虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

1 20/08/14(金)15:27:42 No.717914310

秘密でアパートを借りた 誰にも邪魔されない世界で時折2人きりで過ごす

2 20/08/14(金)15:30:25 No.717915115

月夜は月咲を手伝いながら食事の支度をする 自分と瓜二つの人物が自分よりはるかに手際よく食材を調理する姿が月夜にとっては不思議だった

3 20/08/14(金)15:32:21 No.717915706

月咲の作る料理は家庭的で素朴でとても美味しかった 大したものでなくても美味しいと言いながら食べてくれる月夜の姿が月咲には新鮮だった

4 20/08/14(金)15:35:23 No.717916733

2人で片付けを終えた後は星を眺めながら月夜の演奏を聞く 自分と瓜二つの人物が自分には出来ない繊細で優雅な音楽を奏でる姿が月咲にとっては不思議だった

5 20/08/14(金)15:36:53 No.717917151

アパートに宿泊することもあった 2人にとって布団は1組あれば充分だった

6 20/08/14(金)15:39:11 No.717917888

格安のアパートにはこぢんまりとした古いバランス釜の風呂しか付いていなかった 2人にとって、この空間で唯一の不満は、一緒に湯浴みできないこと、ただそれだけだった

7 20/08/14(金)15:41:59 No.717918806

2人とも普段は長湯するのだが、アパートに来た日だけは手早く入浴を済ませた 汗の臭いを消しておきたいのと2人きりの時間を少しでも長く延ばしたいのがせめぎ合った結果だった

8 20/08/14(金)15:44:12 No.717919462

何もかもが最低限しかない、けれど２つ揃いで置いてあるこの部屋において、布団はほとんど唯一の１つしかないものだった 狭い布団の中で2人は抱き合うようにして密着した

9 20/08/14(金)15:46:21 No.717920124

月咲は月夜の豊かな胸が好きだった 大ぶりのそれは形良く張っていて、しかし同時に驚くほど柔らかかった 月夜の胸に抱かれていると月咲は母を思い出すような気がした

10 20/08/14(金)15:48:02 No.717920576

月夜は月咲の手が好きだった 特に少し荒れてひんやりとした指先は、彼女が働き者であることをとてもよく証明していた 月咲の腕に抱かれていると月夜は父を思い出すような気がした

11 20/08/14(金)15:51:21 No.717921577

2人はお互いに舌先を絡め合うのが好きだった 唇同士の啄むような触れ合いから始めて、お互いの鎖骨や首や耳を堪能した後、いよいよキスをする瞬間、2人ともお互いだけが世界の全てになった

12 20/08/14(金)15:53:52 No.717922256

酸素を求めて離れた時、唇の間に唾液の橋が名残惜しそうに架かった 月夜はこの鼓動が自分のものなのか月咲のものなのかわからなかった

13 20/08/14(金)15:55:18 No.717922639

2人の間に架かった橋が落ちた時、2人はまたキスをした 月咲はこの快楽の発生源が自分なのか月夜なのかわからなかった

14 20/08/14(金)15:58:00 No.717923435

お互いほとんど同時に秘所に触れたため、2人とも自分で自分を慰めているような錯覚に陥った 自分の気持ちいいポイントは相手にとっても同じ場所だった

15 20/08/14(金)16:02:08 No.717924556

身体のぬくもりも濃厚な匂いも指の感触も子宮の疼きも全てが一緒くたになって、まるで欠けていた月がまあるく満ちていくようにまぐわった 幸福の絶頂へと至ったのは、やはりほとんど同時だった

16 20/08/14(金)16:04:27 No.717925217

息を整えた2人は、抱き合うようにして眠りについた 欠けた月はいつか必ず満ちる 満ちた月もまた必ず欠ける しかし月が沈み日がまた昇るまで、ここは間違いなく2人だけの世界だった

17 20/08/14(金)16:15:19 No.717928301

へぇ‥

18 20/08/14(金)16:16:31 No.717928614

ふうん・・・えっちじゃん