ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
20/09/09(水)22:26:54 No.726112000
激しい雨の中レッドは走った。 天気が荒れそうだと判断したので山籠りを急遽中止して帰宅しようとしていたが遅かった。 マサラに到着した途端に大雨になってしまった。今から引き返すよりは自宅の方が近いので一気に走り抜けようとしたが一歩一歩進むごとに雨に激しく打たれてもっと早く帰ればよかったと後悔した。 そうしているうちになんとか自宅にたどり着いた。寒さで震える手をポケットに突っ込んで鍵を探す。 感覚が鈍った指での見えない箇所の捜索に手間取る。 ようやく鍵を見つけて取り出したが握力まで鈍ったようで取り落とした。 鍵を拾い上げ、ドアの鍵穴に刺そうとする。 が、レッドがそうするより前に勝手にドアの鍵が開けられ、ドアも開いた。 「お帰りなさい!ご飯にする?お風呂にする?それともア・タ・シ?」 なぜかエプロン姿のブルーに笑顔で迎えられた。
1 20/09/09(水)22:27:30 No.726112231
「って冗談言ってる場合じゃないわね」 ずぶ濡れのレッドの姿を見てブルーは真面目な顔になる。 「どうせ濡れて帰ってくるだろうと思って、悪いけど上がらせてもらったわ」 ブルーはタオルをレッドに被せて雨水を拭っていく。 「ああ…、ありがとう…」 困惑しながらも礼を言うレッド。 「もう、予想以上に酷いじゃない!手もこんなに冷たくなって…」 ブルーはレッドの手をとり、自分の両手で包み込んだ。 ブルーの手の温もりが冷えたレッドの手に少しずつ染み渡る。 レッドは思考と呂律が回らず、ただブルーにされるがままになっていた。 しばらくそうされていると、手に感覚が戻って行くのを感じる。
2 20/09/09(水)22:30:56 No.726113494
ブルーはレッドを抱きしめる。 「おい、オレ濡れたまま…」 「いいから!」 ブルーに押し切られて黙るレッド。 しばらくブルーの体温にすがりつく。 「もう、大丈夫?」 「あ、うん」 レッドが答えるとブルーは身体を離した。 「じゃあお風呂入ってきなさい。もうお湯は入れてるから。先にシャワーでぬるま湯浴びて身体を慣らしておきなさい。アタシは着替え用意しておくから」 「ああ…」 ブルーに促され、レッドは浴室に足を運んだ。
3 20/09/09(水)22:31:32 No.726113715
先程のブルーの言いつけ通りにし、ぬるま湯のシャワーを浴びて身体を洗い終えると浴槽の湯に足を入れ、少しずつ身体も浸からせていった。 「……ふぅ」 身体の芯からあったまる感覚に思わずため息が出る。 生き返るような心地よさに身を任せる。 次第に頭にも熱が上っていき、ようやくレッドの思考が正常に戻っていく。 いることには困惑したがブルーに世話になった。 「ブルーに感謝しないとな…」 「あら、お礼なら今度なにか奢ってね」 「いたのかよ!」 ドアの向こう側の脱衣室からのブルーの声にレッドは驚いた。 磨りガラス越しに着替えらしきものを抱えたブルーのシルエットが浮かび上がる。 「着替えここに置いておくわねー」 「ああ、ありがとう」 やりとりの後、ブルーは着替えを置き、次に服を脱ぎ出した。
4 20/09/09(水)22:33:02 No.726114234
「!?」 レッドは思わず目を逸らす。が、気になってチラチラとドアの向こうのブルーの影を見てしまう。 ドア一枚隔てた部屋でブルーが着替えてる 「身体あったまった?」 「あ、ああ。おかげでもう大丈夫だよ」 「そう?」 直後、ドアが開いて隙間からブルーが顔を出した。 下に流れる髪、剥き出しの肩、素足がレッドの目に飛び込んでくる。 「ぶぶぶぶブルー!?」 慌てて浴槽により深く身体を沈めるレッド。
5 20/09/09(水)22:33:14 No.726114309
いきなり長文書く奴(いつもありがとう)
6 20/09/09(水)22:33:32 No.726114422
「ほんとに大丈夫そうね。よかった」 オホホと高笑いして顔を戻そうとするブルー。が、後頭部を出入口の縁にぶつけた。 ブルーの力が緩んでドアが少し開いた。 「あたたたた…」 痛がりながら改めてブルーがドアを閉じた。 「…………」 今、何も着てないのがわかるくらいには色々とブルーの肌が見えた。 この脳裏に焼き付いた素晴らしい光景は墓の下まで持って行こうとレッドは固く誓った。 「…今のはアタシの不注意だから裸見たのはノーカンにしといてあげるわ」 バレてた。
7 20/09/09(水)22:34:05 No.726114594
「あーすごい助かった!ありがとうブルー!」 多少気まずい空気の中の食事も終えてソファーに腰掛けて紅茶で一息つき、元気を取り戻したレッドは改めてブルーに礼を言った。 「いえいえどういたしまして」 隣に座るブルーも落ち着いたのか紅茶を一口飲んで軽く返答した。 「でもどうしたんだよ。オレん家で食事も風呂も用意してくれて」 いいものも見せてくれた、と内心で付け加えるとブルーに睨まれた。なぜバレた。 「…んー、レッドが心配だったっていうのもあるんだけど…」 少し視線を彷徨わせ、ブルーは続けた。 「パパとママがね、今遠くに出張中なの。 アタシは仕事の邪魔かなってマサラに残ったんだけど」 ブルーはため息をつき、 「ダメね。家で1人で過ごすのが寂しくなっちゃってたの。前は1人でも平気だったのに」 苦笑混じりの発言。ブルーにしては珍しい弱気な態度だった。
8 20/09/09(水)22:34:27 No.726114704
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9 20/09/09(水)22:34:29 No.726114714
「どれくらい1人だったんだ?」 「1か月ね。いつ帰って来れるかもわからないらしいわ」 そんなに、とレッドは思った。 思えばレッドの手を握り抱きしめたのも彼女が人肌恋しかったのではないだろうか。ブルーの方こそ心が冷えて温もりを求めていたのではと。 マサラには都会ほど人がいるわけでもないし、ブルーが遠慮なく弱みを見せたり触れられるような仲の人間もそう多くない。 「そろそろ誰かに会いたいと思ってたら大雨が降ってきたから、レッドに会えるかなって」 それで最初テンション高かったのかとレッドは合点がいった。
10 20/09/09(水)22:34:59 No.726114910
「多分わかるよ。ブルーの気持ち」 レッドはブルーに言った。 「オレ、1人暮らし長いから。誰もいない家に帰るのが当たり前なんだけどさ。 みんなと騒いだ後に家に帰ると、寂しいって思うことあるんだ」 紅茶を一口すすり、喉を潤して続ける。 「でもさっきブルーにおかえりなさいって言ってもらえて、驚きもしたけど嬉しかったんだ。誰かが家で帰りを待ってくれてるってこんなに暖かったんだなって」 「…レッドも、そんなこと思ってたのね…」 珍しい弱気な話にブルーは目を丸くしていた。 「みんなには内緒な。特にグリーンはこういうの聞いたら俺のライバルともあろうものがみたいなこと言いそうだし」 「あー言いそう言いそう」 「でもそんなこと言いながらその日1日は付き合ってくれそうだけど」 「グリーンならやりそうよねー」 もう1人の付き合いの長い仲間の話題で2人は笑いあう。
11 20/09/09(水)22:35:27 No.726115085
「…アタシなら、いいんだ」 「ブルーならいいかなって。なんとなく」 みんな逆境にも立ち向かう強いレッドを求めている。レッド自身もそうありたいと思っている。 だけど、ブルーなら弱いレッドも受け入れてくれる。レッドはそんな気がした。 「うん。いいよ」 予感通り、ブルーは軽く笑って受け入れた。 「ありがとな」 「お互いさまよ」 「だな」 弱みを見せ合えるヒミツの関係。 それがなんだか2人にはむず痒くも心地よかった。
12 20/09/09(水)22:35:59 No.726115295
「ブルーさえよかったらさ、家族が帰ってくるまでうちに住まないか?オレも1人だと寂しくてさ」 レッドは思いついたことをそのまま口にした。 ブルーはギョッと目を見開き、その後すぐに半目になった。 「…裸見た女の子に同棲を迫るってレッドのケダモノー」 「い!いや違う!オレそんなつもりじゃ!」 必死になって否定するレッド。それを見たブルーはため息をついた。 「冗談よ。レッドはそういうことを下心なしに思ったことをそのまま言っちゃう男よ」 ズバリ言い当てられてレッドは何も言えない。 「まあレッドのお言葉に甘えさせてもらうわ。代わりにその間は山籠り無しよ?」 「あ、ああうん。そうするよ」 冗談でよかったとレッドは胸を撫で下ろした。
13 20/09/09(水)22:36:23 No.726115437
「よし!じゃあ雨が上がったら一緒に出かけるか!」 「急にテンション上がったわね…」 「誰かがうちに泊まるなんて初めてだしな!」 「あ、日帰りなら1人で出かけてもいいわよ。帰ってこなかったら閉め出すから」 「ここオレんちなんだけど…」 「じゃあ実家に帰らせていただきます」 「ごめんごめんブルーの言うこと聞くから帰らないで!」 そうやりとりしながらレッドは考える。 家に帰るとブルーがおかえりと言ってくれると思うと胸が高鳴るのはなぜだろうか。 ブルーへ特別な感情が生まれてきているのか。 それともそのブルーが裸エプロン姿だからだろうか。 「またアタシの裸思い浮かべたでしょ」 だからなぜバレる。
14 20/09/09(水)22:36:43 No.726115542
以上です 閲覧ありがとうございました
15 20/09/09(水)22:38:36 No.726116246
いいフシ…
16 20/09/09(水)22:39:18 No.726116492
アローラは近い
17 20/09/09(水)22:40:53 No.726117074
レブル最高カメ
18 20/09/09(水)22:41:30 No.726117315
不意打ち怪文書ありがたい…
19 20/09/09(水)22:42:06 No.726117566
レブル怪文書たくさんあって嬉しい
20 20/09/09(水)22:44:21 No.726118458
同棲したらそのまま結婚しろ
21 20/09/09(水)22:44:46 No.726118621
ブルーの裸見ちゃったのならそら何度も思い出すのは仕方ないね
22 20/09/09(水)22:47:09 No.726119565
ブルーの裸で興奮しないのは男じゃないからな
23 20/09/09(水)22:50:42 No.726121033
お互いに弱みを見せ合える関係っていいよね…
24 20/09/09(水)22:53:34 No.726122197
からかい上手のブルー姉さん好き…
25 20/09/09(水)22:55:02 No.726122801
カメちゃんの立てたスレ 礼讃する手持ちたち
26 20/09/09(水)22:57:01 No.726123593
>カメちゃんの立てたスレ >礼讃する手持ちたち カメちゃんは怪文書「」だった…?
27 20/09/09(水)22:57:01 No.726123596
いいものを見た
28 20/09/09(水)22:58:59 No.726124346
イエローにみせてあげたい
29 20/09/09(水)22:59:19 No.726124482
>>カメちゃんの立てたスレ >>礼讃する手持ちたち >カメちゃんは怪文書「」だった…? カメちゃんならそれくらいできる
30 20/09/09(水)23:00:25 No.726124904
>イエローにみせてあげたい 火種を生むのはやめろ
31 20/09/09(水)23:01:53 No.726125447
いっそイエローも一緒に住んでは…?
32 20/09/09(水)23:03:31 No.726126108
>いっそイエローも一緒に住んでは…? それならもうアローラに行かないと…
33 20/09/09(水)23:05:07 No.726126742
裸エプロンで会話してる異常さに誰も突っ込まないだと
34 20/09/09(水)23:06:00 No.726127079
姉さんは裸エプロンくらい当たり前にする
35 20/09/09(水)23:06:11 No.726127152
>裸エプロンで会話してる異常さに誰も突っ込まないだと すみません裸エプロンブルーはレッドの妄想です 誤解させて申し訳ない
36 20/09/09(水)23:10:09 No.726128649
レッドのすけべ♥
37 20/09/09(水)23:11:06 No.726128986
>レッドのすけべ♥ ブルー姉さんはそういうこと言う
38 20/09/09(水)23:11:47 No.726129259
むしろ原作で言ってたような気がする
39 20/09/09(水)23:12:53 No.726129660
× それともそのブルーが裸エプロン姿だからだろうか。 ⚪︎ それともレッドの脳内に浮かんだブルーが裸エプロン姿だからだろうか。 でした 誤字脱字すみませんでした
40 20/09/09(水)23:14:13 No.726130162
姉さんが裸エプロンなんてするか~~~!
41 20/09/09(水)23:14:33 No.726130275
>>いっそイエローも一緒に住んでは…? >それならもうアローラに行かないと… アローラは重婚OKの島でもフリーセックス島でもないからな!
42 20/09/09(水)23:15:28 No.726130618
>姉さんが裸エプロンなんてするか~~~! する なんならレッドさんがお願いすればする
43 20/09/09(水)23:16:38 No.726131021
ブルーはノリノリで裸エプロンしてくれるよ
44 20/09/09(水)23:19:10 No.726131925
発見した頃にはもうスレが落ちる手前… いつもありがとう今回もめっちゃ良かったよ…一人暮らしが寂しいレッドとブルーいいね… というかレッドさんなんで家族いないんだろ…
45 20/09/09(水)23:20:01 No.726132310
ならなっちまえばいいじゃん 家族によ
46 20/09/09(水)23:20:28 No.726132478
いないとは言われてないよ 特に触れられることもないだけで