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21/01/08(金)23:27:13 ティラ... のスレッド詳細

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21/01/08(金)23:27:13 No.763255655

ティラントー ジャロウデク王国の幻晶騎士である

1 21/01/08(金)23:27:51 No.763255903

 鬼神は一撃でティラントーの重装甲を破ると聞く。鬼神の戦術級魔法はティラントーの装甲を突き破り、それが次々と放たれると聞く。  小型の飛空船で、銃装剣を構え突っ込んでくる堂々とした黄金の鬼神はあっという間に距離を縮めてくる。メラニーは威容に塔の騎士の気高さを重ねる。  傲り弱者を苦しめ続けた自らを裁く相応しい相手だ。 「我が重剣の前に沈め黒騎士ぃぃいいい!!」  操縦桿を握る手が震える。重い。まるで誰かにつかまれているように。そこにメラニーは同期の騎操士の姿を見た。 (お前も何もできずに俺たちみたいに死ぬんだよ、臆病メラニー!)  全身から血を流し目を爛々と輝かせる同期の幻影が、自分をあざ笑っている。 「やっぱり怖いッスぅうううう!?」

2 21/01/08(金)23:28:08 No.763256033

 鬼神が大きく横薙ぎの動きを見せた瞬間、贖罪よりも恐怖が勝った。即座にメラニーは鬼神へと法撃を開始する。  装甲は厚いらしい。ならば狙うは銃装剣。術式が展開し火炎魔法が背面武装より飛び出す。そして爆炎に包まれた鬼神へ、手に持っていた大楯を投げつける。  爆炎より、銃装剣が覗いた。爆炎を受け、投げつけた盾を吹き飛ばしながら、メラニーのティラントーの胴へと一撃を加えた。 「ぐあぁぁぁっ!?」  ティラントーは後方へと自ら跳んだ。爆炎と盾で勢いを削がれた剣は、装甲こそ歪めるが大きな損害は与えられなかった。  無論そんな一撃を与えられれば操縦室はたまったものではないが。一撃を加えた鬼神は再び宙へと帰る。 「生きてるッスか?」  周囲を見る。先に鬼神に一撃を与えられた別の機体も被害はあるが戦闘は続行可能なようだ。  メラニーは失望した。敵は鬼神ではない。鬼神の姿を模した何かだ。多少強いが、自分を罰する正義ではない。

3 21/01/08(金)23:28:49 No.763256320

 気高く、強い強者は正しい裁きを与える筈だ。  だが与えられなかった。そして、隊長のティラントーのメイスで迎え撃ちその動きを一瞬止めた。  強くもなく、ジャロウデクの残党狩りをする姿に気高さは見えず、メラニーには無様に見えた。もう恐怖は欠片もない。 「全機、撃てぇえええええええっ!!!!!!!」 「ウチを誑かしやがって、弱いやつに用はないッス!!! 死んで詫びるッス!!!!!!」  装甲の間隙を狙い、法撃を加えた。

4 21/01/08(金)23:31:00 No.763257151

午後の部終わりです

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