虹裏img歴史資料館

画像ファイル名:1604324547042.png 20/11/02(月)22:42:27 No.742697139

し……詩音のやつぅうう……！ 私は先日会話した双子の妹の顔を思い浮かべて憎々しげに表情を歪めた。 『お姉～、女の子らしい格好したいしたいって愚痴るくらいなら、たまにはしっかりそういう格好して出掛けなさいな』 『私にもイメージってもんがあるの！　そ、それに恥ずかしいし……女の子ぽい格好するなら詩音になればいいし……』 『はー！私と同じ顔でうじうじするんじゃない！あとすぐ詩音に逃げるのやめてください。甘えです！』 『うぅう～……』 『はぁ……それじゃ鹿骨市の方にでも出掛ければいいんじゃないです？そっちで知り合いに会うことなんてないでしょうし……』 そこで頷いてしまった自分を呪う……！　目の前にはクラスの気になる男子である前原圭一の姿……私は咄嗟に笑顔でごまかそうとした。 「は、はろろ～ん？圭ちゃん」 「……いやお前、魅音だろ？」 なぜばれてる！？いや、普段ならそれでもごまかしきるところだけど、フリッフリの服を着てるせいでペースが乱れる……！ 「それじゃおじさ私は帰るからぁー！」 「待て待て……そんな可愛い格好してるのに勿体無いじゃねぇか」 …………。 …………やっぱちょっとだけ残ろうかな。