虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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  • 「アズ... のスレッド詳細

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    20/12/08(火)22:03:39 No.753370523

    「アズ! アズったら! 逃げないで、ちゃんとみんなに謝ろうよ!」 「アズ、アズ、うるさい! 気安いんだよ、お前……それに、ウチが謝るだと? 謝ってどうなるってんだ。ウチは、誰とも馴れ合わない!」 「アズ、ずっとそう言ってるよね。誰とも仲良くならないし、友達じゃないって」 「……ああ、当然だろ。それが一番、合理的な考え方だ。だって」 「──みんなと仲良くなるの、怖い?」 「怖い、だと? ウチがそんなつまらない理由で──」 「だってアズ、みんなのこと嫌ってるようには見えないんだもん。むしろ、そうじゃなくて自分が嫌われようとしてるみたい。ねえ、なんでなの? どうしてアズは、みんなに嫌われようとするの?」 「────」 「もしかして、そうしたらアズが死んじゃっても、誰も傷付かないから?」 「──ぁ」 「……ウチは、天才だ。賢くて、可愛い。だから、わかる。この戦争、ウチたちワルキューレの生存率は高くない。この二十人も、ほとんどが死ぬ」

    1 20/12/08(火)22:04:31 No.753370814

    「死ぬってわかってるんだよ。なのに、お前らと仲良くする? 馬鹿言え。そんなの、デメリットしかない。ウチのパフォーマンスが下がったら、もっと大勢死ぬ。だから」 「だから、アズは誰とも仲良くしない? 嫌われてる自分が死んじゃっても、誰も傷付かないように。それに、死んじゃった誰かを好きでいないように」 「最初から、ウチはウチが生き残ることを計算に入れてない。他のワルキューレもだ。ウチたちは最初の時間稼ぎにしかならない。だが、その時間が必要なんだ」 「いいか? ウチたちは誰も、生き残って未来に貢献することなんて望まれてない。ウチたちの役目は時間稼ぎと、後続のためにせいぜい明るく燃える薪になることだ!」 「────」 「そんな場所で、仲良くお遊戯会か? お前らは肝心なことがわかってない! だから、気軽な馬鹿話で笑ってられるんだ! 馬鹿め、馬鹿め……大馬鹿共め!」 「──でも、アタシはもう、アズが死んじゃったら悲しいよ」 「──ぁ?」

    2 20/12/08(火)22:05:03 No.753371000

    「ミミはね、島のお爺ちゃん、お婆ちゃんを安心させに来たんだよ」 「……なに、を」 「ルイルイは隠してるけど、元アイドルで、皆の笑顔の為に戦いたいんだって。華は聖戦士で運命で巫女で充血の邪眼とか色々言ってるけど、あれも自分を奮い立たせる為のおまじない。……渚ちゃんと遊馬ちゃんは、縁ちゃんが大事なだけ」 「───」 「他のみんなも、ちゃんと戦いたい理由があるの。怖いけど、怖いのと戦う理由はちゃんとある。それに、危ないことも分かってる」 「アズ。あたしは、アズが死んじゃったら悲しいよ。それは、もう手遅れなの」 「だ、から……ウチは最初から寄ってくるなって、そう言ってただろうが。なのに、それを無視してお前はズカズカと……そのせいで……」 「うん。もう、あたしが死んじゃっても、アズのパオーンは落ちちゃうと思う」 「パフォーマンスだ、馬鹿……」

    3 20/12/08(火)22:05:40 No.753371206

    スレッドを立てた人によって削除されました このアニメつまらな過ぎ

    4 20/12/08(火)22:05:58 No.753371314

    「……ウチは、嫌だったんだ。お前らのことなんか、知りたくなかった」 「みんな、死んじゃうから? ……でも、いつかはそうなるよ。アタシもアズも、ここにこなくても、出会わなくても、いつかはそう。だから」 「……だから?」 「だから、なんだよ? だから、何が言える。お前に、答えが出せるのかよ」 「──だからそれは、アズがなんとかしてよ」 「なぁっ……!?」 「だって、アタシ、頭悪いもん。でも、アズが言ってるみたいになっちゃうのはすっごいやだ! だから、アズが何とかして! 天才なんでしょ?」 「おまっ……!? それができたら苦労なんてないだろ! それができないから……」

    5 20/12/08(火)22:06:22 No.753371445

    「どうして? やってみたの? ううん、まだやってないよ!」 「無理だ! 計算したんだ! データが証明してるんだよ! 欧州で踏ん張ってる奴らのデータを基に、日本の今後をシミュレートした。ヨーロッパや北米とは国土の広さが比較にならないから、日本は今後、どんどん劣勢に陥って……」 「でも! その外国のデータには、アズがいないよ!」 「───」 「そのデータには、天才のアズがいない。アタシや、他のみんなも! ちゃんと、ヒコーキもらってからでも遅くないよ。一緒に、頑張ろう!」 「がんば……そんな闇雲な方法で、しくじったらどうする!?」 「──その時は、アタシがアズと一緒に死んであげる」

    6 20/12/08(火)22:06:49 No.753371582

    「そのときは、アタシが一緒に死んであげる。絶対、アズを一人にしてあげない」 「なん、で……お前、ウチになんで、そこまで……」 「ん~、分かんない! でも、最初アズを見た時から思ってたんだ。アタシは、この子と一緒に戦ったり、笑ったり、泣いたり怒ったりするんだって」 「───」 「だから、アズが死んじゃうなら、アタシも一緒に死んであげる。アズに何とかしてってお願いするアタ シが、アズにしてあげられるのはそれぐらいだもん」 「あ、でも、一緒に死んじゃうよりは、一緒に生きたいかな? アタシ、アズとしたいこといっぱいあるから。やり残したままじゃもったいないよー」

    7 20/12/08(火)22:07:32 No.753371816

    「……ウチが頑張ってる間、お前は何してるんだよ」 「うーん、そだね。あ! アタシ、料理とか洗濯とか掃除とか、一通り母さんに仕込まれてるからいっぱい役立つよ。アズ、生活だらしないでしょ? 手伝ってあげる」 「……だらしないとか、勝手に決めるなし」 「えー、いつも寝癖すごいじゃん。制服のアイロン掛けと靴磨きも適当だし。ダメだよ、アズ。せっかく美人なんだから」 「ど、どんな状態でも、ウチが美人なのは変わらないだろ」 「変わらないけど、もっと可愛いの! だから、アタシって役に立つよ?」 「……ウチは、嘘つきは嫌いだ。だから、できない約束なら、するなよ」 「うん、大丈夫! アタシも、約束破りは嫌だもん。指切り、する?」 「バカ。そんな、子どもっぽい誓い……」 「じゃあ、やらない?」 「……する」 「指切りげんまん、嘘ついたら針千本のーっます! 指切った!」 「──切った」

    8 20/12/08(火)22:08:25 No.753372144

    Sakura下巻より抜粋

    9 20/12/08(火)23:02:43 No.753391912

    0レスで沈みました お前ら絶対に許さんからな