21/01/26(火)02:12:41 違和感... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1611594761050.jpg 21/01/26(火)02:12:41 No.768735989
違和感を覚え、トレーナーが目を覚ますと、 「…おはよ♪」 テイオーにマウントポジションを取られていた。 「テイオー、お前の部屋は隣だろ…一旦戻れ」 「えー?」 意外なことに、トレーナーとテイオーは別室で宿泊していた。 プラトニックラブだとか照れ隠しだとか、あるいは交際の事実を認めないだとか、そういうことではない。 「『えー?』じゃねえよ。夜毎に一々付き合ってたら、リハビリもへったくれもねえよ」 「はーい…」 いわき市を訪れたのはテイオーの療養が目的だ。それをわざわざ夜毎の運動で台無しにし、疲労困憊で帰路に就くわけにもいかないのが実情だった。 「だからまあ、今は…」 トレーナーは身を起こすと、不満気にしているテイオーの左頬に手を添えた。テイオーはその意図を察すると、身を乗り出し唇を重ねてみせた。 「これで我慢してくれよ」 「…うん!」 ほんの数秒ほどであったが、テイオーにはそれで十分だった。少しの触れ合いでも十分に心を満たせているからだ。テイオーは、少女と呼ぶにはいささか成熟しすぎているのかもしれない。
1 21/01/26(火)02:12:55 No.768736029
二人は市中を歩く。 軽い運動がてらというのもあるが、府中の次に馴染みあるいわき市の風景を見て回るのを二人は好んでいた。 「あ、テイオーさんたちだ!おかえり!」 「あはは、ただいま」 道すがらすれ違う人に『ただいま』と声をかけられる二人。 それもそのはず、いわき市にはテイオーが不調の時期にも応援してくれたファンが多くいた。 大逃げを打つ二人のウマ娘に自分の走りを崩されるなどして、帝王たる自分を見失っていたテイオーにとってそれは大きな支えだった。 テイオーにはいわき市に対する強い思い入れがある。移住するかもしれないと公言するほどだ。 「おう、お二人さん」 「うん!」 「どうも。少し早いですが、来年もよろしくお願いしますよ」 やがて二人はある施設に辿り着いた。 そう、トウカイテイオーの復活劇を支えた陰の立役者たちのいる、ウマ娘リハビリテーションセンターだ。 「折角また走れるようになったのに、また壊れちゃかなわんからな。ここへ来たのはいい心がけだ…はは、素直にそう言えたら良かったんだがね」 いつの間にか手を繋いでいた二人は、言われてハッとなりすぐさま手を離した。
2 21/01/26(火)02:13:13 No.768736062
「はっは、あれだけのドラマがあったんだ。そういう展開になっても後ろ指はさされまい」 「も、もう!技師長さんってば!」 テイオーはトレーナーをからかっていた割に、自分がからかわれるのには弱かった。 「あんまりテイオーをからかわないでやってください。コイツ、自分から手を繋いできたくせして、いざ誰かに指摘されると途端に照れくさくなるんですよ」 「うわ!トレーナーまでそんな事言うんだ!」 それに続いてトレーナーも、先日の仕返しとばかりに追い打ちをかけた。 「まあ体制有利ってやつさ」 「メチャクチャズルいー!トレーナーったら虎の威を借る狐なんだ!」 「はは…何とでも言っとけ」 周りそっちのけで二人が言い合いをしていたので、 「二人ともそのくらいにしとけ。それにリハビリの時間はもう迫っているんだから、なるべく急いでくれ」 「「はいっ!」」 技師長はすぐさま制止した。彼はリハビリ生活の最中から、トレーナーとテイオーとは完全な上下関係を築いている。 技師長の命令は絶対なのだ。 それはさながら、チームリギルの東条トレーナーを彷彿とさせる姿勢だと言えた。
3 21/01/26(火)02:13:38 No.768736129
リハビリに勤しむテイオーの姿を、トレーナーと技師長が眺めている。 「…技師長から見て、テイオーの様子はどうなんですか?」 トレーナーは敢えて尋ねる。 「それは、お前さんもよく分かっているだろう」 確認のためであり、それから覚悟のためでもある。 「ああくそっ…やっぱり、俺の思った通りなんですか」 「不安か?」 「まあ、当然そうです。けど不安だからって避けられるわけありませんしね」 テイオーの今後について、どのような形であれ受け入れるための。 「いつまで持つかはわからん。それでもお前さんはまだ、あの子に走ってもらいたいか?」 「ええ。でもアイツが止めるって言ったなら、どうにか受け入れてやりますよ」 だがトレーナーは悔いるだろう。もっと上手くやれていれば、ひょっとしたらという気持ちを捨てられはしないのだろう。 「…辛いぞ。目の前で夢がへし折れるのは」 「よく知ってます。それでもきっと、あなたには敵わないでしょうが…」 二人に見守られながら、テイオーはいっそうリハビリに励んでいる。何があろうと胸を張って自分はやりきったと言えるよう健気に、懸命に、それから切実に。
4 21/01/26(火)02:13:50 No.768736150
初日のリハビリを終え、トレーナーとテイオーは帰路についていた。 「で、調子はどうだ?」 「今の所は大丈夫かな…うん、多分」 テイオーは自分の体調をよく分かっていた。選手としてのパフォーマンスステータスは十分に残っている。 ただし怪我の懸念はついて回る。 それから次に故障した場合は、たとえ治ってもパフォーマンスステータスは下がってしまうということだった。 「ボク、いつまで走れるのかな?」 「お前が諦めない限りは、俺も諦めないさ。いつかのようにな」 「…そっか」 テイオーはまだ自身の限界を感じてはいない。しかしながら、この先もそうである保証だってないのだ。どう足掻こうと思い描いた全力を発揮出来なくなるのなら、それはテイオーが潔くターフを去る日だ。 「ね、トレーナー」 「うん?」 「もしボクが走ることを止めても、トレーナーはずっとトレーナーでいてね。でないとボク、却って諦められなくなるかもしれないから」 日もすっかり沈んだ寒空の下、胸に飛び込むテイオーをトレーナーが受け止める。 そういう慰めがテイオーには必要だった。帝王ではなく、ただひとりの女になりたい時間が。
5 21/01/26(火)02:17:27 No.768736671
宿へ戻り、小一時間ほど慰められたテイオーはそのままぐっすり眠りについた。 いつもと違ってすぐに寝息をたてたテイオーを見て、トレーナーは思った。 この小さな身体にどれだけのものを背負わせているのだろうと。
6 21/01/26(火)02:21:46 No.768737279
リハビリ中にうまぴょいしちゃダメだよ!
7 21/01/26(火)02:32:25 No.768738718
うーーー
8 21/01/26(火)02:35:52 No.768739165
テイオー以外のウマ娘もうまぴょいするんです?
9 21/01/26(火)02:42:59 No.768740108
スポーツ選手ウマ娘たちのための施設となると他のチームのウマ娘と鉢合わせたりしそう
10 21/01/26(火)02:52:22 No.768741099
第三の舞台が待っている
11 21/01/26(火)02:57:16 No.768741559
トレーナーさんのちんちんがテイオーのちっこい身体に…
12 21/01/26(火)03:07:33 No.768742501
テイオーが奔放でいい
13 21/01/26(火)03:16:55 No.768743274
他のウマ娘たちは勘づいたりしてるのかな
14 21/01/26(火)03:26:06 No.768743853
テイオーからの信頼がどんどん重なっていく
15 21/01/26(火)03:32:59 No.768744377
怪我をするとトレーナーと結ばれやすくなるらしい
16 21/01/26(火)03:43:17 No.768745068
テイオーは走ることをやめてもスピカの生徒にライブ教えてくれそうだ
17 21/01/26(火)03:59:06 No.768746153
>他のウマ娘たちは勘づいたりしてるのかな ゴルシだけは気づいてそう
18 21/01/26(火)04:00:35 No.768746235
>リハビリ中にうまぴょいしちゃダメだよ! 昔はテイオーが半角でシチャダメダヨ!と言っていたものだ…
19 21/01/26(火)04:05:42 No.768746523
スピカ外にも何か思っているウマ娘がいるかもしれない
20 21/01/26(火)04:30:50 No.768747820
会長とかな
21 21/01/26(火)05:04:53 No.768749146
妊娠させたらそのまま引退しそうなテイオーだな