虹裏img歴史資料館

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20/11/22(日)21:47:27 遠くか... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1606049247916.png 20/11/22(日)21:47:27 No.748588414

遠くから、笑い声が聞こえる。 今頃は、授業も終わって放課後かな。 普段なら。みんなと部活の時間だ。 だけど今日は、今は。 膝に顔を埋めて、外の全てをシャットアウト。 ……今だけは、みんなと居たくないよ。 「……よっ」 なのに。なんで見つけちゃうのかな。 ビクリと震えて、声が聞こえた前方をゆっくりと見上げる。 恐る恐る、見上げて、名を呼ぶ。 「……圭、ちゃん」 あんな事があったのに、圭ちゃんは笑顔で立っていた。 「部活の部長たる園崎魅音ともあろう者が、こんな場所で何やってんだよ?」 いつも通りの口調で話しかけてくる圭ちゃんは、優しい。 でも、無理だよ。

1 20/11/22(日)21:47:41 No.748588559

「……あんな事あって、戻れるわけないじゃん」 「……」 吐き捨てるように放った言葉は、自嘲のつもりだった。 「……あっ」 放ってから、圭ちゃんに八つ当たりしてるような物だと気付けた。 「……ごめ、ん」 「気にしてねぇよ」 優しい圭ちゃんの声が、いつものように心を擽る。 それがどうしようもないくらいに、嬉しい。そんな圭ちゃんに向けて放ってしまった言葉が、悲しい。 ……だから、縋りたいよ。 「わた、し」 「うん」 「……わたしは、梨花ちゃんに何もしてないよ」

2 20/11/22(日)21:47:55 No.748588712

昨日までは、普通だったのに。仲良しだったのに。 今朝登校してきた梨花ちゃんは、何も変じゃなかったのに。 昼休みに、何かがおかしくなったんだ。 私を見て、梨花ちゃんが泣き出した。 私に酷い事をされた。私が怖い。近寄らないで。 肌を掻き毟りだす梨花ちゃんに、声をかけようと近づいたら……。 梨花ちゃんが、口を両手で押さえて、そして。 ……思い出したくない。 「わたし!酷い事なんてしてない!!するわけない!!」 「なのに、みんな、わたしを見るんだよ……レナも沙都子も、先生もみんな……」 「なんで……わたしを責めるように見るのよぉ……!」 違う。わたしじゃない。わたしはそんな事しない。 叫んでみたけど、何も変わらなかったみんなの目。 それがこわくて、逃げ出した。

3 20/11/22(日)21:48:13 No.748588902

「怖い……みんなが、怖いよ……」 「魅音……」 また顔を膝に埋めたわたしを心配するように、圭ちゃんはわたしを呼ぶけれど。 今も……ううん、今が、一番怖いよ。 もしかしたら圭ちゃんが、わたしを疑ってるんじゃないかって。 そんな事されたら、そう言われたら、きっと、耐えられない。 ……期待を壊されるくらいなら、いっそ。 「圭ちゃんだって、わたしを疑ってるんでしょお……!」 言ってしまえば良い。誘ってしまえば良い。 そうと覚悟してしまえたなら、いくらか優しい傷になるから。 「……なぁ、魅音」 身構えていたわたしを引っ張り出すように、誰かの手が顔を上げさせる。 そして、視界が白に染まった。

4 20/11/22(日)21:48:31 No.748589062

「魅音」 圭ちゃんだ。圭ちゃんに、圭ちゃんの胸に、抱きとめられてるんだ。 変だ。こんな状況なのに。悲しくて怖かった筈なのに。 ……あったかい……おちつく……。 「オレ、さ。前に、魅音に酷い事したんだよ」 「……え?」 圭ちゃんが口走った言葉が、一瞬理解できなかった。 「信じてくれた魅音に、レナにも、酷い事したんだ」 ……そんな記憶、無い。圭ちゃんに酷い事された覚えなんて、無い。 「……だけど。魅音は許してくれたんだぜ?仲間を信じられなかった、どうしようもないオレを、さ」 許す……?そんな事も、した覚えが無い。許す許さないじゃなく、そういう事なんてされてないから。 「梨花ちゃんはきっと、魅音じゃない魅音に酷い事されたんだ。それが、魅音にぶつかってきたんだ」 「圭ちゃん、一体、何の事……?」 「ハハッ。まぁ、信じて貰えなくたって良いさ。オレが、今度は間違えないって決めただけの話だからな」

5 20/11/22(日)21:48:47 No.748589223

わたしじゃないわたし?今度?間違えない? 圭ちゃんの言葉が、全然わからない。 ……だけど。 圭ちゃんがわたしを想って、こうして抱きしめてくれてるのだけは、わかるよ。 「魅音」 圭ちゃんが、わたしの頭を撫でる。 「やってないのに、やったって言われるの、苦しいよな。だってそれは、魅音じゃないのにな」 優しく、撫でる。 「オレは、魅音を信じるよ」 撫でる度に、わたしの何かが剥がれて、崩れてく。 「オレは、魅音を守るよ」 崩れていったその先に、どうにか抑えこんでいたモノがあったのに。 「オレは、何があったって魅音を、許すよ」 圭ちゃんに、あっけなく、吐き出させられちゃった。 「うわぁあああああああん!!」

6 20/11/22(日)21:49:00 No.748589335

圭ちゃんの胸の中に、全部吐き出した。 理不尽も、恐怖も、全部涙に変えて。何もかもが、熱い雫に変わっていく。 「泣き終わったら、仲直りしようぜ」 圭ちゃんは撫でながら、諭すように口にする。 「ひっく……グス……で、でも……」 「大丈夫だって。もう一回、落ち着いて話し合えば、元通りになれるさ」 「……」 怖い。レナの問いただすような目が、沙都子の信じられないモノを見るような目が。 ……梨花ちゃんの、包み隠さない恐怖が映る、目が。 「大丈夫だって言ったろ?オレも、力貸すからさ」 聞こえた言葉に縋るように。圭ちゃんを、見上げる。 「へへっ!この口先の魔術師に任しとけ!」 ……あぁ。圭ちゃんの笑顔は、きっと不思議なチカラがあるんだ。 さっきまでずっと暗い思考が頭を渦巻いてたのに。もうそんなモノ、欠片程も無くなっちゃうんだから。 最後にもう一度流れた涙が、圭ちゃんに拭われて。ようやく、圭ちゃんから離れられた。

7 20/11/22(日)21:49:11 No.748589450

「行こうぜ魅音!言いたい事、お前もあるだろっ!」 ……手を、握られた。 いきなり何すんのさとか、今は手汗がどうとか、そういう思考が巡って。 いつものわたしに戻ってこられたんだって。やっと、笑えた。 握られた手を、握り返す。向けられた期待に、応える。 ……正直に、わたしの全てを話す。 これが今のわたしに、出来る事だった。 ただそれだけなのに、なんでここまで塞ぎ込んでいたんだろう。 ……うん、きっと、この繋いだ手が答え。 「……頼りにしてるよ!圭ちゃん!」 「おう!」 一つ笑い合ってから、もう一度学校へ戻ろう。 もう、一人じゃないから。信じてくれる人が、居るから。 ……圭ちゃんが、居てくれるから。 だから、向き合えるよ。

8 <a href="mailto:s">20/11/22(日)21:50:11</a> [s] No.748589965

梨花は惨劇のトラウマから普段通りに復帰してる途中で絶好のチャンスを逃がすのが結構似合ってると思うのですよあうあう

9 20/11/22(日)21:54:58 No.748592479

うんこまみれになった挙句恋敵の踏み台にされた梨花ちゃま…

10 20/11/22(日)21:55:21 No.748592653

この便槽狂、悪いけど私はここでリタイアさせてもらうわ…!

11 20/11/22(日)22:25:11 No.748607376

令和は平成より昭和寄りだから濃厚な圭魅が溢れ出ても何の不思議もない

12 20/11/22(日)22:34:33 No.748611625

圭ちゃん孤独な方の味方になるから…

13 20/11/22(日)22:35:42 No.748612186

改めて思うが鬼隠し完全インストールした圭ちゃんはルールx特攻すぎる…

14 20/11/22(日)22:38:37 No.748613480

こんなのNTRじゃない…!

15 20/11/22(日)22:43:06 No.748615578

みんな他のカケラインストールできれば…

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