やかに朽ち果てろ」  その言葉と共に、遥か頭上から統率のある軍隊のような正確さで、鋭い羽が無数に撃ち放たれた。 「凪!!」 (ダメだ…!この数の全てを打ち落とすことは不可能!) 「泣き言言ってんじゃねェェェ!!」 「ほう…流石にあの二体は動きが違うな………では数と速度を倍にして試してやろう。喜べ。お前たちの力を認めてやったのだからな」 「なん…だと…」 「今の…倍だとォ!?」 (ああああああああ!!ダメだ…なにも出来ない!迫ってくる攻撃を防ぐだけで精一杯だ!義勇さんと不死川さんにばかり負担をかけてしまっている!)  状況は悪化するばかり。体力だけが延々と削られていった。

3 <a href="mailto:s">21/01/26(火)23:53:08</a> [s] No.768982647

「姉さん。私の目を残しておいてくれたのはこの為だったんだね」 (アレは……胡蝶の…?) 「私が今…終わらせるから!」  そんな中、現れたのは既に右の瞳を失明している栗花落カナヲだった。度重なる激戦を超えた身体は他の者に負けず劣らず痛々しい傷を抱えており、限界を迎えているのは明らかだった。  しかし朱眼の少女は自らの危険も顧みず鬼舞辻をも上回る脅威へと迷いなく駆け出し… (勝負は一瞬!私の身体はどうなっても、コレさえ上手くいけば!) 「……お前から終わりたいのか?良いだろう。ならば一足先に死の安息をくれてやる」 堕天使の黒き羽根は向かう矛先を変え、最も距離を詰めてきたカナヲに集中した。 「いっ………!!!!」 「ダメだカナヲ…!一人で向かっても殺されるだけだ!羽根の嵐を抜けても本体がいるんだぞ!」 (コイツ……やはり動体視力が異常だな。瞬間的に損傷の少ない場所を選んで向かって来ている…羽根では殺せんか)  皮膚や肉を切り裂かれつつもどうにか致命傷を避け、羽根の渦巻く宙域に飛び込み────

4 <a href="mailto:s">21/01/26(火)23:53:46</a> [s] No.768982831

(抜けた…!後は本体にコレを…) 「ならば俺が直々に斬り刻んでやろう」  そこで待ち受けていたのは、既に刀を振り被り自らの間合いへの侵入者を両断する構えを完了させている「」だった。 (あっダメ……届かな…) 「まずはお前からだ…」 「カナヲ!!!!!」 「死ね──────────────」  終末の一撃が空を裂いた。

5 <a href="mailto:s">21/01/26(火)23:54:09</a> [s] No.768982930

暗転

6 <a href="mailto:s">21/01/26(火)23:54:54</a> [s] No.768983180

『もしもーし!「」さーん!』 『そうか…抗体反応による自壊の問題は、鬼の血の再生能力を活かし、言わば接着剤のような形として利用すれば解決出来る……だがその場合は再生能力のリソースを体内環境の維持へ割いてしまい外部の損傷に対して遅延が……』 『聞こえてないのかしら……もしもーし!!ハッ!?ま、まさか…どこか具合が悪いのかしら…!』 『いや…その問題はより純度の高い鬼の血…つまり上弦や鬼舞辻本体から抽出した血液があれば強引に解決を……その場合残るのは陽光への耐性の問題か……例えば日の光を克服した鬼が現れればその形質を取り込む事も………』 『「」さーん!!!!!!!!!!大丈夫かしらー!!!!!!?????』 『かはっ………………………………』 『きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!??あ、頭から倒れ伏すなんて……やっぱり具合が…!!!』 『っ………貴様…!』 『きゃあっ!?』 (け…蹴られたわ………同じ職場の人に…) 『煩い。お前は天然の音響兵器にでもなるつもりか』 (し…叱られたわ……同じ年齢の人に…)

7 <a href="mailto:s">21/01/26(火)23:55:40</a> [s] No.768983412

『…………それで?』 『…………はい?』 『…………俺の希望的観測では、貴様が音量調節を間違えただけで本来は俺に呼びかけようとしていただけなのではないかと思っていたのだが…まさか本当に俺に攻撃を加えようとしたのか?だとすれば俺は今からお前に死の安寧をくれてやる用意をしなければならんが』 『あっ!そ、そうよね!ごめんなさい!うっかり忘れてたわ!』 『で、何の用だ。くだらん用なら帰るぞ』 『一緒にお食事でもいかがかしら?』 『帰るぞ』 『待って!!お願い!話だけでも聞いて!』 『………手短に話せ』 『え、えっとね…ほら、私と「」さんって歳も同じだし柱になった時期も近いでしょう?でも…その……今まであまり懇意にさせて貰ってたとは言えないし……だからね?前々から柱合会議の後に時間があったら二人でお食事に行こうと考えたの…でもせっかくお誘いしたのに忙しそうな「」さんを待たせたら悪いと思って………』 『思って…?』 『「」さんの同意を得る前に先に二人分予約してしまったの!』 『狂っているのかお前は』

8 <a href="mailto:s">21/01/26(火)23:58:17</a> [s] No.768984179

『ううっ!き、厳しいお言葉だわ』 『…つまり食材を無駄にしない為に付き合えと言いたいのか?』 『えっ?ああ…その心配はないです。二人分でも三人分でも食べようと思えば食べられるので』 『狂っているのかお前は』 『私が困ってるのはその…店員さんに本当は一人で来る予定しかなかったのに二人分食べたいから二名で予約したんじゃないかと思われるのが嫌なんです…ハイ…ああっ!そんな哀れなモノを見る目で見ないで欲しいわ!』(ううっ…や、やっぱり断られるのね…そうよね…こんなそそっかしい女は「」さんみたいな格好良い女性からしたら相手にするだけ時間の無駄なんだわ…) 『……俺に憐憫という感情を抱かせた人間はおそらく…いや確実にお前が初めてだ』 『れ、れんびん…』(難しい言葉だわ…でもあんまり良い意味ではない予感!) 『……ハァ……その功績……のようなもの……に対して今回に限り特別に応えてやろう。その予約をした店とやらに連れて行け』

9 <a href="mailto:s">21/01/26(火)23:58:34</a> [s] No.768984258

『え、ええ…?……え!?本当に来てくださるの!?』 『共に行くと宣言しただけでそんなに驚く相手の了承を得ずによく予約しようと考えたな』 『す、すぐ案内します!ここからそう遠くない場所にあるので!』 『……ちなみにだがその店は何を提供している?』 『えっと……桜餅専門店よ!日本…いや世界中から甘味好きのお客さんが集まる名所なんです!』 『この世界は狂っている……』

10 <a href="mailto:s">21/01/26(火)23:59:17</a> [s] No.768984460

その後桜餅専門店とやらでの忌まわしい記憶は全て消去したので仔細は記憶領域に一つたりとて詳細は残っていないが、少なくとも俺にとって桜餅だけを食して桜餅のような髪の色をした女と会話をする時間は心休まる時では無かったことは明白だ……この日のことを思い出そうとすると視界と脳裏が桜餅のあの色で埋め尽くされる始末だからな。 …ただ一つ、それからと言うもの。あの女がやたらと俺に接触を持とうとしてくるようになった。

11 <a href="mailto:s">21/01/26(火)23:59:43</a> [s] No.768984594

『「」さーん!今日はどう?またあのお店に……どうして顔を伏せるのかしら?ああっ!?待って!逃げないで!』 『「」さん…この間は御免なさい…私ったらついうっかりしてたわ……そうよね。普通の人は毎回毎回桜餅じゃ飽きるわよね……反省してます。だから今回は趣向を変えて草餅専門店を……って「」さん…?何故不気味に振動してるの!?あっ!?待って!!せめてこのおみやげの桜餅だけでも受け取って…!』 (鬱陶しい………なんなんだこの女は…俺を餅で染め上げるつもりか?)

12 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:00:14</a> [s] No.768984747

『……………本当にすみませんでした。私は相手の気持ちを考えずに自分の好きなものばかりを押し付けて……思い出すだけでも恥ずかしい限りです。ハイ』 『煩い。何の用だ餅女。いや…言わなくても良い。どうせ餅だ』 『も、餅女!?(私、餅じゃないわ!)で、でも今回は安心して!今回こそは餅じゃなくて………じゃじゃーん!伊黒さんと二人で相談して選んだ羽根ペンです!いつも忙しそうに手を動かしてる「」さんなら喜ぶと思って!』 『不要だ』 『ええっ!?なぜ!?どうしてなの!?あまりにも無情過ぎるわ!』 『煩い。俺は既に万年筆を所有している。そちらの方がわざわざインクが切れる度に浸す必要のある羽根ペンに比べロスが少ない。以上の理由によってお前からの贈進を受ける必要が……………なんだその顔は。止めろ。不快だ…何故涙を浮かべる』 『うう…だ、だって……お前は人を幸せにすることのできない人間なんだって突き付けられているようであまりにも心が辛いわ……』 『…………他人を幸せに出来ないことが……苦痛となり得るのか?』 『ええ……。だって……』

13 21/01/27(水)00:00:24 No.768984799

力作や…

14 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:00:48</a> [s] No.768984911

『人は幸せになる為に生きるものでしょう?』

15 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:01:09</a> [s] No.768985035

『ううっ…そ、それなのに…人を幸せに出来ない私には…人と共に生きる資格がないんだわ…わーん…!』 『幸せになる為に生きる………?人を…幸せにする……?』 (なんだ……それは………) (それでは…まるで………!)

16 <a href="mailto:txt">21/01/27(水)00:01:33</a> [txt] No.768985179

暗転

17 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:02:19</a> [s] No.768985436

『………俺も…所詮は下らん生命の一つに過ぎんか』 『そんな…寂しいこと言わないでよ「」さん…』 『そうだ。お前が笑っていないと甘露寺は悲しむ。だから……最後くらい笑え』 『……下らん。何もかもがもう終わりだ。俺もお前達ももう死ぬ。今抱いてる感情などにどれ程の価値がある?…どうしても笑って死にたいと言うのなら…他所で二人きりでやれば良い』 『貴様……!最後までそんな態度を…!』 『……ねえ。「」さん……「」さんは…私達のことが嫌いだった?』 『好きも嫌いもない。餅女も蛇男も単細胞も鉄球男も無口も赤色担当も忍者も俺でさえも…誰も彼もが皆平等に下らん生命の一つでしかない…そこに感情など持ちようもない』 『………そっか。ちょっとは…仲良くなれたと思ってたのに…勘違いだったんですね』 『甘露寺…もういい。君のせいじゃない。コイツは…こういう人間として生まれたんだ。君に落ち度はない』

18 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:02:55</a> [s] No.768985595

『………蛇男の言う通りだな。もしもお前が他者と関わりを深める、あるいは死を飾ることを目的として会話という手段を取るのなら…俺ではなくやはり蛇男と二人きりでやるべきだな……俺はその間にどうにか動いて消えてやる』 『…ううん。それじゃダメ。私、まだ全然諦めてませんから……絶対、この三人で仲良くなってみせるんですから…』 『……不可能だ。もう死ぬ。俺もお前も』 『…それなら、来世に賭けます。私は…来世でこそ絶対に「」さんを…笑わせて…みせ…ます………約束…します……それでね?また…鬼殺隊のみんなで…もう一度………集まって……………』 『ああ…!甘露寺………君は…本当に………どこまでも…………』 『…………どちらも先に死んだか。最期の時間を俺などと関わる為に浪費するとは……全く以って理解できん』 『それにしても…来世とはな。生まれ変わりなどという現象をまさか本気で……』 ─────────ドクン

19 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:03:49</a> [s] No.768985874

『…来世?』 ─────────ドクン 『来世………生まれ変わり…輪廻転生…魂の再利用…世界のシステム……………』 『完全なる終末…』

20 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:04:07</a> [s] No.768985952

終末へのカウントダウン 000

21 <a href="mailto:txtでまとめれば良かった">21/01/27(水)00:04:42</a> [txtでまとめれば良かった] No.768986105

『……フ、フフフ…』 『フハハハハハハ…………!そうか…そういう事か…!俺は今…!何億年もの時を超え、ようやく肉体を有した状態で精神の全てを把握することに成功した…!』 『助かったぞ餅女…いや、甘露寺蜜璃!最後の一歩を押し込むのはお前だったか…!』 『それにしても…来世…来世だと…?笑わせる…!お前達は全てを忘れるさ…その言葉も…勝手に契った約束も…俺のことも!』 『ぐはっ…!もう…この身体も…限界か……だが…問題はない。終末は始まった…もはや止められん!天も地獄も介さず直接に次の肉体へと移行する……アレを用意した甲斐が…あったというものだ………』 『フフフ…フハハハハ…!!』 『よう…やく………俺…は…………本当の……終……………え……ん……を…』

22 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:05:05</a> [s] No.768986215

暗転

23 <a href="mailto:時系列飛びまくりでごめんね">21/01/27(水)00:06:05</a> [時系列飛びまくりでごめんね] No.768986505

 鬼舞辻無惨は死んだ。数多くの柱や隊士達の犠牲の上で。  しかし…その喜びを分かち合える安穏の時間は数刻と保たなかった。暗黒の魂が、新しき衣を纏い再臨したからだ。  突如として現れたそれは、溢れんばかりの憎悪で自らの翼を黒く染め上げ、瞬く間に夜明けの喜びを漆黒に潰した。十二鬼月と鬼舞辻無惨という十三の試練を乗り越えた者達を嘲笑うかのように空の試練が始まる。

24 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:06:31</a> [s] No.768986634

「…さて、この身体の性能テストに付き合え。まだまだ調整が不十分なのでな」 「畜生がァァ……!こんな…こんな事があるかよ!」 「そうだ…ついでに言っておくが竈門禰豆子の細胞を取り込み日光を克服した俺には日輪刀による頸の切断など無駄だ…その上強度が俺とお前達ではまるで違う……その事実を己が身で確かめてみろ…!」 「…ッ!!」 「あの羽根は…危ない!!みんな逃げ…!」  終末を齎す黒き十二枚羽根の堕天使が天より舞い降りた。  その翼から矢のように放たれた無数の羽毛は母が子を抱くような穏やかさで周囲を包み込み───── 「爆ぜ散れ」 (まさかこの羽根は……!?) 「っ!!!避けろォォォォォォォォォォ!!!!!」 「─────俺の血鬼術に名など不要だ」 『カッ──────────!!!』  無数の爆炎と共に辺り一体が火の海と化した。

25 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:07:55</a> [s] No.768987009

「ガァァァッ!!??」 「姉さん……!」 (ダメだ…勝てない…!頸を切っても太陽を浴びても倒せないならもう使える手段が何もない……!ただでさえ鬼舞辻との戦いで既に限界を超えているのに…!)  叛逆者の王はその昏き力で生命を蹂躙してゆく。そこには慈悲もなく感情もなく、ただ試験管の中身を調整するかのような冷徹さだけが場を支配した。 「調整が不十分か…?これだけ撃ち込んで一人も殺せんとは……いや、そうか…まだ肉体が十分に馴染んでいない。いくら俺でもあの世を経由せずに直で次の肉体へ憑依を行うのは無茶があったか……しかし記憶を保持したまま転生するにはこの方法をおいて他にあるまい。死の淵で思いついたにしては上出来だ。魂の記憶を呼び覚ませたのもそうだが、自己同一性に悩んだ結果このような器の用意までしていたとは…やはり女の肉体を選んだことは間違いではなかったようだ」

26 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:08:07</a> [s] No.768987083

「やっぱりあの馬鹿で間違いねェ…見た目だけじゃなく、コッチに見向きもせずに自分の世界で完結してやがるとこまでそっくりそのまんまだからなァ…!」 「爺ちゃん…俺、もうダメかも知んない」 「諦めんじゃねえ!!!生き残った俺達は死んだおっさん達の分まで生きなきゃなんねえんだろうが!」 (伊之助の言う通りだ…!まだ何か…何か出来る事があるはずだ!) (うん…手段は、一つだけある。でも……今の身体じゃとても……あの人の攻撃なんて)  もはやその力に抵抗する術もなく、客観的に見てもただその時を数えて待つ他に出来ることはなかった。

27 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:08:58</a> [s] No.768987347

 だと言うのに… 「気に食わんな……竈門炭治郎……その瞳だ。まるでこの状況を覆せると思っているように見えるぞ」 「俺は…諦めない!あなたが化け物になったというなら人を殺してしまう前にあなたを斬るんだ!」  竈門炭治郎の瞳の炎は消えていなかった。まだ終わるものかと叫んでいるようでさえある。 「ふん……その威勢に根拠はあるのか?試してやろう」 「今度は羽根の爆炎ではなく貫通力で遊んでやる」

28 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:09:28</a> [s] No.768987494

「天も人も命も世界も何もかもが下らん…俺が全てを終わらせてやろう」 「見ているか……産屋敷や柱共。お前達が守ろうとしたモノの終末を…」  黒き十二枚羽根の天使は虚気な視線を一瞬だけ空に向け、そして目を閉じた。 「この…クソ野郎がぁ…!!!」 「動ける者は備えろ!次が来るぞ!」 「次など無い。これで何もかも終わりだ」  高く空に浮かび、天地を見下ろす彼の者の拳が開かれた。 (もうダメなのか!?) (動け…動け俺の手足!受け継いだ思いを無駄にする気か!)  己の、数秒後の姿を想像してしまう。その悪いイメージを振り払うように身体を動かそうとするが夜通し戦い続け、損傷の大きい肉体は思い通りにはならない。

29 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:09:49</a> [s] No.768987622

「速やかに朽ち果てろ」  その言葉と共に、遥か頭上から統率のある軍隊のような正確さで、鋭い羽が無数に撃ち放たれた。 「凪!!」 (ダメだ…!この数の全てを打ち落とすことは不可能!) 「泣き言言ってんじゃねェェェ!!」 「ほう…流石にあの二体は動きが違うな………では数と速度を倍にして試してやろう。喜べ。お前たちの力を認めてやったのだからな」 「なん…だと…」 「今の…倍だとォ!?」 (ああああああああ!!ダメだ…なにも出来ない!迫ってくる攻撃を防ぐだけで精一杯だ!義勇さんと不死川さんにばかり負担をかけてしまっている!)  状況は悪化するばかり。体力だけが延々と削られていった。

30 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:10:19</a> [s] No.768987756

「姉さん。私の目を残しておいてくれたのはこの為だったんだね」 (アレは……胡蝶の…?) 「私が今…終わらせるから!」  そんな中、現れたのは既に右の瞳を失明している栗花落カナヲだった。度重なる激戦を超えた身体は他の者に負けず劣らず痛々しい傷を抱えており、限界を迎えているのは明らかだった。  しかし朱眼の少女は自らの危険も顧みず鬼舞辻をも上回る脅威へと迷いなく駆け出し… (勝負は一瞬!私の身体はどうなっても、コレさえ上手くいけば!) 「……お前から終わりたいのか?良いだろう。ならば一足先に死の安息をくれてやる」 堕天使の黒き羽根は向かう矛先を変え、最も距離を詰めてきたカナヲに集中した。 「いっ………!!!!」 「ダメだカナヲ…!一人で向かっても殺されるだけだ!羽根の嵐を抜けても本体がいるんだぞ!」 (コイツ……やはり動体視力が異常だな。瞬間的に損傷の少ない場所を選んで向かって来ている…羽根では殺せんか……しかし狙いが分からん。わざわざ俺に近づいて来て何か有効な手を残しているとも思えんが…)  皮膚や肉を切り裂かれつつもどうにか致命傷を避け、羽根の渦巻く宙域に飛び込み────

31 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:10:48</a> [s] No.768987897

(抜けた…!後は本体にコレを…) 「ならば俺が直々に斬り刻んでやろう」  そこで待ち受けていたのは、既に刀を振り被り自らの間合いへの侵入者を両断する構えを完了させている「」だった。 (あっダメ……届かな…) 「まずはお前からだ…」 (これが…本当の幕開けだ) 「カナヲ!!!!!」 「死ね──────────────」  吸い寄せられるように、その斬撃は栗花落カナヲの首筋に迫った

32 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:11:10</a> [s] No.768988000

暗転

33 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:11:23</a> [s] No.768988049

『一緒に………かしら?』

34 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:12:44</a> [s] No.768988457

(なんだ…今のノイズは…) 「今なら……!」 「チッ……くどい!!」  刀による攻撃を一度取り止め、翼でカナヲの胴を殴り付けた。予想外の一撃に抗う術もなく吹き飛ばされていくカナヲ。 「……………何のイレギュラーかは分からんが…二度目があると思うな」 「くっ…!」  数メートルは吹き飛ばした相手に改めて向き直り、今度こそトドメを刺そうと刀を振り上げ────── 「………後ろか」 「オラァァァァァ!!!!!余所見してんじゃねえぞ田吾作がぁ!って防ぎやがった!?完璧に隙をついたのに!!」  その刀で背後からの攻撃を受け止めた。 「伊之助…相手はあの「」さんだ。攻撃は基本的に全部読まれると思って動いた方がいい」 「ああ!?それじゃあどうやってアイツ倒すんだよ!!!」 「だから羽根の嵐は他の人に任せてカナヲちゃんの援護に来たんだろ!という訳でカナヲちゃん!俺達で隙を作る!何か手があるなら任せた!」 「う、うん…!」  「翼の雨を三匹も抜けて来たのか……つまらんノイズのせいで随分と面倒な……」

35 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:13:38</a> [s] No.768988718

暗転 『二人……予約………たの…』 『…くらも………せん……んてん…』 暗転

36 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:14:06</a> [s] No.768988841

「……なんなんだこの鬱陶しいノイズは…」 「動きが鈍った…!」 「がははははははは!俺の迫力にビビったか!がはははははは…」 「……そんなに死に急ぎたいか」 「がはははは……ってうおおおお!??危ねえ!?」 「伊之助!!」 「わかってんだよ!!」 「フン…何か手があるなら急げよ?俺の計算に狂いがなければ下の連中はあと1分と保たんぞ」 「なら…その前に貴方を倒してみせる!」 「力の差を教えてやる…来い。三対一で遊んでやる」  最期の戦いが始まる。役者は竈門炭治郎、嘴平伊之助、我妻善逸、栗花落カナヲ、そして名を捨てた堕天使。

37 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:14:39</a> [s] No.768989003

「うおおおおおおおおおおお!!!!獣の呼吸────」 「雷の呼吸────」 「ヒノカミ神楽───」  カナヲに全てを託した三人は意を決し、かつての仲間へと斬りかかる─── (ふん…個々の実力も連携も中々悪くはない。鬼舞辻との戦いを超え、一つ上の段階へと上がったか…) 「…だが、これはどうだ?」 (!?なんだアレは…翼が変形して……刀の形に!?それに…!) 「危ない善い……」 「一匹一匹潰せば良いだけのことだ。特に…始まる前から既に自分で足を潰しかけているお前のような奴からな」 「がはぁっ!!」  血が、吹き上がる。尚も黒き羽根は染まらない。

38 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:15:08</a> [s] No.768989150

「オイ紋逸しっかりしろ!!!!」 「伊之助!危ない!」 「そして仲間への情が厚く、動揺した個体を次に狙う。お前はもっと人と違う環境で暮らした自分の異質性を堅持すべきだったな」 「ぐっ…うおおおおおおおお!??」 「伊之助ぇぇぇ!!!」 「お前も…俺を前にして余所見とは随分な余裕だな」 (しまっ…!)  血が、巻き上がる。黒き羽根はそれ以上の穢れを寄せ付けない。

39 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:15:55</a> [s] No.768989367

 倒れ伏した三人を見下すように舞い降りる。 「…竈門炭治郎。最後にお前だ。お前の意思を砕く。そうすれば全ては…」 「俺の意思は…絶対に砕けない!」 「…そうか。まあ死ねば全て同じことだ。せめて同時に三匹共殺してやろう…そうすれば俺は…やっと…」

40 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:16:26</a> [s] No.768989509

暗転 『…く……ち』 『さ…………』 『……らも…』

41 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:16:54</a> [s] No.768989646

『さく…も…』      『さくらも……ち…』                 暗転

42 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:17:23</a> [s] No.768989772

「今ここで桜餅が来るか……!?」 「えっ?さ、桜餅…?」  一瞬。だが確実に、虚の時間が生まれた。 (今だ…!!) 「!しまっ…」  その瞬間を待っていたのだ。カナヲが見逃すはずもない。一瞬で距離を詰めて遂に攻勢に移る。 (チッ……!つまらんノイズが…どこまで俺を邪魔するつもりだ…!) 「届いて…!お願い!!」 (…………そしてコイツの狙いはなんだ…?相も変わらず無防備に特攻を繰り返すだけ……狙いが分からん。……だが油断してやる必要もない。ここで両断してくれる)  しかし、相手が悪かった。ひたすらに人間と鬼という種族の生命力の差を押し付ける鬼舞辻無惨とは違い、「」という存在はつい先程まで人間だったのだ。不用意な攻撃を喰らわまいとする武芸者としての心構えが、カナヲの糸を縫うような反撃に対して更に反撃を繰り出したのだ。 (嘘……!間に合わないの…!?ここまで来て…)  終末の一撃が空を裂く。

43 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:17:56</a> [s] No.768989906

暗転

44 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:18:40</a> [s] No.768990086

(またコレか…!!) (だが無駄だ……今から妨害しようと既に慣性が乗った俺の刃はもう止まらん…!) (俺の勝ちだ…!俺は…永遠に続く苦難の生からようやく──────) 『人は幸せになる為に生きるものでしょう?』                      (コレは……!) 暗転

45 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:19:08</a> [s] No.768990212

『ううっ…そ、それなのに…人を幸せに出来ない私には…人と共に生きる資格がないんだわ…わーん…!』 (………何故こんなものが今更脳をよぎる…!) 暗転

46 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:19:36</a> [s] No.768990345

『…それなら、来世に賭けます。私は…来世でこそ絶対に…』 (消え失せろ!!!!!!!!!!!!!)

47 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:19:54</a> [s] No.768990428

暗転

48 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:20:26</a> [s] No.768990572

『「」さんを…笑わせて…みせ…ます………約束…』 (…………………………!!!!) 「お前は………お前はなんなんだ…!!!」

49 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:20:58</a> [s] No.768990698

暗転 暗転 暗転 暗転 暗転 暗転 暗転 暗転 暗転

50 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:22:08</a> [s] No.768991039

「ガハァァァァァッ………!?」 (あ、あれ…私の方が…早かった!?) 「なん……だ…コレ…は…!?まさか……!」  深々と己の心臓部へと突き刺さる注射器。  その中身の答えに一瞬で至った「」は当然、それを引き抜こうとするが──── 「…姉さん!!」  カナヲの拳は、それよりも速かった。それだけの話である。  振り抜かれた拳が注射器を心臓へと差し込む。

51 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:22:45</a> [s] No.768991205

「ごはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!??」  引き抜けないほど深くまで押し込まれた注射器と、心臓へと直接注がれる薬品。 「…………ふざけるな…!」  世界への反逆者の断末魔が響き渡る。それは悲痛な叫びであり、死の苦痛を恐れるごく普通の命と変わりのない終末だった。 「何故まだ人間化薬の在庫が残っている…!?鬼舞辻無惨に既に使用した筈だ…!竈門禰豆子に使用した分と合わせれば三つも用意していたとでも言うのか……!?何故だ…!?まさか鬼舞辻無惨に耐性が付かない事でも期待していたのか!?馬鹿な……そこまで胡蝶しのぶが愚かだったと言うのか…!?」  己の身を毒と化し、怨敵と相討ったかつての同胞の顔がよぎる。 「………違うよ。薬は四つあった…鬼舞辻に使ったのと禰豆子と浅草で鬼にされた人の分…それに姉さんは……誰かが鬼にされちゃった時に使ってあげてって言って…もう一つ用意しててくれたの」 「………なんだと……?そんな……そんな訳の分からん……動機のために…わざわざ…………時間を割いて…?何故だ……!」

52 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:23:15</a> [s] No.768991311

「まだ分からないの?貴方は……そんなに頭が良くてなんでも出来てその上何万年も生きておいて─────」 「がはっ………!馬鹿な…俺が………!後一歩で…届くと言うのに…………まだ………続けろと言うのか……」 「──────優しさは学べなかったんだね」 「馬鹿な……………………っ…!!!」 (俺は……………まだ……死の苦しみを………!!) 「…可哀想な人」

53 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:23:56</a> [s] No.768991514

 十二枚羽根の天使は堕ちた。翼は剥がれ、肉は溶け落ち、骨さえも崩れていく。  後はただ、死を待つのみだった。

54 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:24:43</a> [s] No.768991720

(今回も…ダメなのか……?) (何億回と繰り返し、漸くカウントをゼロに出来た……今回の俺はやっと生きている内に生命と魂の本質を掴めたのだ…) (その俺でも…ダメなのか?まだ死の苦しみを味合わなければならないのか?)  しかし、まだ意識は残っていた。崩壊してゆく己の身体を引きずり、何処かへ向かおうとするかのように腕を前へと伸ばす。 (今回がダメなら次に行けば良い?そんな簡単な話ではない……他の生命体ならばそれまでの全てを忘却してしまう程の苦しみを他の誰よりもハッキリとした意思を持って経験せねばならないのだぞ…!)  腕を前へと伸ばす。 (ああ……無駄だな。何もかもがもう遅い…)  前へと伸ばす。 (栗花落カナヲ……何故お前はそれ程までに俺を憐んだ目で見つめる…) (俺は…そんなに惨めなのか…?相手の同意を得る前に人数分の予約をするような阿呆よりも惨めか…?) (甘露寺蜜璃……お前は生命活動の至上命題が幸せだと言った……だがそれは死の苦しみを忘れてしまう能天気なお前達だから言えることなのだ……俺は、一度の人生の中でどれだけ幸せになろうともそれを失う痛みだけが次に残るんだ)

55 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:25:30</a> [s] No.768991924

(そうだ…お前達は忘れる。幸せだったことも不幸だったこともそれを失ったことも全て…だからそんなに前向きに生きられる。何もかも忘れて……) (来世での約束?馬鹿馬鹿しい…何も覚えていられないくせに。だって…お前達は今まで俺のことを忘れて来たじゃないか) (永遠の愛を誓い合った恋人も、生涯を共に生きた親友も、親も子も、誰も彼もが俺のことなど忘れて平然と生きている。だから記憶を失くそうとも焼き付いた魂に導かれて会いに行った俺に、俺抜きで新しいコミュニティを築いている様を見せつけられるんだろう?俺無しでは生きていられないと言ったその魂で他の男と抱き合えるんだろう?俺の為に死ねると叫んだその魂で俺を余所者と言って石を投げつけられんだろう?) (ああ…そうだ……俺が感じていた苦痛は……死ぬことでも…痛みでもない……お前たちが俺を独りにすることなんだ)

56 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:26:51</a> [s] No.768992264

 手を、伸ばす。 (お前もそうだ…甘露寺蜜璃。来世でなど…会えるものか。会おうとしたことすら忘れるお前が……ましてや俺を笑わせることなど出来るはずもない)  伸ばす。 (なのに……そんなことは分かっているのに…) (どうして俺は…) (お前なら出来るかも知れないなどと言う下らん希望的観測を胸に抱いてしまっている?お前になら…死の苦しみを忘れて会いに行けると思ってしまう?)  もう、伸ばせる手も無いのに、目線が外せない。 (そうだ…この先には…) (甘露寺蜜璃……いや、餅女で十分だ…) (餅女……お前は来世で出会うつもりらしいが…残念ながら最期の最期に魂の循環の理を破り死後すぐに肉体を乗り換えた罪と多くの人間を傷付けた罪で俺は地獄に堕ちる。つまりお前とは周期がズレる訳だ。お前が後何度も何度も転生した先でしか俺の魂は現世に戻れん)

57 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:27:31</a> [s] No.768992450

(…それでも……もしお前が……お前が…本気で……俺を笑わせるなどと言う下らん目的を果たしたいと言うのなら……その事を忘れずに待ってみろ) (もう…限界だ。これ以上は何も考えられん……崩壊していく……痛みが酷い…) (何度経験しても……やはり……死ぬのは…………………)  鬼の血で無理やり保っていた継ぎ接ぎのような身体は風の中で崩れ去っていく。  その灰は…どこへ向かうのか。

58 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:27:48</a> [s] No.768992523

暗転

59 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:28:15</a> [s] No.768992638

「なにやってんだオイ!!」 「なにって……早く皆んなを埋めてあげなきゃいけないだろ?その手伝いだよ」 「そうじゃねえ!俺が言ってんのはなあ…お前が今抱えてる奴の事だ!!ソイツは人間だった時の「」の身体じゃねえか!!なんで裏切った奴なんかを埋めてやる必要があるんだよ!!」 「あのなあ伊之助…亡くなった方の身体をこんな街中に放置する訳にもいかないし…それに「」さんは最後に悪いことをした人だけれど…その人生の全てが間違ってた訳じゃないんだ。伊之助だって上弦の陸と弐や鬼舞辻との戦いで沢山助けて貰っただろ?」 「そ、それはそうだけどよ……なんかこう…釈然としねえ!」 「それに…カナヲはああ言ってたけど、俺にはどうしても「」さんが優しさを知らないなんてことは無いと思うんだ。遊郭で禰豆子の為に歌ってくれたあの歌は…とても悲しい音色だけど…どこかに暖かさもあったから」

60 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:30:02</a> [s] No.768993103

「お前は本当に良い奴だな炭治郎。…俺はアレだけみんなを傷付けた「」さんは…やっぱり許せないよ。それに……埋めてあげるのは良いけど気を付けろよ?「」さんだしなんか危ない物を身につけてても不思議は……ってあああああああああ!??ほら!!!言ってる側から!!それ!!胸ポケットから溢れてる!!いや胸のことじゃなくて!!!いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!爆発するううううううううううう!」 「落ち着け善逸!確かに似てるけど別物だ!鬼の匂いはしないし…うん。やっぱりただの文房具だ」 「へっ…?ああ…良かった」 「…これも一緒に埋めてあげようか。戦いの中でも持ってたくらいだし…きっと「」さんにとって大事なモノだった筈だから」 「けえええっ!!勝手にしろ!俺は他の奴を埋めるのを手伝いに行くからな!」

61 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:30:34</a> [s] No.768993242

「…アイツは元気だなホント……でも、ちょっと意外だな」 「うん?何がだ?」 「いや…何というか物に愛着とか持たない人だと思ってたからさ…そんなに使ってもなさそうなソレをわざわざ後生大事に抱えてたってのが…なんというかこう……俺の知らない一面もあったんだろうなって」 「確かにそうだな。謎が多い人だったし、今回のことも多分俺たちの分からないことで何か思い詰めてたんだと思う。あの人からは…ずっと悲痛な匂いがしてたから……あっ、だからってあの人のした事を擁護してるわけじゃないぞ!」 「うん…分かってるよ。………でも、本当不思議だな…」

62 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:30:53</a> [s] No.768993328

「こんな新品の羽根ペンが大事なモノだなんて」

63 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:31:18</a> [s] No.768993442

終わりです!

64 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:33:56</a> [s] No.768994152

貼ってる途中で気付きましたがクソ長いですねコレ…今数えたら一万二千字ありました。 科学者「」のキャラとか設定については色々勝手に妄想して埋めました。鬼上の想定していたものとは全然別物になってるかも知れません!すみません!

65 21/01/27(水)00:35:30 No.768994574

凄いなこれは...

66 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:36:58</a> [s] No.768994951

今回は鬼上のキャラの怪文書を書かせていただいたので鬼上の文体に寄せてみましたが…中々難しいですねコレ あとは感想なりで自由に使ってください …………どうせだから鬼滅ダイスに関する個人的なことを書いても… 1.いいさ、いいさ 2.ふ、ふざけやがって! dice1d2=2 (2)

67 21/01/27(水)00:42:59 No.768996561

力作過ぎる… テキストファイルにして塩にあげた方がよかったのでは

68 <a href="mailto:s">21/01/27(水)00:43:11</a> [s] No.768996617

最後になりましたが鬼上のキャラと画像を勝手にお借りしてすみません……鬼上の書く「」コト兄ちゃんとか科学者「」みたいな救いがないキャラが好きなのでついつい筆が乗ってしまいました そして今までお疲れ様でした!

69 21/01/27(水)00:44:52 No.768997071

えっ…めっちゃ凄いっすね……

70 21/01/27(水)00:48:57 No.768998133

こういう場に出しゃばるべきか分からないけれど件のGMです いや…なんか…凄いっスね本当。ありがとう…それしか言葉が思いつかない >科学者「」のキャラとか設定については色々勝手に妄想して埋めました。鬼上の想定していたものとは全然別物になってるかも知れません!すみません! 概ね合ってるので大丈夫です。というか俺の雑な設定ノートよりしっかりしてらっしゃるのでパクリたいくらいです

71 21/01/27(水)00:49:01 No.768998149

>一万二千字 なそ

72 21/01/27(水)00:54:54 No.768999841

>今回は鬼上のキャラの怪文書を書かせていただいたので鬼上の文体に寄せてみましたが…中々難しいですねコレ (でも俺こんな文体だっけ…?こんな文体だったかも…)

73 21/01/27(水)00:57:06 No.769000526

どっちかって言うとオールスター怪文書書いた人の文体に近いように感じる

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