20/11/29(日)22:38:20 昨日の... のスレッド詳細
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20/11/29(日)22:38:20 No.750761774
昨日の「」嬢様ダイススレでレブルの話になりましたので便乗して書かせていただきました このスレ自体はダイススレではありません 思いっきり三次創作ですのでご了承下さい あらすじ レッドがブルーをデートに誘い、失敗続きとなるがそんなレッドにもブルーは付き合い続ける…
1 20/11/29(日)22:39:13 No.750762149
「明日、映画見に行かないか?」 「うん。いいわよ」 ある日の夜でのビデオ通話。 レッドの急な誘いをブルーが快諾した。 「誘っておいてなんだけどいいのか?」 「どうせ暇だったしね。何よりあのレッドからのデートのお誘いだもの」 デート、という単語にレッドの胸が高鳴る。 自分からそのために誘っているのだが言葉にされると意識してしまう。 「それで?あのバトルバカなレッドからデートのお誘いなんてどういう風の吹き回しかしら?」 「…まあ、オレにだってそんな日くらいあるよ」 口籠もりながらレッドは答える。 「まあどっちでもいいわ。アタシはレッドとデートするだけでも嬉しいから」 「…そうか」 まっすぐにそう言われると照れてしまう。
2 20/11/29(日)22:39:31 No.750762294
「じゃ明日ね。おやすみ」 そう言ってブルーは通話を切った。 デート受けてもらえてよかった。 嬉しいと言ってもらえてよかった。 明日のデートがますます楽しみになってきた。 寝坊しないようにしようとレッドは思った。
3 20/11/29(日)22:39:50 No.750762451
「お待たせ!」 「いや、オレも今来たところだ」 待ち合わせ時刻より少し早めに2人は合流した。 以前はレッドが遅刻したが今回はその反省から早めに着いていた。 「デートなのにいつもの服装?」 「ブルーだってそうじゃないか」 「アタシはレッドがそう来ると予測してたからいいのよ」 読まれてた。 「デート用におしゃれしようとしたけどピンと来るのがなくて結局いつものになったんでしょ?」 「……その通りです」 そこまで読まれてた。 「レッドと付き合い長いんだからこのアタシが予測できないわけないじゃない」 オホホホと笑うブルーにこいつには敵わないなとレッドは思った。
4 20/11/29(日)22:40:13 No.750762594
道中、レッドの腹が鳴った。 それも大きな音で。 「すごい音鳴ったわね」 「いやぁ、あはは……」 デート中に恥ずかしいところを見せてしまい赤面してしまう。 「ちょっと早いけどお昼にしましょう。映画館の近くだとどこも混んでると思うし」 「はい……」 ブルーに気を使われてしまい、レッドはますます恥ずかしくなった。 「どこにする?ガラル料理かカロス料理かたまには行ってみようか?」 せっかくのデートだ。 多少はカッコつけてみたい。 「それ、このあたりの店でいくらかかるか分かって言ってる?」 「いやそんな大丈夫だって」
5 20/11/29(日)22:40:38 No.750762764
「これでも?」 ブルーにポケギアを突きつけられ、その画面を見て驚愕した。 この付近の店のメニューの値段だが高い。 桁をひとつ間違えてるのではと言いたくなるくらいに高額だった。 自分の財布の中身では一品頼むのが限度でこの空腹を満たすには至らないのは明白だった。 「あ、アタシあそこがいい!」 そう言ってブルーは牛丼屋を指さした。
6 20/11/29(日)22:41:20 No.750763089
「お待たせしました。牛丼定食お二つです」 「じゃ、いただきます」 「いただきます」 店員に運ばれてきた料理に早速食べ始める。 「いいのか?デートなのに牛丼屋で」 「いいのよ。無理に高い店行かなくてもレッドと一緒ならね」 そう言われてレッドの胸が高鳴る。 と、目の前にスプーンが差し出される。 「はい、あーん」 「あーん…」 抵抗する気も起きず、ブルーに促されて食べさせられる。
7 20/11/29(日)22:41:37 No.750763202
「美味しい?」 「ああ、うん」 もともと美味しいのもあるが、ブルーに食べさせてもらえたことでより美味く感じる。 「でしょ?アタシに食べさせてもらえたんだからね」 まるで心を読んだかのように言うブルーの笑顔がレッドの心に染み渡った。
8 20/11/29(日)22:41:59 No.750763364
食事を終え、店を出て再び映画館へと歩いていく。 「それで、どんな映画観るの?」 「恋愛ものみようと思うんだ。何か話題になってる映画があるらしくて」 「上映時間間に合う?」 「まだ1時間くらいあるし大丈夫だよ」 と、手に柔らかいものが握られてることに気づいた。 手に目を向けるとブルーと手を繋いでいた。 どうやら無意識にそうしていたようだ。 気がついてしまうと途端に照れてしまう。 「どうかした?」 ブルーはいつも通りの様子だった。 「いや、その…」 「もしかして手繋いでて照れてる?」 「…うん。意識して女の子の手握るなんて初めてだし」
9 20/11/29(日)22:42:22 No.750763541
手から伝わる彼女の手の温もりや柔らかさがよりレッドの心から落ち着きを奪っていく。 「なんでブルーは平気なんだよ」 「アタシだって意識はしてるわ。でもそれよりレッドと手を繋いでると嬉しいって気持ちの方が強いから」 その言葉にますます照れてしまい、レッドは空いた手で頭をかいた。 ここまで気を使わいつつもレッドは思う。 おそらく自分たちは相思相愛だろうと。 ブルーもそれには気づいているだろう。 だが長い付き合いではあるが距離はあまり変わってなかった。 このままではいけない。 そろそろ次に進みたい。 多分ブルーも待ってくれているのだ。 自分から行こう。 そう決意してデートに誘ったのだ。 今回は想いを伝えよう、とレッドは改めて決意した。
10 20/11/29(日)22:42:47 No.750763723
(……なんだこれ) 映画を観て真っ先にレッドが浮かんだ感想がそれだった。 2人の男女が出会い、デートを重ねて距離を縮めていく。 男女が抱きしめあい、遂に想いを告げようとしたその瞬間、いきなりサメハダーの大群が襲いかかってきた。 普段ならポケモンが出たことに興味を持つところだがあまりに唐突すぎてただ驚きしかなかった。 男側が手持ちのメタグロスで応戦。 女を守るべく戦うがメタグロスも暴走してサメハダーと共に男女や市民に牙を向けた。 そのメタグロスとサメハダーが暴れるシーンがすごく長かった。 体感時間でだがおそらくこの映画の尺の半分以上がここだった。
11 20/11/29(日)22:43:07 No.750763854
しかもメインのはずの男女がそれらのシーンで出番が少なく、棒読みのモブが逃げ惑うばかりであった。 その上メタグロスやサメハダーの合成が雑でもあった。 何体かは明らかにゲームセンターで取れるような可愛らしいぬいぐるみが使われてたのもシュールさに拍車をかけていた。 最後は男はメタグロスとの絆を取り戻してサメハダーたちを倒し、女と幸せなキスをして終了となった。 だが明らかに尺が足りておらず、その後男女や街がどうなったかは描写されずただただスタッフロールが映るだけのエンディングで締めとなった。 どこが恋愛映画なんだろう、とレッドはぼんやりとした頭の片隅で思った。
12 20/11/29(日)22:43:32 No.750764043
シアターに照明がつき、ブルーを連れて退室した。 彼女は感情が消えたかのような力の抜けた表情をしていた。 おそらく自分も同じような顔をしてるだろう。 「…ごめん」 「レッドは悪くないわ…。あんな映画だなんて予測できるわけないし…」 同時にため息をつく。 「…口直しに、もう一本映画観るか?」 「そうね…」 なんでもいい。まともな映画を観たい気分だった。 「何にする?ってもう大体満席だな…」 「もう席が空いてるのならなんでもいいわ…」 唯一席を取れたのはタウリナーΩの映画だった。
13 20/11/29(日)22:44:14 No.750764326
(…なんだこれ) 二本目の映画を観て真っ先にレッドが浮かんだ感想がそれだった。 適当に選んでみたため、タウリナーΩへの知識自体なかったがそれを差し引いてもストーリーがよくわからなかった。 唐突な歴史改編。タウリナー同士の急な敵対。メインキャラが長い間出てこなくなる。よくわからないタイミングでの敵味方の裏切り。 それでも前のよりはアクションがいい分マシであった。 と、耳元にブルーの囁き声が聞こえた。 「さっきのよりはまだこっちの方がいいわ」 その後、耳に息が吹きかけられた。
14 20/11/29(日)22:44:36 No.750764473
耳たぶに少し柔らかいものが触れた感触もする。 おそらくブルーの唇がこちらの耳に触れたのだろう。 そう思うと耳に意識を奪われる。 映画の内容を差し置いても、ブルーの唇の感触の方に関心が向いてしまい鼓動が速くなる。 その後の映画の内容は全く頭に入らなかった。
15 20/11/29(日)22:44:58 No.750764620
「…ごめん。今日のデート失敗続きで」 帰り道の途中、レッドは謝罪した。 頭の中は後悔でいっぱいだった。 あの時もっと上手くやれてたら。 その思いで押しつぶされそうだった。 「こんなはずじゃなかったんだ。ほんとはもっとブルーにいいところ見せたかったんだ。 でも服もいつものだし食事もいいところ決めれなかったし映画は二本ともアレで…」 「ありがとう、レッド」 ブルーの礼と共に手に柔らかい感触がする。 手を見るとブルーに手を握られていた。 「レッドがアタシのために一生懸命頑張ってることが、アタシは嬉しいの。 空回りはしてるけど、それでもレッドがアタシを楽しませようとしてくれてるからだってわかるから。 その気持ちだけでもアタシは幸せなの」 ブルーに繋がれた手の指にブルーの指が絡みつく。 そして恋人がするような繋ぎ方になった。
16 20/11/29(日)22:45:23 No.750764786
「こうやってあなたと手を繋いだりおしゃべりしてるだけでも、アタシは今すっごく楽しいって思えるわ」 ブルーが柔らかな笑みを向けてくる。 それだけでレッドは今までの後悔が吹き飛んだ。 自分はちゃんとブルーを楽しませることができたのだと。 それに、失敗した自分を気遣ってくれるブルーがレッドにはより愛おしく思えた。 この人とずっと一緒にいたい。 その思いが強くなっていく。 この思いを伝えたい。 そう思ったレッドは真剣な顔になり、ブルーを見つめて口を開けた。 「ブルー!オレ…!」 「レッド。今日のお礼させて」 こちらの発言を遮るかのようなブルーの申し出。 だが少し強めの口調だったため、黙って彼女に続きを促す。
17 20/11/29(日)22:45:44 No.750764917
と、ブルーが口を突き出し、こちらへと顔を近づけてきた。 「目、閉じて」 その言葉に従い、レッドは瞼を閉じた。 これからされることを想像し、瞼の裏に浮かべてしまう。 心臓の音が大きく聞こえる。 気配が近づいてくる。 そして、レッドの唇に柔らかいものが触れた。 うっすらと目を開けてみる。 と、ブルーの顔が見えた。 だが、予想よりも遠くにその顔があった。 (……え?) 目を大きく開けて確認する。 すると、レッドの口にブルーの指が押し当てられていた。 「キスしてくると思った?」 顔を赤くしながらレッドは頷いた。
18 20/11/29(日)22:46:03 No.750765070
「残念。ここから先はまだお預けよ」 正直期待を裏切られて、レッドは落胆した。 勝手に期待したので彼女に怒りなどはないが、それでも口付けしてもらえなくて残念だという気持ちを否定できなかった。 と、ブルーは指をレッドの口から話し、自分の唇に触れされた。 「アタシと本当にキスしたいなら、恋人になってからね」 こちらを優しく見つめながらのブルーの言葉にレッドは硬直した。 「今日は楽しかったわ。また誘ってね♪」 そう言うとブルーはまたレッドの唇を指で触れて、走り去っていった。
19 20/11/29(日)22:46:24 No.750765224
取り残されたレッドは混乱していた。 ここから先はお預け。 キスしたいなら恋人になってから。 また誘って。 (これって、オレと恋人になりたいってことだよな…) そしてブルーに二度も指で唇を触られた。 これは間接キスではないだろうか。 それも2回目はブルーが口をつけた箇所を触れさせられた。 自分でも唇に指を触れてみる。 当然だがブルーの細く柔らかな指とは異なり太く固かった。 それと手を繋いでた時の感触も思い出す。 もっと彼女の指に触れたい。 できれば唇にも。 次のデートは彼女をもっと楽しませるように頑張ろう。 そうレッドは決意した。
20 20/11/29(日)22:46:43 No.750765339
ブルーは帰宅して早々にベッドに飛び込み、枕に顔を埋めた。 足をバタバタと動かして羞恥を紛らわせる。 つい逃げてしまった。 自分たちが両想いなのは前からわかっていた。 レッドが自分を楽しませようと張り切っていたのもわかっていた。 その度にブルーの胸が幸福感で満たされていった。 でも告白されそうになると照れからつい逃げてしまった。 改めて自分の唇に指を触れてみる。 当たり前だがレッドの少し固い唇と感触が違った。 それと手を繋いでた時の感触も思い出す。 もっと彼の指に触れたい。 できれば唇にも。 次のデートは彼の告白から逃げないように頑張ろう。 そうブルーは決意した。
21 20/11/29(日)22:47:30 No.750765679
それからしばらく経ち。 「なんでオレたちのデートが書かれた本が販売されてるんだ…!」 自宅でブルー共々すごしていたレッドはネットでの自分たちの同人誌がカントーで完売したというニュースに驚愕していた。 「だって、アタシが情報流して出版にOK出したもの」 「ブルー!?」 ブルーの予想外の発言にレッドはさらに慄いた。 「いいじゃない。もうアタシたち付き合ってるんだから」 「そういう問題じゃなくてな…」 レッドの抗議はブルーからのキスで黙らされた。
22 20/11/29(日)22:47:46 No.750765806
至近距離からブルーと視線が絡み合う。 手は恋人繋ぎにまでされていた。 唇と唇。 目と目。 手と手。 それぞれの感触を味わい、または視線を交わし合う。 しばらく経つと、ブルーは唇を離して笑った。 「もう恋人だから、キスしても大丈夫よ♪」 今度はレッドからブルーに口付けた。
23 20/11/29(日)22:48:00 No.750765909
以上です 閲覧ありがとうございました
24 20/11/29(日)22:48:38 No.750766179
お疲れ様 本当ひどいなクソ映画…
25 20/11/29(日)22:49:46 No.750766609
今日のダイスでもレブルだったな…
26 20/11/29(日)22:50:09 No.750766746
ガラル料理ってカレーか…