虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

20/11/26(木)00:26:55 No.749535822

ズキリと痛む頭で目覚めた。どうにも、身体が気だるい。 手足を動かすのも億劫だけど、重い瞼を開けるくらいなら。 ゆっくりと開ける視界。見えたのは、間近に居座る前原圭一の気持ち良さそうな寝顔。 なんて、間抜けな顔をしているのか。なっさけないったらありゃしない。 それにしても、昨夜は何をしていただろうか。 確か、本家に居た。部活の面々と、お祭り騒ぎをしていた覚えがある。 ……そこで、皆して酒を飲んだ。お姉が悪ふざけで場に出した物だ。 飲んで、騒いで。それから先の記憶が思い出せない。頭が痛む。 無理するのも馬鹿らしい。思考の海に沈むのを諦め、もう一度前を見る。 ……よく見ると、この男は、裸だった。私は、この男の胸に寄り添うように、眠っていたのだ。 あぁ、ようやく気付いた。私も、裸だった。 同じ布団の中で、抱き合っているんだ。 ……下腹部が痛い。脳裏に浮かぶ恥ずかしい言葉の数々と、それより恥ずかしい、この男が返した言葉の全て。 遠くに見える時計は、もう誰かが起きてくる時間を示しているが。見られてしまっても、いいか。 男の首筋。散々付いている赤い痕を一つ増やして、目を閉じた。