ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
20/11/23(月)22:35:36 No.748947516
泥の名台詞と名シーン https://seesaawiki.jp/kagemiya/ https://zawazawa.jp/kagemiya/
1 20/11/23(月)22:44:37 No.748951623
https://seesaawiki.jp/kagemiya/d/%a5%a6%a5%a3%a5%ea%a5%a2%a5%e0%a1%a6%a4%d9%a1%bc%a5%ea%a5%c3%a5%b8 因縁欄に付け加えるだけ付け加えたので宣伝&こんな解釈でよろしいですか練った「」ゲミヤたちという報告
2 20/11/23(月)22:51:06 No.748954300
偉い 因縁更新は偉いぞ
3 20/11/23(月)22:52:32 No.748954898
因果更新は良い文化とされる
4 20/11/23(月)22:53:45 No.748955477
おつおつ
5 20/11/23(月)22:58:00 No.748957133
>因果更新 スキルでありそう
6 20/11/23(月)23:01:54 No.748958557
全文検索では因果更新 に該当するページは見つかりませんでした。
7 20/11/23(月)23:02:21 No.748958730
因果晒しとかならあるんじゃないか
8 20/11/23(月)23:04:02 No.748959392
因果切断
9 20/11/23(月)23:13:42 No.748962831
因果絶縁
10 20/11/23(月)23:16:13 No.748963797
因果積極大儀
11 20/11/23(月)23:22:49 No.748966097
「…きみは本当に器用だね」 「退屈を紛らわせるのにあれこれとさわりだけ齧ったからな」 素っ気ないジゼルの返事を耳にする蘭の頬はやや赤く染まっていた。 椅子に腰掛けて伸ばされた右足は台の上に乗せられ、その足の指に先程からずっとジゼルが触れていた。 爪の1枚1枚にやすりをかけて磨いている。目つきは真剣で、工芸品を作る職人のようだ。 それがあんまりに丁寧なもので、蘭は自分の足が繊細な硝子細工にでもなったような気がして気恥ずかしくてしょうがない。 「それにしてもこんなに本格的なことをするとは思ってなかったよ」 「お前が杜撰なだけだろ。蘭はもっと自分の体に頓着したほうがいい」 ガーゼで爪に付着した滓を拭う作業を見ながら、女の子って大変なんだなと他人事のように蘭は呟いた。 たまたまそういう話題になって、なら私がやってやろうかというジゼルの申し出に軽い気持ちで頷いたのが始まりだった。 風呂上がりの蘭を部屋で待ち構えていたのは道具を一式揃えたジゼルだ。いきなりニッパーを手にした時はちょっと後悔したが遅かった。 足の爪を切ったり削ったりして形を整えられ、甘皮を除去され、その間蘭はされるがままだった。
12 20/11/23(月)23:23:04 No.748966172
「足の爪なんてどうせ誰も見やしないのに」 「優等生とは思えない言葉だな。講義でも美は秘するところこそよく磨けってここでも散々教えてるだろ」 「…なんでサボり魔の君がそれを知っているんだい」 「他の魔術の講義よりは暇潰しになるから」 そういえば講義室の隅にいた気がする。魔術というよりエステティシャンのスクールみたいなあの講義に。 髪がどうとか化粧がどうとか。女魔術師にとっては最後の生命線となり得るので怠ってはいけないとか。 蘭はあまり興味を持てなかったのだが、ジゼルにとっては逆だったらしい。 話している間にまた1枚ジゼルが爪の表面を磨き終えた。まるで真珠のような光沢を帯びていて自分の足の爪ではないみたいだ。 ジゼルはすぐにまだ終わっていない薬指へやすりをかけ始めた。白木の小枝みたいに細いジゼルの指が足の指に絡みつく。 獲物を捕らえた蜘蛛のように素早く怪しい動きだった。少なくとも蘭にはそう見えた。 変な気分になってくる。椅子の上でもじもじとしながら、蘭は作業に集中するジゼルを軽く睨んだ。 「ひょっとして楽しくなってないかい?ジゼ」 「…?まあ、どうと聞かれれば悪い気分ではないかな」
13 20/11/23(月)23:23:17 No.748966277
ジゼルにしては素直な返事だった。意外に思い、蘭はぱちぱちと瞬きをした。 「へえ。それはどうして?」 「決まってる。本当に大事なものは綺麗に手入れしておかないと気がすまないんだ。 これまではハーモニカくらいだったけど、今はひとつ増えたからな」 ジゼルの口ぶりは何かを意識したという様子もなく、当然のことを口にしたかのようだった。 一方の蘭は頬の赤らみの濃度を更に濃くしていた。ぎょっとして足を引っ込めかけたくらいだ。 ジゼルは普段は好意を素直に伝えることを恥ずかしがる癖に、時折こんなふうに巨大な感情をあっさりとぶつけてくる。 そういう時は決まって本人は気づいていない。当たり前のことだとしか認識していないのだ。 と、休むこと無く動いていたジゼルの手がふと止まった。 蘭の顔をまじまじと見つめてくる。少しだけ頬が紅潮していた。 「蘭の裸足の裏までつぶさになっているのって何だかいやらしいな」 「今更だよ!何できみは今そういうこと言うのかなぁ!」 溜め込んでいた恥ずかしさを噴出させ、手元にあったクッションを引っ掴んで蘭はジゼルに投げつけた。 顔面にクリーンヒットしてジゼルは僅かに後ろへよろめいた。